チェジュ島観光2010   2010年3月上旬

1日目:市内スーパーとお茶
2日目:島の西南部観光
3日目:市内散策


*1日目*
2度目のチェジュ島は、母と一緒に。お天気は今一つだったが、夕方までは傘をささずにすみ、まずまず。初日は例によって新羅免税店と大好きなEマート(イトー・ヨーカ堂のようなスーパー)でお買いもの。
みかんチョコやノリの他に、顆粒状の五味子茶を探すが見つからない。

持参の買い物袋に「戦利品」を詰め込み、次は伝統的な韓国の喫茶店へ。ガイドブックを片手にしばらく歩く。

辿り着いたところは「トバンソゲジャントッテ」。

ご主人はとても物腰が柔らかで、骨董品などを並べた店内はとても居心地が良い。メニューには日本語・英語の表記もあるので安心だ。
頼んだのは、柚子茶と五味子茶。大きな器に入っおり、お菓子もついている。(各5000W)[*ウォンは大体ゼロを1つ取って、更に8掛けくらい。で、お茶は1杯400円程。]
どうやら添付の大きめの匙ですくって飲むらしいのだが、直に器に口をつけて飲んでしまった。
お味は最高。なるほど、わざわざ探して行く価値は十分。

帰りは傘を差しつつ、ホテルに戻り、一休みしてから、前回石焼ビビンバを食べた、見覚えのあるお店を探し、すぐに見つける。
よく見れば、店の窓に大きく「いらっしゃいませ」と書いてある。日本語メニューがあるので、あとは指をさして注文すればOK。ちょっと多く頼みすぎたが、それでも二人で25000W。
せっかくなので、ガイドブックで確認し、レジで「マシッソヨ(おいしかった)」と言うと、お姉さんはにっこり。おお、日韓友好の第一歩?!

朝早かったので、今日は早めに就寝。

*2日目*
日本語を話すドライバー(タクシー)を8時間借り切って、10万W。今回は島の西南部の観光を依頼する。
ロビーで待ち合わせ、さっそく乗り込むが、K氏は案外無口。この前の人はサービス精神旺盛で、車中も会話が途切れなかったが・・・。

しかし、仕事は忠実にこなす。観光地では例によって同行しながら丁寧に説明してくれる。
最初に向かったのはハンリム公園。

ここは例えるなら「幕の内弁当」。チェジュ島のポイントを少しずつ盛り合わせた感じ。それぞれ小ぶりだが、楽しめる。
日本語のパンフレットもある。一番の見どころは天然記念物の洞窟。(挟才窟・双竜窟・黄金窟)とても小さいがしっかり整備され、石筍や鍾乳石が見られる。
世界遺産の万丈窟は超巨大な地下トンネルという趣だったが、大きいだけ・・という感じもする。一方こちらはミニミニ洞窟ながら、雰囲気は良い。母子像に見える自然石も面白い。
しかも昨夜の雨のせいか、ぽたぽたと頭上から水分が垂れてくるのもご愛敬。これが鍾乳石の元なんだろうな・・・。

←「母子像」

興味深いのは、この公園が一個人の努力により開設されたこと。洞窟も砂のなかから発掘したとか。どこの国にも偉い人はいるものだ。

形のユニークな石と盆栽を並べた一角や、この時期なら梅園、そして民俗村を再現した一角には、白い孔雀を含む「サファリ鳥類園」と亜熱帯植物園(温室)など、見どころはいろいろ。
岩石やアンモナイトの展示コーナーも興味深かったが、やっぱりペットショップで見慣れていても、たくさんのコザクラインコやオカメインコに目は釘付け。原産地はオーストラリアだろうが、孔雀といい、ここは何でもアリ。
そういえば、トピアリーも洒落ていて、鳥の形になっていたり。広大というほどではないが、なかなか楽しく、5月にはエビネも咲くらしい。それなりに楽しめる公園だ。

「笑い顔に見える石」民俗村温室のサボテン

オカメインココザクラインコトピアリーの鳥たち

次はドライバーさんのお勧めで、最近できたというガラスの美術館(Jeju Glass Castle)へ。実はあまり気が進まなかったのだが、行ってみると意外と楽しい。まあ、入場料が高めなのが玉に瑕だが。(8000W)
建物の中はだまし絵のようなガラスの景色や鏡の間、外にはガラスでできた巨大なダイヤの指輪やシンデレラの馬車、ガラスの楽器に花など。確かに、日本では余り見ないタイプの展示かもしれない。
ドアのノブ代わりに持ち手が魚になっているのも面白かった。

