石裂山(おざくさん)879m   2007年3月18日

コース:
9:50加蘇山神社〜10:10東屋10:15〜10:20分岐〜10:40行者返し〜11:15稜線出合〜東剣ノ峰〜西剣ノ峰〜12:00石裂山〜12:15月山12:40〜13:40東屋13:45〜14:00加蘇山神社


今日は楽しみにしていた石裂山。鎖や梯子が沢山あって手ごわいと聞いている。
集合場所へ行くと何と今日は43名。但しリーダーは3人なので安心だ。

大型バスの中、お隣は久しぶりにご一緒のAさん。通路の向こうは御馴染みのNさん、Fさん。和やかな雰囲気でレッツゴー。

バスを降りたのは加蘇山神社の社務所。近年死亡事故が多発したため、「ハイキングコースではなく登山コースです」等の警告示が目立つ。
途中に土砂崩れがあって通行できませんとの掲示を見て、Yリーダーが民家に確認に行く。
が、問題なく通行できると聞き、一安心。
沢沿いに車道を歩いて行くと民家の庭先に福寿草が咲き乱れている。

  福寿草  

しばらく歩くと登山口に到着。神社の鳥居と石段がある。(乗用車ならここまで入れる。)
神社にお参りしてから登り始める。杉林を抜けると急に明るくなる。
左斜面が広範囲に伐採され、そのせいか土砂崩れの箇所があるのだが、大したことはなく、登山靴なら楽勝だ。
小山を越えると目覚めたばかりのエイザンスミレ、初めてのコガネネコノメと花も歓迎してくれる。

  エイザン・スミレ    コガネ・ネコノメ(黄金猫の目)

すぐに東屋になり、さらに分岐を「千本桂」方面へ。この桂の木、太い枯れた箒に見えてしまうのだが、本当に芽吹くのだろうか・・・。
沢を渡りながら目を凝らしていると、あああった、チャルメルソウ!まだ蕾のものが殆どだが、愉快な花だ。
さて、最初の鎖場は「行者返し」。短い梯子の先が長い鎖場。ここを43名が順次登っていく。当然長い待ち時間。
ようやく順番が来て登り始める。「転落注意」の標識にはドキっとするが、鎖は太くピカピカ。どう引っ張ってもビクともしない。

鎖場は何段かに分かれ、数本掛かったところもある。
登り切ると上の方からFさんの「オウレンよ!」の声。ホントだ。今日は群落はないが今年初めての花との出会いが沢山。

  オウレン

さて、鎖場や梯子が多いとは急登の連続ということ。高度はどんどん稼げるものの、結構息が切れる。

稜線に出るといよいよ東剣ノ峰と西剣ノ峰が待っている。石裂山までもう少しなのに、その合間に断崖が2つ。急降下、急登、急降下、急登なのだ。
梯子の手前で待つ間に周囲を見回せば、眼下の斜面には夥しい数のイワカガミの葉。咲いたら花の絨毯だろうな。

さて、東剣ノ峰から降りるのは立派な、あまりに立派な梯子の連続。勿論、ここが鎖場だったら流石に腰が引けるし、降りるには腕力が要るだろう。
こんな場所に梯子を設置したご苦労と配慮に深く感謝しつつも、不謹慎を承知で言えば、ちょっと興ざめ・・・。ただし、高度感は凄い。

東剣ノ峰の梯子    西剣ノ峰の梯子

降りきったらまた木の根を掴んで急斜面を登り返すとそこが西剣ノ峰。ここも同じくアルミの「素晴らしい」梯子完備。滑り止めも完璧で、これ以上安全なコースがあるだろうか、と思う。
ジェットコースターのようなアップダウンの果にようやく石裂山山頂へ。ここで先発隊と合流。聞けば、もう昼食を済ませたとか。早い!

  石裂山の山頂    男体山も見える

三角点を確認してから月山を目指す。こちらの方が広いので我々はここで昼食。先発隊も休憩。

風が冷たいので早めに食べ終えて出発。また急降下、ちょうどいいところに木の根がある。
足元に注意しながら降りるとまた鎖場。岩ノ下の社の前だ。今度は古い鎖。リーダーが一人一人足場を指示している。各リーダーも今日は本当に気を遣う山なので大変だ。

鎖を降りるとその先は岩屑の道。石車や落石に注意しながら降りて行く。その割にはハイペースで、皆さん慣れた足取りで降りて行く。・・・あっという間に分岐に戻り、東屋で休憩。
行きには気付かなかったアズマイチゲを教えられるが、日陰のせいか花弁を閉じてうなだれているのは残念。
沢沿いには可愛いハルトラノオも。

往路で見た花を確認しながら、カメラ片手にゆっくり降りる。
今日はスリルではなく小さな春を見つける楽しい山行となった。


コースガイド


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