真富士山   2004年12月26日

コース:
(平野→黒部沢→)第3登山口10:00〜10:50ヲイ平〜11:30真富士神社〜11:45第1真富士12:05〜真富士峠〜12:30キレット〜12:55第2真富士13:20〜13:55真富士峠〜14:15ヲイ平14:25〜15:05第3登山口


今年の4ヶ月余りのブランクを取り戻すかのような12月3回目の山行は、懐かしい静岡の山、真富士山である。
静岡暮らしは正味7年、東京に戻って優にその3倍を経ているにも拘らず、やっぱり静岡は”ふるさと”である。
その故郷の山とあれば、今年を締めくくるのにこれ以上ふさわしい山があるだろうか。
それに、今日は本年の登り納めということで、ご常連が顔をそろえてのご参加は嬉しい限り。

暖冬なのか、途中の富士山に雪がほとんど無いのは衝撃的なほど。日本一の山も雪がなくては貫禄に欠ける。
さて、東京からは東名道→清水IC→静清バイパス→R74→R27→R29と辿る。静岡市街を通らないのはちょっと残念。それに、私の頭の中の安倍川は、渡ったら用宗という感覚で刷り込まれているため、今日のように清水寄りから入って静岡市内を横断せずに遡るのはとても不思議な感じ。

安倍川も梅が島方向へずっと遡るのは私も初めて。蕨野地区に入ると大きく右に蛇行する。登山口は平野地区にあるが、「真富士の里」のトイレを借りて、登山の準備も済ますといよいよ登山口を目指す。
ところが、あれ?という間にバスが平野橋を渡り始める。登山口は橋の手前のはず。一旦戻って、Uターン。ここでRocky君の登山記録から「農協を過ぎたところで右折」を思い出す。よく見れば小さく真富士登山口という標識もあったとか。

ここからはマイクロにはちょっと厳しい道をどんどん登っていき、一番高いところにある第3登山口を目指す。
地図からはまさにヘアピンカーブの地点にありそうだが、実際にはそのカーブを曲がってから少し先に、トタン板に第3登山口と書いた標識がある。
今日はマイクロ2台で総勢44名。いつもながら長蛇の列は圧巻。暗い杉林の中を登っていくが、案外急登。
それを我慢していくと今度はほぼ水平道となる。途中岩場もあるが、落ち着いて通過すれば問題はない。


<岩を乗り越える>

そのうちに分岐、ヲイ平に着く。(10:50)この人数ならまずは順調と言えるだろう。第一真富士山をめざして右に折れる。
その後はなだらかな斜面のトラバースとなる。落ち葉が散り敷いた静かな道だ。


<落ち葉を踏みしめて>

11:30に真富士神社への分岐(稜線)に出る。まずは右に進んで神社にお参り。元に戻って分岐を通り過ぎて登って行く。陽だまりハイクという趣だ。


<山頂は目前>

山頂1343mに到着。数名の先客あり。意外と広い山頂で大休止。見晴らしは抜群。右手には三保、左手には富士山・・・でも頭は雲の中。


<三保の松原方面を望む>

20分ほどの滞在の後、真富士峠を経て第二真富士に向かう。しばらく行くと第二真富士が見えてくるが、結構高い。標高もあちらの方が1401mと高いし。


<第二真富士>

さて、第二真富士へは途中にフィックスザイル、等とあり、難所があるようだ。
それでも途中の稜線には紅葉したイワカガミがびっしり並んでいる。花の時期には綺麗だろうなあ。

峠(鞍部、標識あり)を過ぎるとなるほど列が渋滞する。いよいよ難所にかかったらしい。
少し列が進んむと、なるほど一気に下ってキレットとなり、そこからロープ場を登り返すようになっている。 しかも、かなり上部までずっと続いているようだ。
ロープは古いものと新しいものが二重に掛けてあり、よく整備されている。


<ロープ場全景>

とはいえかなりの急斜面、焦りは禁物である。こんな時、ロープを前の人が引っ張ると振られるので、少人数で間隔を空けて登るのが正解。体重の移動と3点確保は確実に。

急斜面を登りきるとゆるやかな道となるが、案外山頂までは距離がある。


<山頂にて>

なだらかな道をようやく山頂へ。(12:55)・・・富士山は相変らず雲の中。残念!
登山口からいくつかの石仏に見守られての登山だが、何故かここの仏様は番号が一気に飛んで五十三番。(途中は20〜30番台。)


<五十三番の仏様>

・・・しばらく待っても次々に雲がかかるので、諦めて下山。13:20

あの岩場の下りはちょっと嫌だ。疲れもあるし、この頃目が霞んで・・・。ピントがすぐに合わないのは怖い。アウトドア用にまた作り直さないとダメかな。
急いでも何の徳も無いので、慎重に慎重に足場を確認して降りて行く。ようやく足元が広くなって安定したなと思い、ほっとして顔を上げると、キレットの向こう側にIリーダーが。

そう、全員の安全を見届けていたのだ。44人(しかも中高年ばかり。)を無事に降ろすのは、さぞ神経を使うことだろう。リーダーって本当に大変だなあ。

ここさえ無事に通過すれば、あとは真富士峠からヲイ平(「老平」らしい)を経て、あとは朝登った道だ。
植林の暗い道を降りるのは余り気持ちがいいものではないが、危険箇所もないし、くだりは皆速い。
でも疲れもあるし最後まで気を抜かずに降りて行く。行きとは違う角度から同じ風景を眺めるわけだが、登頂した安堵感もあって、周囲を見渡す余裕がある。特に沢沿いのルートは日本庭園の趣もあり、安倍川の対岸の山並みも美しい。

寒さも余り感じずに楽しい年末登山となった。
今年一年の無事と、お世話になったリーダー、山仲間の皆さんに心の中でお礼を言いつつ、来年の安全登山を祈ってバスに乗り込んだ。


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