坂戸山・六万騎山   2006年4月29日

コース:
坂戸山:薬師尾根ピストン
六万騎山:地蔵尊ルート、ピストン


雪解けと共に花が咲き乱れるというので、久しぶりの坂戸山を訪れる。
連休初日とあって、関越道も途中までは渋滞気味だったが、ジャンクションを過ぎ、前方に谷川岳の雪をかぶった姿がどっしりと見え始めた頃にはスイスイ走っている。

今年の豪雪が気になり、HPの坂戸山ライブカメラでもかなり白くみえたので、少し心配する。念のためサングラスも持参。

ICを降りると、もう目の前に何となく見慣れた坂戸山が立っている。
標高は634mながら、急な登りで殆どが階段状で、前回はいまだかつて無いバテ方をした、因縁の山である。

早速前回バスを停めた登山口までいってみると、まだ深い雪に覆われて、停めるどころではない。この冬は豪雪とは言え、目の前の雪にはびっくり。随分景色が違って見える。


キクザキ・イチゲ
尾根道の薬師尾根ルートのみを使うように地元の指示があったそうで、ルート上の雪は問題ないとか。
尾根に出ると、桜が満開、早速春の花がお出迎え。地元の方がところどころでお花見している。
雪が溶けたばかりの斜面を、結構強い日差しに焼かれながら上がっていくと、早速暑くて水のボトルに手が伸びる。

随所にかわいい石仏があって、千手観音などが迎えてくれる。
この坂戸山は戦国時代には山城であり、『上杉景勝、直江兼続の居城でもありました。坂戸山頂には、本丸上敷跡、中腹の中屋敷、山麓の城主館、家臣屋敷跡などは今も完全に残っています。・・・ふもとには、殿様が銭を投げ込んだといわれる池がある銭淵公園があります。』(六日町観光協会のサイトより。行く前に調べておくべきだったが。)

連休初日とあってか、沢山の人が登っている。坂戸山遊歩道とあるように、よく整備されているが、やっぱり急傾斜はきつい。
段差に悩まされながらも登っていくとこんどはイワウチワが沢山。ショウジョウバカマもちらほら。たまにイワナシの花とカタクリ。

やっぱり花の山だ。みんなカメラを向ける。イワウチワはずっと途切れなく咲いているようになり、標高も稼いでいく。
しかし、2週間のブランクながら、やっぱりきつくなってくる。『自主休憩』と称して、水を飲む。雪に恐れをなして、結構着込んできたので、日差しが厳しく、袖をまくる。
余り飲まないかと思ったが、水筒の水もどんどん減っていく。


イワウチワ
辛くなったら振り返ればよい。まだまだ田んぼにも雪が残っており、向こう側の山並みもまだまだ真っ白。素晴らしい景色が望める。
上から降りてくる人に、七合目にカモシカがいると教えられるものの、近くなった頃、降りてくる人に「さっきまで7合目にいたんだけど・・・。」と知らされる。まあ、カモシカもそんなに暇ではないだろうし。
時折、スミレもさいているが、小さい花で、よく分からない。また、2,3箇所は雪田が登山道(いや、遊歩道!)を覆っているが、問題はない。
今日も大人数なので、9合目を過ぎると、鎖場で渋滞中。これ幸いと休憩、休憩。『自主休憩』+カメラストップの末に、結局最後尾となっている。
どうやら、大地震と豪雪とでルートが崩れ、補修したり付け替えたりしたらしく、地元のご苦労を思う。

それでも最後に短い鎖場を通過すれば、もうさっきから見えている、お堂のある山頂になる。ここで昼食タイム。 絶景を楽しみつつ、前回よりはバテなかったが、やっぱり今日もきつかったな、と思う。相性はイマイチか。

お堂の隅に見事なユキワリソウ(ミスミソウ)。

下りもやっぱり鎖場で大渋滞するも、以降はどんどん進んで、あっという間に先ほどの桜並木に至る。雪山とのコントラストが綺麗だ。
のどかな散歩道という風情で道路に合流する。途中の斜面にはカタクリの群落。きっと、本当はどこにでも見られる花なのだろう。

暑さで、みんな「ビ〜ル!」と叫んでいるが、もう一山あるので、しばらくはお預け。今度は少し先の六万騎(ろくまんき)山へ。
こちらはカタクリがちょうど満開とか。山も321mで、空身で登れそうだ。

川沿いに走れば、連山の左端の可愛らしい山がそれと知れる。
周囲にはまだところどころ除雪した雪の小山がホコリをかぶったまま鎮座している。まだこれでは田植えも無理だろう。

さて、着いた六万騎山は、地蔵尾根を往復する。立派な地蔵堂があって、お参りをと思ったが、疲れもあり、建物の見事な彫り物に感心してカメラに収めただけ。実は由緒ある地蔵尊だったと知って、あ〜がっかり。(教訓:予習は完璧に!)
この山は麓から花、花、花!素晴らしい。

カタクリが所狭しと咲き競い、地味だがミチノクエンゴサク、さらにお久しぶりのコシノコバイモ、ミスミソウも。観光客も来ているようだ。


カタクリ

コシノ・コバイモ

ミチノク・エンゴサク

ミスミソウ
素晴らしいお花畑だけれど、やっぱり急登で、いくら空身とはいえ、これまた結構辛くなったが、山頂近くには絨毯のようなカタクリがあちこちに見られ、登る価値は十分ある。


また、山頂からの雪山と桜と共に、足元のカタクリの群落という素晴らしい光景に巡り会える。

今日は満腹!の花紀行となった。


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