ガラスの椅子

ドアには魚が。

この後は、潜水艦はどうですかと勧められる。実は高い(1人4000円程度)ので迷ったが、母は興味を持ったらしく、それならと予約してもらう。(こんな時は「話のタネに」が父の口癖だったなあ・・。) その出港地が何と大長今(チャングム)の最終話のロケ地、松岳山だという。松岳山といってもそこは海岸で、大きな看板が目印。ここも観光客で大賑わいだ。
洞穴の中

実はここは旧日本軍が掘らせた穴だそうで、落石注意の看板あり。潮が満ちてきたせいか、大きな波が来ると通れなくなってしまう。ちょうどこの沖合が潜水艦の基地になっているという。
港に戻って、近くのお店でお昼。
巨大な貝が突出している海鮮鍋のお決まりのようで、韓国の団体さんが大勢で食べている。

値段が少々気になったが、ドライバーさんのお勧め(彼には無料の昼食がついてくる。)なので逆らわず、まあ大したことはなかろう、と腹をくくる。

アワビのお刺身が出ると、あとは巨大な鍋にサザエやムール貝、イカ、ホタテなどがたくさん入っている。なかなかおいしい。すでに満腹のところにアマダイとご飯。ドライバーさんは丁寧にサザエの身を出したり、貝柱を切ったりのサービスをしてくれる。
結局、二人で41000Wだったので、やっぱり安いとは思う。さあ、今度は潜水艦だ!

港から黄色い船に乗り込むと、日本語放送もしてくれる。ここから10分強の沖合まで移動し、そこから潜水艦に乗り込むという。結構揺れるので驚くが、コの字形の大きなドックに降り、グル―プ毎に記念写真を撮影。これは無料でもらえるという。
潜水艦へ。「ボイジャー号」

その後、揺れに気をつけながら潜水艦に乗り込むが、中は両側に丸い窓が並び、その前に長いベンチ。そして、外が見える小さな液晶画面も。なかなか良くできている。
最初はドックにつけたタイヤが見えるが、いいよ出発。液晶画面で見ると、しばらく進んでから潜水開始。ちょっとスリリング。

スズメダイ

潜っていくがそれほど深くはない様子。スズメダイの群れ。そのうち、専属ダイバーが餌をまいて窓を順次回っていき、エイをくっつけたりの大サービスに、母は大喜び。

中は左側に座ると良いと言われていたが、それはサンゴ礁が左側だからだった。が、途中で座席の交代が放送されるので、大丈夫。乗っている韓国の人達はとても親切だった。

潜水時間は1時間弱程度。海中は揺れない。最後に小規模のサンゴ礁を見て、あとはまた基地にに戻り、港から次のお客を運んできた船に乗って戻る。
短時間ではあるがそれなりに揺れるので、数人が酔ってしまう。(船内は、ジップロックのような半透明の袋と、トイレットペーパー、足踏み式のごみ箱完備。)

幸い母は大丈夫だった。港ではドライバー氏が待っている。手にはもう記念写真。後でよく見ると、潜水艦乗船証明書になっている。

山房山を見たかったが、階段がたくさんあって母には無理ということで通過。これは次回(?)のお楽しみに。

観光も8時間というとたっぷりで、「満腹」気味。早めに戻ってもいいかなと思ったが、最後に柱状節理の海岸と、天帝淵の滝を途中まで見に行く。
天帝淵(滝)への橋面白い噴水

柱状節理の海岸上から見ると六角柱

市営だと料金は1ケタ安く、しかも母は無料。(65歳以上は無料)これは得した気分だ。

タクシーに戻り、今度は市内へ向かうと霧が深い。ハルラ山の麓を走っているらしいのだが、濃いガスで、山は全く見えず。
こちらの人は、濃霧だとハザードランプを点滅させながら走っている。
半分眠りこけていると、「神秘道路」(トッケピ道路)という有名な個所によってくれる。ここは、実は下りだが目の錯覚で登り坂に見えるという個所で、始点の標識まであって、ここで運転手はエンジンを切って、自然に車が進むことから下り坂を「証明」してくれる。あいにく雨も強くなって視界は悪かったが、確かに目の錯覚を楽しんだ。
帰りはロッテマートで下してもらい、ここでまた買い物。

