烏場山   2004年2月11日

コース:うな陣駐車場11:00〜花嫁街道入口〜11:43第1展望台〜12:00第2展望台12:30〜13:05駒返し〜13:20見晴台(カヤ場) 〜13:35烏場山13:45〜14:05旧烏場展望台〜14:25見晴台14:45〜14:55金毘羅山〜黒滝〜15:10はなその公園〜15:20いちはら橋 〜15:35うな陣駐車場


久しぶりの山は外房の烏場(からすば)山。267mと低山ながら人気のコースと聞く。
新宿を7時に出て、マイクロバスで11時少し前に到着。朝は何と湾岸で雪が舞っていたが、着く頃には青空も覗き、暖かくなりそうでちょっと安心する。

館山あたりは菜の花が道路の中央分離帯にも咲き乱れ、南国を強く意識させる。海も見えて楽しみだ。

コースは私は山渓の「千葉県の山」で調べたが、リーダーは「和田浦歩こう会」の立派で詳細なコースマップを人数分用意してくれた。
これは大変便利だ。現地でも手に入ると思うが、普段山歩きをしない人でも分かりやすいので、是非前もって手に入れたい。
(「和田浦歩こう会」TEL:FAX 0470-47-5885 又は和田町役場産業課0470-47-5413 )

JRの和田浦駅を過ぎて国道128号線に沿って進むと花の広場公園「花夢花夢」(カムカムと読むらしい。)がある。ここはこの"歩こう会"の直売所もあり、広い駐車場とトイレがある。
ここから1本奥の細い道に入ると「うな陣」という店が駐車場を開放してくれている。我々はマイクロなのでここへ駐車。橋を渡って早速歩き始める。
すると、すぐに「ハイクコース入り口」の標識があり、左へ入るとほぼ1本道になり、お花の温室や畑の間を歩くことになる。
しばしわき目を振りながら進むと左側にまた駐車場がある。ここは"歩こう会"の駐車場となっており、乗用車なら数台停まれる。普通はここまで車で入ることになるだろう。ここからすぐに「花嫁街道入り口」の標識がある。いよいよ本当のスタート地点だ。


周回コースの始発点=終点と、温室の奥の入り口(標識あり)

ここでちょっと注意。「千葉県の山」には、ここにある橋が「平倉橋」とあるが、地元では「いちはら橋」となっている。また、橋といってもうっかりすると気付かないほどのもので、 しかもどんなによく見ても、どこにも〇〇橋という表記は無かった。役場に問い合わせた人もいたが、「平倉橋」と言ったら「どこの橋のことですか?」と聞かれたそうだ。
ちなみに、登りの"花嫁街道"は同じだが、烏場山から旧烏場展望台・黒滝を経て降りるコースは「千葉県の山」では"花園山コース"だが、地元では"花婿コース"とされている。花嫁に対して花婿とつけたのだろう。ガイドブックの方を実情に合わせて直した方がよさそうだ。

さて、早速尾根を登っていくが随所に標識があるし、区間距離や標識の位置まで明記されたこの案内図を片手に歩けば鼻歌でも出そうだ。
房総へ来たなあと思わせるのは緑豊かなその樹林だ。2月というのにつやつやした葉がたくさん茂っている。
第1展望台、第2展望台と進んで、ここでお昼。海が見えるがちょっと霞んでいる。

30分で食べ終えてまだまだ長い道のりへ復帰。すぐに経文石に出る。昔はここに経文が書かれていたらしい。それにしても石を抱えて根っこが辛そうだ。いや、たくましいというべきか。


経文石

このあたりはマテバシイの天然林で、気侭に枝分かれし、曲がった姿はのびのびしていて杉の植林と好対照だ。日本は照葉樹林帯なのだと再確認させてくれる。これは必見の光景だ。
つぎのポイントは「じがい(自害:自我井)水」だが、水場は下の方にあるのだろうか、よく分からない。ベンチにハイカーが座っている。
駒返しを過ぎると道は右に折れて稜線を進むようになる。次の見晴台はカヤ場とも呼ばれるだけあって、海側に大きく視界が開け、場所も広くてお弁当を広げるにはもってこいの場所。でももう時間も遅いのでシートを広げて寛ぐ他のハイカーを横目に、ピークへ向かう。

直下は急登で階段あり、とあるのでどんなかなあと思うが、何でもない。


さあ頂上へ

頂上は大して広くはないが、石のかわいいお嫁さん像が鎮座している。私には何だか京都の生八つ橋「おたべ」の店先の人形を思い出してしまった。
どうやらこの重い石像を頼まれて担ぎ上げたのはうちの会らしい。(ご苦労様でした。)


烏場山頂上

この小さな石像の背後にはこんな標識が立っている。思わずみんな苦笑。
「年齢を問わず縁むすび承ります」・・・そうですか。では一応50円ほどお賽銭を。

本当は360度の大展望なのだが、写真を撮ってザックを降ろしてお茶を一杯・・・であっという間にまた出発。うっかりしてその大展望を眺めるのを忘れてしまった。
それに2月とはいえまだ冬。2時近くなれば日も陰り始め、うかうかしていられない。まだルートの半分しか来ていないことだし。

帰りの"花婿コース"は結構細かいアップダウンがある。その意味ではなかなか面白いが。
時々本当に幹も枝も太くて大きな巨木に出くわす。これはどうやってその巨体を支えているのだろうと思わせるような「スダジイ」・・・ブナ科だそうだ。


スダジイの木

それにしてもよく整備されたコースだ。うちの母でも安全に歩けるだろう。しかし、難しいところはないが意外と長いコースではある。
次の見晴台は広くて気持ちがいい。このコースには見晴台がたくさんある。


最後の見晴台

今度は金毘羅山まで歩く。最後まで登りがあるので累積では標高差も結構あるかもしれない。ここまで来ればほぼ終点。あとは黒滝だ。
ここはちょっとした渓谷のようになっていて、木製の立派な階段を降りていくのだが、これが結構揺れて、高度もあってスリルがある。古くなったらちょっと怖いかな。

降りきると黒滝。ごく浅い渓流沿いに飛び石を伝いながら進む。なかなかいい雰囲気だ。夏でも涼しいだろうし、海岸からそんなに遠くないのにこんなところがあるのも意外だ。


黒滝からはなその広場へ

流れを離れるとそこはもう「はなその広場」だ。運動場という感じ。あとはスタート地点の「いちはら橋」に合流し、マイクロバスの待つ「うな陣」までもう少し。
今回は80歳近い参加者もいたが、無事に歩けた。距離は長いがノンビリ楽しめる良いコースだと思う。
帰りに花を買って、新鮮な魚の差し入れに舌鼓を打ち、その後は長い渋滞に揉まれながらも、アクアラインを使って22時前には新宿に帰り着いた。
皆さん、お疲れさまでした。今度はもっとお花を買いたいなあ。


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