奈良公園
例によって夜行バスで奈良着。ガストをみつけて朝食。これから長い一日が始まる。
境内の桜も盛りで、大仏殿→二月堂→三月堂と歩く。三月堂の見事な仏像には改めて感動するが、建物がこんなに小さかったか、と記憶の曖昧さに驚く。
ちょっと心配な空模様ながら、若草山を眺めながら春日大社へ。 興福寺では大掛かりな再建工事が始まっている。平安京遷都の710年から数えて1300年に当たる2010年を目処に、中金堂の再建を開始しているのだった。 雨が降ってきたにもかかわらず、このあたりは観光客が多い。
薬師寺は大きく姿を変えていた。まず、公開中の、玄奘三蔵院の大唐西域壁画(平山郁夫画、平成12年完成)から。
それから再建なった西塔、金堂などは私が昔訪れた時(大学時代?)にはまだなかった・・・。
次は近鉄筒井駅からバスを利用して法隆寺へ。 予定の寺社を全て回って、橿原神宮近くの宿へ向かう。明日は念願の吉野だ。
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橿原神宮前を始発から2本目の列車に乗り、7:20吉野神宮前駅着。ここより予約のタクシーで奥千本口へ向かう。 お花見の時期は終点の吉野駅前へは規制のため車が入れず、タクシー乗車も一駅前のここから。
この時間でも自家用車は各駐車場に溢れている。予報は晴れながら、霧に包まれちょっと気になる。
<奥千本> 下車したのが金峰神社。といっても拝殿があるのみ。左手すぐに義経かくれ塔だが、私たちはまずは西行庵から。
案内は各所にあり、迷うことはない。西行庵までは少し歩くが、下り坂には手すりもあり、足元の土の感触を楽しみながら到着。 周回コースで金峰神社に戻って、義経かくれ塔。天気もどんどん良くなってきて、早く桜を見たい気分だ。
はやる気持ちを抑えながら高城山(たかぎやま)展望台へ向かう。 ガイドにはWCとあるのに上には見当たらない。コンクリートの急坂を戻って少し進むと、展望台の前庭から続いてきたコースが合流し、そこにトイレがあった。 しばらく舗装道路を歩いていると水分(みくまり)神社。
境内は狭いが、古い社は豊かな色彩を施した跡が偲ばれ、必見である。 <上千本>
桜に包まれた吉野山はいずこ、と思いつつ次の展望スポット、花矢倉展望台へ。
山頂に向けて扇状に桜が広がり、前方の扇の要として大きな蔵王堂がはっきり見える。あそこまで降りていくということだ。
ここからしばらく曲がりくねった車道を歩きながら、だんだん桜が頭上にも溢れてくるあたりで、車道からハイキングコースへの分岐があり、如意輪寺へと標識がある。
前日の雨もあり、足元はぬかるんでいるが、何となく嬉しい展望の山道である。
三脚を立てたカメラマンも沢山。頭上には何機もヘリコプター。きっとニュースで流すんだね、と言いながらヘリに手を振るSさん。
左手の斜面も右手の斜面も桜が満開。しぜんと顔もほころぶ。このあたりを歩いている人は大体足元も運動靴で、観光客はほぼ皆無。
満足してから中千本に戻ろうということになり、「五郎兵衛茶屋」などという標識を頼りに道を進むと、ようやくメインコース(尾根を行くコンクリートの道)に合流。既に沢山の観光客で溢れている。 <中千本>
メインストリートから左手に入った広場から降りる石段で、見事滑落! やはり底のしっかり凸凹になった運動靴で来るべきだった・・。
観光スポットのほうは、竹林院の庭園は有料なので門から覗いて、もう桜は堪能した、とパス。(ここで朝のタクシー運転手さんと遭遇。) 人だかりがしているのは、展望スポットがあるから。一目一千本という文字につられて顔を出すと、なるほど!である。
神社は義経・静、後醍醐天皇ゆかりの間があり、襖絵も素晴らしい。(必見。) <下千本>
このあたりはもう両側が商店街。人ごみの中、桜は殆ど見えないが、お土産もゲットしたい。 打撲の方は、運よく葛きりの器に氷が入っていたものを使い、袋にいれて冷やしながら歩く。
とうとう「終点」の蔵王堂に到着。上千本からも大きく見えた堂宇は巨大。 最後はケーブルに乗って吉野駅へ。13:30を過ぎている。吉野滞在6時間。(ただし、昼食はまだ。) 急行とはいえ実際には各駅停車で乗り換え駅の橿原神宮へ。(ここから難波へは「急行」らしい。) ここからまた急行に乗り、途中の風景を楽しみながら、1ヶ月ぶりの京都へ。
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・早朝タクシーで奥千本まで上がるのがお勧めです。
・奥〜上千本は山用の靴をお勧めします。
(慣れていれば底の浅い運動靴でも歩けますが、私のように、あとで思いがけず滑ることにもなりかねないので・・・。)