・23/06/20 コロナ禍で籠っている時間が長いこともあり、この期間はいろいろな初めての楽曲に取り組んだ。 ベートーベンのP協奏曲「エンペラー」、スクリャービンの練習曲のいくつかとソナタ。。 スクリャービンの楽譜は、アマゾンで注文した後で、実は家に楽譜があったことに気づいた。 流石に記憶が曖昧になっていたこともあるが、楽譜の校訂が進んでいて、それなりに参考になったので、新しく買った意味はあったと思う。 最近特に感じるのは、30代の頃、恩師から「どう?」と言われたのに取り組まなかった楽曲が、この年齢になってとてもしっくりくることだ。 スクリャービンで言えば、3番の1楽章だけで止めていたものの続きとか。 またはプロコフィエフの9番とか。ブージー版を持っているのだが、読みにくいのでこれも新しく全音版を買った。 特に9番は、とてもシンプルな作りで、ある意味彼のソナタの中では飛びぬけてテクニック的には易しい。 しかし、その響きはやはり独特であり、軽妙さもあり、また、常に楽章末に次の楽章のモチーフが現れ、最終楽章ではそれが、第一楽章のテーマに戻るなど、とても味わい深い。 全9曲の彼のソナタの中で、弾いていないのは4番と、5番の第一楽章以外となったが、いずれまたここに回帰するかもしれない・・・。 プロコ好きの人には、9番が弾きやすいかもしれないが、「戦争ソナタ」3作を弾いた後で取り組むのもまた感慨深い。 初めてのプロコとしては、やはり第2番位からがお薦めだろうか。 協奏曲と言えば、ショパンも。完璧には程遠くても、一度弾いてみると理解が深まる。もう少し気力体力があれば・・とも思うが。 ショパン ピアノ協奏曲 第1番 プロコフィエフ ピアノソナタ 第8番、第9番 スクリャービン 練習曲集 スクリャービン ピアノソナタ集(第1番〜第5番) ベートーベン ピアノ協奏曲 第5番「皇帝」 ・20/08/25 気になっていた楽曲に取り組むのは楽しい。今は、バッハの『半音階的幻想曲とフーガ』。家に楽譜があるかな、と探したら古〜い春秋社版が出てきた。 これは、原典版にはない演奏上の指示が沢山あるという意味では助かるが、如何せんその解釈が時代と共に変わっていくので、これだけでは少し心もとない。 今は動画も沢山あるので、とりあえずさらっと聞いてみると、案の定、まあいろいろな解釈があって一つには絞れない。 そんな時は少し検索したのち、一応「決定版」はベーレンライター版と分かったので、買ってみた。 バッハ, J. S. : 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV 903/新バッハ全集版/ベーレンライター社 しかし、これだけだとやはり運指など参考が欲しいので、そこは春秋社版と見比べて、自分なりの解釈を作り上げていくことになる。 (バッハ集 5 (5) (世界音楽全集ピアノ篇) しかし、斬新な響きは実に魅力的。 ・20/08/08 最近弾いているものは、モーツアルトにバッハ。いま、何故か心惹かれます。 亡くなった恩師が、「最近はモーツアルトを弾いています」と年賀状に書いていらしたことをふと思い出しました・・・。 ロマン派の派手さは無いが、例えれば、ショパンが華麗な衣装を着てのミス何とかの審査(あ〜例えが古い!セクハラ!!)とすれば、バッハ、モーツアルトは水着審査。技量の隠しようがないのです。 だからこそ、練習には良い素材なのですが。 でも、意外と(!)難曲だったりします。なかなか手を付ける機会のなかった、しかし気になっていた曲に取り組むこの頃。 やはり自粛で巣ごもりしている今、自分の立つ基盤は何かといえば、ピアノですね。 今月は時間があるので、じっくり取り組んで少しものにしたいと思っています。 ・20/05/19 バイエルの効能: バイエルの一番の困る点は何と言ってもヘ音記号の導入。登場するのも下巻に入ってからだし、小さい子供なら非常に戸惑うだろう。 しかも、今見ても、慣れさせるためとはいえ、一段にト音記号とヘ音記号が混在するのは、ますます混乱させるだけ。 そのため、私は最初から大譜表で始める教材をずっと使ってきた。 しかし、最近バイエルの長所を見直している。 まず、分量が多いということは、無理なく上達に導くし、音域が1オクターブ高いと、子供の耳にはなじみが良いようだ。 また、時折先生との連弾形式になっていて、一緒に弾くと音が数倍も豊かになって、子供たちも自分が急に上手になったように感じて、とても喜んでくれる。 下巻に入れば、曲として大人になっても記憶しているようなメロディアスな曲も増え、その点は流石と感じている。 今はレッスンもままならない状況になっているが(一部の生徒は普通にレッスン中。)、こればっかりはネット指導は隔靴掻痒で、気が進まない。 ともあれ、導入は大譜表、途中でバイエル併用というのがbetterではないかと思う。 ・20/05/01 言い訳は無数にあるものの、圧倒的な練習不足は否めず。多少なりとも弾いてはいるものの、身の回りが少しずつ落ち着いてきたところでもあり、そろそろこちらもそれなりに「再起動」しなければ。 やはり精神状態が厳しい時ほどピアノがあってよかったと思える。 指の衰え(←練習不足と加齢)は認めざるを得ないが、人生の残り時間も考えて、やはり弾きたいもの、弾いてみたいものから取り掛かるのが良いと思う。 亡くなった恩師が、「最近はモーツアルトを弾いています」とおしゃっていたことを思い出す。深いなあ・・・。 この2,3年で言えば、とりあえず初めて手を付けた大曲と言えば、 ブラームスの「ヘンデル・バリエーション」と、フランクの「前奏曲・コラールとフーガ」だろうか。特にフランクのコラールには、母の亡くなる前後で、その響きに救われた気がする。 その後、古いお気に入り(プロコフィエフ)を引っ張り出してみたり、バッハに戻ってみたり。 少し元気が出てきたのかなと感じて取り組むことにしたのは、先日楽譜が届いた、ラフマニノフの「コレルリの主題による変奏曲」。まあ、ラフマニノフらしいロマンチックで重厚な響きは心地よい。 とはいえ、手の大きさが絶対的に必要な曲なので、それは厳しいのだが。 老眼も進んでおり、ピントの合う範囲が狭くて、あれこれ眼鏡を取り換えては作業にかかっている。 楽譜を読むことそれ自体は余り苦にならないのだが、目の方は如何ともしがたい。 とはいえ、少しずつ形になっていくこの作業は楽しい。それに、小さい時からこの作業を積み重ねているせいか、何事にも根気強くなるのは間違いない。 さて、ピアノの前に戻りますか。 *楽譜:ブラームス: ヘンデルの主題による変奏曲 / 原典版 *CD:ブラームス : ピアノソナタ第3番、ヘンデルの主題による変奏曲 *楽譜:フランク 前奏曲、コラールとフーガ (全音) *CD:フランク : ピアノ作品集 / ミシェル・ダルベルト *楽譜:ラフマニノフ コレルリの主題による変奏曲 (zen-on piano library) *CD:ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番、コレルリ変奏曲 |