お昼が豪華だったので、ロッテマートでまたお寿司を買い、目当ての五味子茶の顆粒を見つけ、チョコを買い足してからタクシーでホテルへ。
本日もお疲れ様。

*3日目*
ゆっくり起きて9時。朝はホテルからハルラ山の頂が見える。バイキングの朝食を取ってからタクシーで三姓穴へ。
母は初めてだし、私も好きな場所。
チケット売り場はハングルのみだが、どうやらここも65歳以上はただ?に見えたが、ちょっとアピールしたがダメ。面倒だし安いのでそのまま2人分払って中へ入る。
今回は前回と違う建物で、日本語で、アニメによるチェジュの歴史と三姓穴の説明を見せている。曇りで風が冷たい。

その後、隣にあるはずの民俗自然史博物館を目指すが、目印は赤い大きな穴空きのトルハルバンだ。
大型の観光バスが何台も止まっており、みな韓国の人達のようだ。団体さんはそろいのジャケットを着ているが、それがまた蛍光ピンクなのがユニーク。

ここでも母の分も支払って、日本語のパンフ片手に大きな建物に入る。

目印の赤いトルハルバン

館内は広く、展示も見ごたえがある。地質についてや動植物は剥製が並んでいて面白い。
剥製の鳥もいろいろ。カワセミ・ヤマセミ類で見たことのない仲間がいるらしく、興味深い。
寄贈された(チェジュにはいない)ツキノワグマにびっくり。立った姿はやっぱり大きい。これには山中で会いたくないもの。

植物では東洋ランの類が珍しく、思わずガラスに顔をくっつけて覗き込む。
売店には日本語のガイドブックもあって、立ち読みで済ませてしまったが、チェジュの植物も少し載っており、前回ハルラ山でみたコザクラは、ユキワリコザクラとなっていた(と思う。)

さて、改めてパンフをみると別館にあるリュウグウノツカイの標本写真が載っている。これは見てみたい、と一旦外へ出て、階段を下りて右手奥に入口を発見。海洋総合展示室だ。

クジラの骨格や、リュウグウノツカイ(深海魚。大地震の前によく漁の網にかかると話題になる魚。)のホルマリン漬け。ユニークな魚だ。

まだまだ時間があるので、タクシーを拾って東門市場へ。ガイドブックのハングル文字を指させばOKだ。
小分けのチョコを交渉して買う。市場のおばちゃんも観光客慣れしており、言葉が通じなくとも身振り手振りで十分。
いくら?と目を合わせれば、ぱっと両手を広げる。五個セットが10000wという意味だ。
そこで私は彼女の指を3本折って、7000W、と交渉すると、ダメダメ、と指は8本に戻る。
更に交渉をと思ったが、もうおばちゃんはチョコを袋にいれているので交渉成立、結局8000Wで買う。が、見本箱からチョコを数個取り出し、買い物袋に入れてくれる。こんなやりとりが旅の楽しみの1つでもある。

その後また前回と同じ喫茶店で同じようなものを注文し、お昼代わりにして寛ぐ。時間はありすぎるほど。ゆっくり休んでから観徳亭へ。
前回は中国人観光客がズラリと腰かけており、とても近寄れない雰囲気だったが、今回はさすがにシーズン前、誰もいない。

ここはチェジュでは最も古い建物の1つで、内部の絵をみるべきとガイドブックにあるが、一体どこに・・・。
見上げると、梁のところに絵がいろいろ描かれている。これかな。
観徳亭

この後はまた隣の済州牧官衙址を見学。ここの売り場のお姉さんは、母を見て英語で年齢を尋ね、「無料です」と言ってくれた。親切。
吹きさらしで寒いので早々に切り上げるが、また売店によって小物をゲット。

外に出て、地下街をのぞいてみると結構面白い。アメ横のような雰囲気で、地元の人ばかり。ここで少しだけ時間をつぶし、あとはタクシーでホテルに戻ることにする。
4時に迎えが来て、空港へ。中は改装?新築??になっていて、前回とは違う雰囲気だ。売店はロッテになっていて、免税品の受け取りも新しいカウンターだ。
ともかく、免税品をしっかり受け取り、かなりの雨を横目に機中へ。
かくして無事2回目のチェジュ観光を終える。

また季節を変え、そして花を求めてハルラ山を歩きたいものだ。


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