大山・上蒜山   2015年5月25日,26日

大山:
夏山登山口8:00〜8:54二合目〜9:45五合目10:00〜11:15八合目11:20〜11:40山頂12:10〜(周回コース)〜13:15六合目13:20〜 13:30行者谷分れ〜14:10元谷出合〜14:45下宝珠越分岐〜14:50大神山神社奥宮15:00〜15:20大山寺

上蒜山:
上蒜山スキー場駐車場7:50〜8:12登山道入り口〜8:43三合目〜10:00八合目10:05〜10:40上蒜山1202m〜三角点〜上蒜山11:15〜11:40八合目〜12:00六合目〜12:30二合目〜12:45登山道入口〜13:05駐車場


念願の大山へ。マイレージが溜まったので往復飛行機という贅沢な旅。空港からレンタカーでいざ出発!今回はKさんと一緒。楽しいドライブで、まずは植田正治写真美術館へ。モダンなコンクリート打ち放しの美術館が田んぼの真ん中に立っている感じ。実は大山をよい角度から見るための立地という。1時間弱で見終わり、お宿へ向かう。 大山の麓の駐車場は全て無料だった。ここに停めて2食付きの旅館へ。古いが心づくしの料理に満足し、天気を心配しながら早めに寝る。
翌朝は快晴。う〜ん暑くなりそうだ。折角なので宿の朝食を取ってから出発。石畳の参道を歩き、モンベルの前を通ると左手に南光河原駐車場。トイレ舎がある。ここを過ぎてすぐ左に折れると登山口の標識。あらま、コケイランとオドリコソウがお出迎え。期待が高まる。

しっとりとした杉並木を登っていくとあちこちにコケイラン。写真を撮り撮り登っていく。暫くは樹林帯で小鳥の声が嬉しい。が、結構な急坂が続く。階段状の道は整備されている物の歩きにくく、一本調子の登りにKさんの息が荒くなる。

合目表示がしっかりしているのでペースは掴みやすいが、だんだんザレた急坂に変わり、日も照りつけて真夏のよう。写真を撮りながらのノンビリ山行とはいえ、ヤマケイのサイトからダウンロードした立派な登山地図のコースタイムより相当遅い。まあ、明るいうちに降りればよいので、焦らず怪我なく休み休み登ればよいのだが。
照りつける日差し、歩きにくい階段状のコース。木陰が欲しい。土の上を歩きたい。そう思いつつも、崩れやすい地形でよく整備して頂いていると思うと感謝の気持ちが湧いてくる。

幸い、疲れが出てくる頃に花が迎えてくれる。イワカガミが沢山。ツツジも咲いている。でも、黄スミレは?

やっとの思いで5合目へ。登山道入り口から1時間のはずが1時間45分かかっている。しかし、すぐに元谷分岐を見送って、6合目迄来ると展望も開け、風も抜けて気持ち良い。大山の北壁が大迫力。あたりまで あ、見つけた、黄スミレ。とても小さく、1輪のみ。少し進むとやっと数株見えてくるが、群落はないので写しておく。



山頂方面の展望も開け、頑張ろうという気力が沸いてくる。お互いに励ましながらようやく山頂へのループの分岐に出る。 ここは木道になっている。ようやく傾斜がゆるやかになったものの、暑さで足が前に進まない。1歩1歩踏みしめながら、ようやく山頂(ということになっている場所)に辿りつき、たくさんの人が階段状の木道に座っている 中を進んで、記念撮影。すぐに避難小屋へ逃げ込む。ふ〜。暑かった〜!
小屋番さんもいてトイレもあり、広い小屋だ。ここで腰かけてお昼。やっと一息ついた。

帰路は周回コースを辿り、ダイセンキャラボクの純林を愛でる。何となく大木をイメージしていたが、ハイマツのような低木だ。足元にはたくさんの花。黄スミレ、イワカガミ、アカモノなど。分岐に戻って下山開始。
滑るのでKさんに注意するよう声をかけ、それぞれのペースで降りていく。行者谷分れで今度は右へ。いきなり急な下りが続き冷や汗をかく。丸太で止めてあるものの、その幅が余りに狭く、ぞっとする。どんどん降下していき、時々木道を歩きつつ、樹林の中を進むと枯れ沢に出る。これが元谷だろう。真っ白な岩石がまぶしい。想像以上に立派な避難小屋が見える。
照り返しもきついのでさっさと渡り、木陰へ入ろうと足を早めた時、ふと見ればクワガタが。あ、これがダイセンクワガタ?今日初めて見る花だ。
たくさん咲いているが余りに暑いので、樹林帯へ下っていく。木陰が嬉しい道になった。
そろそろ足にも疲れが出てきたし、Kさんの疲労度も相当なので、ゆっくり花を探しながら歩いていく。ブナの大木が林立し、ひんやりして気持ちがいい。若者が追い抜いていくが、まあそんな格好でよく登ったね、という感じ。お天気がよいからの幸運とは知らないのだろう。ほんの10日前位は、山頂は10度、風速10m。つまり体感温度0度だということ。雨でも降ったら疲労凍死だ。やれやれ。

もう危ない箇所もなく緩やかな道なのでお喋りしながら歩くとまたコケイラン。心おきなくまたシャッターを切る。下宝珠越への分岐を見送って(いつかユートピア方面に行ってみたい)、暫くで立派な屋根が見えてきた。奥宮だろう。ああ、下山完了!

