日山(ひやま 別名「天王山」)+片曽根山(田村富士)    2003年11月22日

コース:
田沢登山口〜日山〜茂原登山口;  バスにて片曽根山(田村富士)


 今日は久しぶりの遠出。5時過ぎに家を出るとまだ真っ暗。星が瞬いている。ああ、もう冬になるんだなあ・・・。
山手線に乗っているとようやく日の出。3連休の初日とあっては、道路も混むだろうなあ。

日山は福島県なので東北道(二本松)でも常磐道(磐越道)の三春でもいいのだが、渋滞状況を考えて常磐道となる。
マイクロの好きなところは、中央道なら八ケ岳や鳳凰・甲斐駒、関越なら上州の山々・赤城・榛名の山が見えることだが、 常磐道ではまず筑波山が歓迎してくれる。標高は低いのだが流石に百名山だけあって、関東平野にすっくと立っている姿は立派。カエル好きな私にとっては、結構嬉しい山でもある。
そのうちに日頃の寝不足から眠ってしまう。

 トイレ休憩でSAに降りるとお〜寒い。そうそう、今日は天気予報で東北は大荒れの天気、風が強くて「山沿いでは雪」とのこと。これを聞いて今年初めての重装備。
お陰で池袋では待っている間、暑いほど。でも、さすがにここまで来ると空気が冷たい。上空の雲も駆け足で飛んでいく。やっぱり山は今日は寒いだろうなあ・・・。

 三春ICに近くなってくるとようやく眠りから覚める。周囲は見事な黄葉だ。時々混じる赤いモミジも美しい。まさに"里の秋”真っ盛り。
登山口が沢山あるが、今日は登りは田沢登山口から、下山は茂原登山口というほぼ周回コース。標高は1054mながら、上り口も700mほど。気楽に登れそうだ。
果たして標識もしっかり、迷うことなく辿りつく。そこは大駐車場とトイレ、大きな案内板が立っている。

  
田沢登山口と案内板

 さすがにバスを降りると一気に冬。何とアラレが降ってきた。あわてて合羽の上を着る。吹きつける風が肌を切る。
登山口は看板の裏手。しばらくは整備され(過ぎ)た道を行く。
牧場の中を通っているようで、牛避け?の電線が両側に張ってある。「触るな」とあるが、今は電流を流していないのだろうか、果敢に?触った男性は「大丈夫だ。」と言う。
道は非常によく手入れされている。標識も随所にある。

 私たちも先を急ぐ訳でなし、休憩所があれば覗き、展望がよければ立ち止まる、の各駅停車。
アラレは降ったり止んだり。急坂を登ると体も少し暖まる。それにしても、今は樹林帯だからいいが、吹きさらしの頂上はさぞ寒かろう、とちょっと不安になる。

枯葉を踏みしめ、明るい林と笹原の間の道を行く。ようやく足元が土になったなあと思うと標識。「頂上まであと0.9km」。
それから0.7, 0.5と数字が減っていくにつれどんどん道は緩やかになるが、案外頂上は遠い。
途中、地面から斜めに突き出した岩の層が崩れて積み重なっている所は筑波山を彷彿とさせる。さらに「あと5分」となって、平らな道を進むと、ようやく目の前に 展望台らしき櫓が見えて、さあ、頂上だ。登り始めて丁度1時間。
広々とした頂上は芝生になっていて、気持ちがいい。広場には大きな櫓(3階建て?)と、鳥居が二つ。
ネットでは三つとなっていたが、もう1つはどこ?


