◆トルコ行進曲◆   09/01/02更新

始める前に・・・。
・「背伸び」して取り組む曲というコンセプトで、主に大人の初心者向けのアドバイスです。
・できれば、1オクターブが届く手の大きさの方に。
・本格的に弾きこなしたい方には一部向かない指示もあります。ただし、練習の参考にはなると思います。
<<注意点>>
・この弾き方・練習法が「最適」という意味ではありません。手の大きさ、指の動きやすさ等により、こういう発想もできるという観点から掲載しています。
・特に指使いに付いては様々な工夫が可能です。また楽譜に書いてあるものが唯一絶対ではないことも同様にご理解ください。


第1回 冒頭部分の指使いと弾き方

[A]部分では、1(親指)の使い方がポイントです。この指使いは殆どの方に最善と思います。(私も概ねこんな感じでです。)

[B]部分では、ちょっと工夫が要ります。
まず、ソラシ[指:123 or 234]を一気に弾いて、シの音を短く切って(スタッカートで)から、手首から上にジャンプします。
次に、2と4で「#ファ・ラ」を弾く前に、先ほど上にジャンプした手の形を崩さずに、手のひらをずらして、2・4が「#ファ・ラ」の真上に来るように移動してください。
真上に来たら、鍵盤に触る位まで下降させておいて、打鍵します。
ここまでは、実際には非常に短い時間ですが、この動作はゆっくり確認してみてください。

なお、4小節目(2段目の冒頭)では、5-3-5としましたが、5-1-3でも3-1-3でもまた4-2-4もOKです。
5-3-5の場合には、[B]に移る時、5の指で切って、上記の奏法で手を移動させて、続けて下さい。
5-1-3の場合には、5-1の時には、5と1が近づくようにぐっと手の平を縮めて下さい。(これは5-1,1-5の場合には常に当てはまります。)
3小節目の最後を1にした方は、3-1-3となりますね。

第2回 重音の指使い

(*楽譜の表記上、符尾の向きが不適切な箇所がありますが、ご容赦下さい。)

この部分は、ほぼ同じパターンでの繰り返しです。
最初の部分は、指は4-2でも3-1でも構いません。2度目の同じパターンでは、前の音との関連で、4-2の方が弾きやすいと思いますが、3-1でも大丈夫です。
フレーズが分かりやすいようにスラーを書いてありますが、実際には「ラソファミ」の16分音符のパターンのみ、レガートで弾いてください。

その直後の重音「レとシ」(4-2)を弾く際にも、第1回の指示通り、決して指をくぐらせたりせずに、「ラソファミ」のミ(1の指)から手をさっと(鍵盤に平行なまま)素早くスライドさせ、レの鍵盤の上に4の指が来るようにします。
つまり、「ラソファミ」の「ミ」をスタッカートで短く切ってから、手を移動させて弾いてください。
そこがポイントです。


第3回 左手の和音

左手の装飾音が沢山ある箇所です。ここは、練習では全部一度に和音として鳴らすようにします。(楽譜下段参照。)
和音の無い音(八分音符)は1の連続か、3,2,1で弾きます。
慣れてきたら、和音部分を少しだけ「ずらす」感覚で弾くとよいでしょう。大切なことは、装飾音の一番最初の(下の)ラの音を弾く時に、既に一番上の高いラの音まで指の準備が出来ている状態で弾き始めることです。

第4回 右手のパッセージ

ここが一番指がもつれるところです。
様々な指使いが考えられますが、例えばこんな指も考えられます。
いろいろ試してみてください。その一例として挙げてみます。


第5回 トリルの弾き方

軽快に数を多く入れられない場合には、無理せず少なめに綺麗に弾いた方がよいでしょう。
その場合には以下のように左手の♪につき、右はそれぞれ3連符と思って入れてください。
(連符は、32分音符ではなく16分音符とすべきでしたね。横着して直しませんが、ご容赦を。)


第6回 装飾音の弾き方

最後の方の装飾音ですが、レの音を前に出そうとせず、ミ-ラ-レをまず同時に弾いてから、上の音だけ素早くドに変えるつもりで弾くと、ちょうど良くなります。また、ドが鳴っている時に、下のミ-ラを押える指が離れないように、音を保持することも重要です。



装飾音の部分(レ-ド)は、無理でなければ更に付点のリズムにすると綺麗です。

重点箇所は大体上記の通りです。あとは、練習あるのみです。
頑張ってください。


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