伊吹山北尾根   2005年4月29日

コース:
国見峠7:00〜8:45国見岳(KDDIアンテナ跡地)9:00〜9:15国見岳〜10:05大禿山10:15〜10:50御座峰〜(昼食)〜13:00伊吹山ドライブウェイ=伊吹山



『花街道』 伊吹山 北尾根
 <タチツボスミレ> 登山口の日当たりの良い斜面に一面に咲いていた。

これがイブキスミレかな?!と早合点するも、お馴染みのタチツボスミレのようだ。
国見峠に着くとゲートが閉まっており、通行禁止となっている。前後(左右)の稜線に道が延びており、さらに車が通れる広い道が並行して走っている。

今来た方向から鋭角的にUターンをする感じで、国見峠の立派な碑と看板の裏手の急な稜線を登っていく。

(寝起きのぼ〜っとした頭で地図も確認せずに歩き出すと、スタートからコースを間違えそうだ。)
目の前には霞んで大きな山が見える。え、あれが伊吹山??・・うっそ〜と言うくらい遠い。
地図を見れば、確かに正面。ただ、コースタイムは3時間半余り、主に稜線歩きなので、距離の割には楽なはず・・・。

花で有名なルートということで、期待は大きい。

 
<遥かな伊吹山>
 <トクワカソウ>

まず歓声が上がったのが、みごとなイワウチワの群落。正確にはトクワカソウになるのだろうが、沢山の花を、ルートに沿って延々と見せている。

ちょうど一番良い時期に当たったのだろうが、それは見事な花ばかり。葉の形(縦横比ほか)で区別するらしいが、花は全く同じだし、同一種でいいのでは?と思う。

絨毯のように沢山咲いていた。

<フイリ・シハイスミレ?>

葉の裏は紫だし、これが紫背スミレ?しかも葉は斑入りだ。 

今回は花が目的でもあるので、ゆっくり観察し、写真を写す時間もあるので楽しい。
歩いていると、途切れなく何かしらの花が咲いている。

しかも、数が多いのがまたうれしい。
その上、これから咲く花も沢山あるので、季節を変えても本当に楽しめそうな山だ。
 
<ヤマエンゴサク>

<ショウジョウバカマ>
  
<スミレサイシン>

<エンレイソウ>

<ヤマネコノメ>
葉が対生で葉柄があるのがネコノメソウ、葉が輪生(オシベの数も違うらしい。)なのがヤマネコノメとか。

<ボタンネコノメ>
アップで見ると本当にネコの目のような、アヤシイ形をしている花。  
標高850mの国見峠(出発点)から登り詰めて国見岳1100m地点に到着。
ここにはKDDI所有地と書いてある標識だらけの、開けた場所だ。

どうやらここに大きなアンテナがあって、それが目印になっているとどの山行記録にも書かれているそうだが、今はどうも撤去されているらしい。

<国見岳のアンテナ跡地>
一旦下って登り返すと、双子峰のような国見岳の、南峰1126m地点。

ここには『国見岳』の標識がある。

さらに進むとこれから歩いていく稜線がずっと伸びているのが初めて良く見えた。


伊吹山は霞の彼方に・・・。
道まだ遥かし・・・。
次のピーク、大禿山に近づいてくると、今度はカタクリの競演。

白いイブキハタザオの数も目だって増えてくる。


<イブキハタザオ>

このあたりはようやくなだらかな尾根歩きとなって、花にわき目を振りながら歩ける道となる。



のどかな尾根歩き
大禿山から御座峰へ向かうルートはカタクリの絨毯。

フタバアオイもたくさんあるが、花を見つけるには立ち止まってよく調べなければならない。
葉の形はかわいらしい2枚のハート。


<フタバアオイ>

<カタクリ>


しかし、のどかな稜線歩きばかりではなかった。

一箇所、難所あり。
残雪があり、倒木を潜り抜けるか跨いで通る斜面がある。

雪が無ければもう少し楽だが、非常に危険。大人数だったので、通過に20分かかった、とIリーダー。
全員が通過し終えるまで足場や手がかりの指示を出してくれた。

この斜面のトラバース直後は、ロープのある、長い急斜面を登っていく。
滑りやすいので、足元に注意!
遠くに霞んでいた伊吹山の姿も、はっきりと見えてくる。

尖ったピークに水平に走るのがドライブウェイ。
あの道に出合えば、バスが待っているはず。

あといくつのピークがあるのかな・・・。


地図を読み読み、どのあたりでドライブウェイに合流するか、列が渋滞するたびに見当をつける。
マイクロが見えないかな〜。

終点が近づいている証拠に、出会う登山者が急に多くなった。
しかも、軽装の人も混じっている。

ツアーの団体も通り過ぎて行った。
もう昼近いので、彼らが国見峠に着くのは遅くなるだろうなあ・・・。



 <ザゼンソウ>
伊吹山の花に挙げられていたヒメザゼンソウかと思ったら、普通のザゼンソウだったようだ。
(ヒメザゼンソウは、夏に葉が全部伸びた後にひっそり咲く非常に小さな花だという。)

<アマナ>

小さいがかわいい形の花。

多分もう少しでバスの待つドライブウェイ出合いだろうというところで、急がずに、大休止。
時間も時間だし、夜行明けの疲れもあるので、昼食タイムとなる。
バスの中で食べるより、山で食べた方が美味しいし・・・。

気分もザックも軽くなって、さあもうひと歩き。

視界が開けると、ドライブウェイにはいきなり急降下の急登!
芝生のような斜面を頑張って下り、登るとバスが待っている。

さあ、いやな車道歩きはカットして、バスで山頂へ。
伊吹山山頂へは運動靴でも登れる様子。
親子連れや観光客で溢れている。

ザックを残し、さあ、ピークへ。

それが、駐車場からの直登コースは階段!・・・日差しが強くなり、暑くなってきたし、疲れもピークで、あと20分というのに足が重い。

時々振り返ると、歩いてきたルートが一望できる。
よく歩いたなあ。久しぶりだったし・・・

<北尾根ルート>
画面中央の三角形のピークの左裾(画面左から白い道が伸びてぶつかる地点)が、スタートの国見峠。

山頂には他のルートも合流し、三角点もある。
売店もトイレもあって、高尾山みたいだ。

残念ながら、山頂一体の花はまだまだ咲くには至らず、高山植物を楽しむには早すぎたようだ。

しかし、キバナノアマナは咲いていた。


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