壮麗なお社にびっくり。お参りし、石段を注意して降りて大山寺へ。日本一長い石畳の参道とかで、下るのはいいが、登ってくるのは大変だろうと思う。さて、ついにお寺まで来て、門前でソフトクリームを食べて一休みしてから大山寺にお参り。鐘を撞き、お寺を出てから宝物館を見て、そのあとKさんの希望でモンベルを覗く。お客さんが一杯。
宿に戻ってお風呂に入り、夕食を堪能。日曜日とあって、今日は二人だけ。明日は貸し切りの山だろうか・・・。


さて、今朝は早起きしてまずは上蒜山迄ドライブ。有料道路を使わずに、大山の麓を周回するルートを取る。まるで八ヶ岳を周回しているような雰囲気。平日だが、車も少なく、ついついスピードを出しそうになり自制する。 カーナビのお世話になりつつ、広い駐車場のある上蒜山スキー場に到着。他に車が1台あるが、登山かどうかは分からない。支度をして歩き始めるが既にカンカン照り。ちょっと心配。

登山口までは延々歩く。15分程歩いて百合原牧場。牧草地の真ん中らしい道を標識に導かれて進むと、山の麓にやっと「登山口」の表示。結構20分位は歩いた。
最初は暗い樹林帯、それから合目表示に励まされて急坂を登っていく。登山口の標高は630mとあるから、山頂の1202mまで600m弱。昨日に比べればかなり楽な筈だけど・・・。多分「貸し切り」だろうから熊鈴を取り出して歩く。でも、居ないかも。鈴が煩く響き渡る。
5合目あたりまでは結構苦しい滑る坂道だが、6合目に向かってトラバースとなり、左側は森。右側は景色が開け、その分、日差しが暑い。ニガナが咲いている。その森の中でガサガサ、ザザザザ、と音がする。え?まさか、熊じゃないよね??
Kさんと顔を見合わせつつ、「臭いもしないし、違うよね?!」・・・感覚的にはイタチとかウサギとかそういうサイズかなと思ったが、気持ちの良いものではなく、ついつい早足になる。

視界が開けてピークが見えるが、これは山頂でもなく、8合目の槍ヶ峰でもなさそうだ。余りの暑さと昨日の疲労の蓄積で、二人ともスローペース。暑い・・・。日影がないので、この山は夏には向かない。登山道脇には花が増えた。大きな実をつけたカタクリの群落、これからが楽しみなツルリンドウも沢山。咲いているのはイワカガミ、レンゲツツジなど。花を楽しめる時期は長そうだ。

8合目で休んでいると、下の方を女性の単独行がスイスイと登ってくる。ああよかった、誰かいる方が安心だ。



最後の気力を振り絞って山頂をめざす。最後は樹林の中で、やっと少し涼しい風に吹かれ、元気を取り戻す。単独の女性にあっさり抜かれ、花を写しながらノンビリ歩いてやっと山頂へ。他に中蒜山からの男性もいて、お話を聞くと、女性はここが山頂ではなく、この先の三角点が山頂だという。地図ではここが1202m、三角点は1200mなので、ここが山頂でいいと思ったが、地元ではそう言わないという。
男性も、折角だから行ってみるというので、ご一緒して三角点を目指すことにする。女性はもう降りて行った。

それがまた凄いササやぶ。流石に背丈よりは低いものの、かき分けながら歩くのは勿論Kさんには初めて。おっかなびっくり、不安そうだ。適当に振り返って待ちながら、ちょっと下って登り返して三角点。でも何も標識はなく、全く展望もない。やはり、ここは山頂扱いされておらず、来る人も少ないのだろう。男性も、「ここへ来るまでの道はとてもよく整備されていたのにね」と言う。まあ私たちだけなら間違いなく止めていたので、 貴重な体験ができたと喜ぶべきだろう。長居は無用、さっさと戻るが、とりあえず招かれざる客が取りついていないか簡単にチェック。後はお風呂に入った時に入念に再度調べなくては。

下りは体力的には楽。どんどん下るが、Kさんが不安にならないようゆっくりと。
また6合目でゴソゴソ物音が。・・・熊はいないだろうと鈴をしまってしまったので、大声でKさんに話しかけつつ、足早にまた通り過ぎる。滑る山道をそろそろ疲れの溜まった足をなだめながらようやく見慣れた暗い樹林帯に戻り、牧場が見えてきた。ふ〜。何とか下山完了。お腹が空いたと思ったらもう1時。
それからまたテクテクと農道を歩いて駐車場に戻ると、朝は気付かなかった看板が。
「上蒜山山頂で熊の目撃情報がありました。」・・・え〜!!

とにかくも、何とか2座登り終え、あとはおいしいお昼を求めて車に乗り込んだ。


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