日山の頂上

とりあえず、一番高いところにある社にお参りする。櫓の上には木の円盤にはめ込んだ方位盤と、無料の大型双眼鏡がある。
数年前までは富士山の見える北限の山として有名になった日山だけあって、富士山の方角もしっかり記されている。
今日は雪雲らしき低く垂れこめた雲に隠れて、安達太良山の頭も見えない。

ここでお昼となるが、みんな風を避ける場所を探して思い思いに弁当を広げる。
三つ目の神社と鳥居はちょっと裏手にあるが、頂上にはこの3つの社の位置関係を記した案内板もある。


頂上の案内板

この案内板で言うと、私たちは12時の方向から登ってきて、9時に降りる。
日は射しているものの、風が冷たい。お弁当を食べていると手がかじかんでくる。
すると、別の登山口から中学生位の団体が登ってきて、神社に参拝すると校歌を歌いだした。山の名前が出てくるかな?と思ったが、少なくとも1番には出てこないようだ。
元気のいい歌声に拍手。
歌い終えると,引率の先生共々「お騒がせしました。」と一礼の後、降りていった。若いっていいなあ〜。

頂上で集合写真を撮ると下山。今度はなだらかな尾根道を下るコースになっている。
降り口の神社に一礼してまずは「胎内くぐり」へ。結構狭いのでザックを背負ったまま通り抜けるのは一苦労。でも結構楽しい。

  
胎内くぐり

あとはまさに散歩道。風も遮られ、ちょっとほっとするが、気温も更に下がったのか、寒さは変わらない。
展望がいい山は本当に楽しい。陽だまりハイクの季節なんだなあ・・・。


晩秋というより初冬の山道

 地図から見てもなだらかなルートだが、実際に歩くともしかして平なんじゃないかと思うほど緩やかな道。
お陰で景色を存分に楽しめる。とはいえ、最後の方はちょっと急になり、滑りやすくなって気を引き締める。
目の前には絵になりそうな光景が広がる。長閑だなあ〜。広々して気持ちいいなあ〜!


展望を楽しむ下山路


正面の雲がかかるのは安達太良山

 最後は階段になって、駐車場へ。80分で到着。今日は楽しい遠足だった。
さて、これからがメイン・イベント、農産物直売所へLet's go!
私もこの頃は野菜の新鮮さとおいしさに目覚めて、いろいろ買い込むようになった。今日もきっといい野菜が買えそうだ。ワクワク。

Iリーダーが探しておいてくださった直売所へ。小さな店なので、品数が少なめ。でもかわいい大根が50円、長い1本が100円、などお買い得。
私はブロッコリー(50円)、カブ(100円)、ミニ大根(50円)也。こんなに買っても何と200円!・・・何だか申し訳ない気持ちにさえなる。でも、お陰で行きより帰り の方がザックがずっしりと重い。(笑)

 折角の遠出なので、リーダーはもう一山登る、という。しかし、頂上近くまでバスで行けるらしい。・・・目指すは片曽根山(田村富士)という山。
舗装道路を曲がりくねって進むと「平成15年植樹祭」という標識がある。道も新しい。何と頂上までそのままバスで行けた。
といっても、登るのが目的というよりは展望のよさから、という感もある。風がますます強くなり、もう3時なので気温も更に下がって「真冬」の寒さだ。


パラグライダーができる山らしい


片曽根山"頂上"

吹き付ける強風に身を縮めながらも意を決して階段を上がれば頂上。左手奥に、張り出した展望台がある。
この寒さをものともせず、Iリーダーは山座同定に熱中している様子。広げた地図も、風に煽られている。
私は寒さに耐えられず、先にバスに戻ろうと思ったが、ふと思い出して辺りを探してみると、あった、あった、方位盤。  卵型の石の上部を削った方位盤だ。一応カメラに収める。(このごろ山友だちにもなりつつあるROCKYさんが、方位盤の画像を集めていると知って、 一応チェックしている。といってもよく撮れないのでかえって迷惑かも・・・。ROCKYさん、ゴメンネ〜。画像押し付けてない?)

  
片曽根山の方位盤

 そろそろ暗くなりだした船引町を後にして、帰りも常磐道へ向かうことになる。帰りはそんなに渋滞しないだろう。
途中のSAで降りるたびに、「あ〜暖かくなってきた。」と感じる。お陰で東京へ着いた時には「東京は暖かいなあ〜。」・・・この冬の耐寒訓練になったかも?
福島の山、よかったなあ。
今度はツツジの高柴山がいいかな。


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