石割山 2002年3月10日

赤い鳥居〜石割山〜平尾山〜大平山〜長池山〜大出山手前


 早朝、支度をして玄関を開けると、もう明るかった。春を実感。先々週は真っ暗だったのが嘘のよう。春は駆け足でやってくるようだ・・・。

 今日は富士五湖の1つ山中湖畔の石割山。ホテルマウント富士の傍までの縦走になる。7時に出発。天気予報では季節はずれの暖かさとか。それを聞いて、今日から山シャツも春夏物に変える。先月は2度も振られてしまったが、今日こそは富士山に会えそうだ。それも特大の。

 いつの間にかバスは山中湖畔を走りぬけ、左折して登山口へ向かう。かなり奥まで入ると、本当に真新しい鳥居と橋が。広い駐車場にトイレまである。神社の参拝の人が多いのだろうか。

<鳥居の先が登り口>

 真っ赤なかわいい鳥居が目立つ。が、これをくぐると、"どこまでも、どこまでも、どこまでも"続く石段が・・・。青息吐息で上り詰めたと思ったら、まだ折れ曲がって続くのでした。

<♪「階段」は続くよ、ど〜こま〜で〜も〜!>

 いきなり、しかも急勾配です。マスクでは酸欠で意識が・・・。さらに杉林なのでした。のっけから大ピンチ!
 が、何とか上りきるとしばらくはのどかな道が続く。標高は1400mまで登るが、登山口でもう1070mくらいあるので、登降差は少ない。すぐに富士山・山中湖と"再会"できる。そう、このコースの"売り"は、終始富士山を眺めてノンビリ歩けること。今日は雲一つなく、最高の条件だ。

 雪は北斜面にほんの少し残るだけ、無いに等しい。・・・そのうちに突然堰堤が見え、その先に神社と大岩が目に入る。
 ところが、登山道はその堰堤を目の前にして、急角度で左折し、離れていくようにしか見えない。それにひきかえ、堰堤を乗り越えれば一旦下って上り返すとはいえ、最短距離。
 という訳で、当然のように強行突破。
すると大きな岩に注連縄を回した社が。大岩に潰されそうな姿が印象的な、石割神社だ。

<亀裂は通り抜けできる>

<亀裂の幅は60センチ。出口に霊水の水場あり>

 みんなザックを背負ったまま通り抜けようとするが、幅が狭いので、ザックを降ろして身体を斜めに傾けて、ようやく通る。しかし、見事な隘路になっている。ちなみに、ここを3回通らないとご利益がない、とか。

 さて、神社に別れを告げて、またルートに戻ると、先ほどの登山道がちゃんとここまで通じていた。正規のルートの方が、アップダウンがなくてずっと楽な道だった。素直に道なりにすすむべし!か。

 さて、山頂直下は、あらま、というほどの急勾配で、土がえぐれ、ロープの連続。神社参拝までなら運動靴でもOKだが、その上がこんなルートになっているとは。

 山頂はなだらかで広く、何より富士山と中央〜南アルプスの大展望。あ〜シ・ア・ワ・セ!

<やっぱり富士山には雪が似合う>

右手に連なる白い峰々は、甲斐駒(雪が少ない。)から白根三山・・・とどこまでも続く南アルプスの高い山。1/20万が欲しい・・・。

(写真はぼやけてダメでしたが、端から端まで途切れなく続く峰々を、心眼でご覧下さい。)

<甲斐駒からずっと南アまで見渡せる>

 ゆっくり休憩。シートを広げてコーヒータイム。
「何分休憩?」・・・「そうね、景色に飽きるまで!」

 気温の高さに、腕をまくり、汗をかいて登ってきたが、15分も座っていたらお尻が冷たくなってきた。何となくみんなも立ち上がって支度を始める。
「じゃ、大平山でお昼にしようか。」と出発。
今度は終始富士山の方を向いての登下降。目の前に広がる山々の稜線をずっと辿る。

<富士山に向かって歩く>

 南斜面は雪解けで少しぬかるんだところもあり、転ぶと洗濯が大変。滑るので要注意。すぐに平坦な道になり、分岐を過ぎると平尾山となる。

(注:私の'99年版の昭文社の地図では、平尾山の位置が誤り。1318m峰ではなく、分岐の先に「展望よい」とあるピークがそれ。)

 山頂は本当に開けていてお昼にももってこい。だが、ここは通過。今度は一気に丸木で土留めした階段を下る。ルートは少し先で別荘地内の道路とニアミスしている。

<平尾山頂上から・階段を下る>

 降りきるとまた階段。芙蓉台別荘地とは何と金網+有刺鉄線で仕切られている!(何で?)いきなり鹿よけの金網にぶつかった気分だ。
 登下降を繰り返すたびに、富士山が見え隠れする。"かくれんぼ"しているみたい。

 さて、別荘地にさよならするとすぐに大窪山。緩やかな尾根を楽しく歩いていくと、鉄塔の見えるピークが目に入る。あれが大平山か。

 

<鉄塔はDocomoの基地でした>

 ここも休憩にはもってこい。湖畔から直に登れるルートもあり、ハイカーにも最適。これまた大きな富士山がお待ちかね。暑い、暑い、といいながら昼食タイム。

 午後になってもまだ殆ど雲がない。光線の加減で、薄らいではきたものの、霊峰富士の姿はずっと見えそうだ。 「ここで昼寝したいね。」の声も飛び出すような陽気。

 お昼を食べ終わり、いざ出発。あと少し登下降を繰り返す。このコース、意外と階段が多くてキツイ感じがする。私がマスクをしているせい?と思ったが、みんなもそう思っている様子。とはいえ、みんな元気で更にスピードアップ。

 今日は花が見つからないが、日差しは強い。・・・何となく足を動かしているうちに、どんどん道は下りだし、バイクの爆音が響いてくるようになると、舗装道路に出てしまう。これで終わり?という感じ。

 ホテルマウント富士の手前当たりを折れて山中湖へ下りていくと、向こうから見慣れたバスが。湖畔まで歩かずにお迎えとばったり。
あまりに時間が早いので、忍野八海へ寄って観光のオマケもつくことになった。

 忍野八海は名水ということで、売店で1Lのペットボトルを150円で買って、水を詰めてお土産とする。100円でヨモギ大福も食べて、大満足!でした。


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