福地山   2007年10月27日

コース:
福地温泉登山口6:03〜7:34無然平〜8:48福地山(1671.7m)山頂9:06〜10:33登山口

参考サイト:さんの「福地山」のページ


今回の山は奥飛騨にある福地山。久しぶりのマイクロバスの夜行である。
バス2台で30名、いつもよりずっと座席の余裕はあるものの、眠れないことに変わりはない。
道の駅「風穴の里」に着き、耳栓を外してみると大きな雨音。これはいけない、と思いつつも更に眠り続ける。
夜が明ける5時過ぎに、福地温泉を目指して出発。空はまだ重い雲が立ち込め、今にも降り出しそうだ。
仕方なく全員雨具を着け、更に走ること小一時間で、登山口に到着。
目印は「昔話の里」の案内柱。

化石が出る土地柄、途中までは以前からコースが整備されていたが、近年山頂までのトレッキングコースが整備されたとのこと。
何と言っても目の前に焼岳、それから穂高、乗鞍などが迫るという大展望の山なのに、とうとうまた雨が降ってきた。

それでも微かな期待を胸に、暗い杉林を登り始める。夜行明けには辛い登りだ。
広い九十九折の道を1時間頑張ると、視界が開け始め、何と焼岳が目の前に。
重い体と暗い気持ちを一気に吹き飛ばす展望だ。
まずはその姿をカメラに収め、周囲の素晴らしい紅葉・黄葉にも感嘆する。

高度が上がるに連れて更に樹間に大展望が見え隠れし始める。
こうなれば足を停めての撮影タイム。

焼岳
途中3箇所あるという展望台だが、第一、第二の展望台と思しき場所には消えかけた標識があるものの、判読できない。

展望につられてどんどん登ると、標高に比例して素晴らしい景色が広がる。曇天なのは残念だが、焼岳が山腹から噴煙を上げ、西穂のギザギザもはっきり見える。
紅葉に縁取られた一幅の絵である。

西穂高など
更には小槍を従えた大槍(槍ヶ岳)もはっきり。
でもだんだんまた空は泣き出しそうだ・・・。
槍ヶ岳から穂高

しばらく進むと今度は無然平。郷土の偉人、篠原無然という人の像と案内板がある。

更に登ると第三展望台への分岐。ここだけは新しい大きな標識がある。途中に「乗鞍展望台」もあるが、残念ながらまた辺りは雨に包まれ、視界は閉ざされてしまう。

地形的には比較的なだらかなまま、山頂に至る。

無然平 ツルリンドウの実 山頂
三角点のある頂上はそこそこの広さがあり、ここからの展望を心眼で想像しつつ、大休止の後に下山開始。
足元と目の前の紅葉を再度確かめながら、やや滑る道を一気に降りる。

コースは最初から最後まで大変広く、しっかり整備されており、家族でも安全に登れる。整備した方々に感謝の気持ちで一杯。
機会があれば、福地温泉と共に是非再訪したい山だ。

このあとはバスで移動し、女工哀史で有名な野麦峠へ。峠へ向かう道の途中に記念碑があり、そこから街道を歩いて野麦峠まで。

早くも黄葉した美しい落葉松の林の中を歩く、印象的な道だ。

雨が降りしきる中、案外開けてやや観光地化した野麦峠には何台も車が並んでいる。
恐らくはここから大展望があるのだろうが、全ては雨に包まれて静かに煙っていた。


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