秩父槍ヶ岳   2007年11月18日

コース:
中津川・諏訪神社10:10〜分岐〜12:15アンテナピーク12:40〜分岐〜13:00秩父槍ヶ岳(1341m)13:10〜分岐〜14:50諏訪神社


秩父にある『槍ヶ岳』1341mは、地形図にも名前が無い。玄人好みの山らしいが、相原橋からのルートを歩いたレポートからは、かなり危険なコースと分かる。
ただし、中津川村の諏訪神社からは安全なコースがあるというので、今回はそのコースを行く。

秩父槍ヶ岳(1341m峰)

人気があるだろうとは思ったが、何と参加者は50人を越えていた。
さて、マイクロバスは中央道〜雁坂トンネル経由で中津川に向かう。
私には初めての雁坂トンネル。このあたりから紅葉や黄葉が美しい。

渓谷沿いの細い道を進むと、ついに秩父槍ヶ岳が姿を現す。(ミニミニ・ジャンダルム?!)

登山口は「農林センター」のバス停が目印らしい。
きちんとした舗装道路(一般車進入禁止)から入る。
(向かって左には『民宿中津屋』、右には『中津川村キャンプ場案内所』の古い木の看板がある所。)

そのまま道なりに進むと河原に出て、左前方のコンクリートの堤防の上に朱塗りの鳥居が見える。これが諏訪神社。

川幅は狭いが、橋がないと渡れないだろう。なお、地形図上には鳥居のマークが2つあるが(どちらも諏訪神社らしい)、右側のマークがこの神社。
朱塗りの立派な神社に一礼し、右手から沢沿いに登って行く。

堰堤を1つ見送ってから道は折り返し、次第に高度を上げて行くが、しばらくは沢音が聞こえる。

このコースはアンテナの巡視路だろうか、河原からずっと山頂(通称『アンテナピーク』)に向かってアンテナ線が引かれており、その支柱に沿ってジグザグに道が出来ている。
残念ながら紅葉も終わり、落ち葉が散り敷いて、細いコースは石車もあってかなり神経を使う。
殆ど緩むことなく登っていくので、ちょっと苦しい。

どんどん登っていくと舐め沢のようなところを横切り、更に道は奥へ続く。
ようやく稜線間近になると標識が現われ、槍ヶ岳は左、アンテナピークは右になる。
大人数で、昼食タイムでもあるので、まずはアンテナピークに向かう。

僅かでアンテナの林立する狭いピークに。(NHKのアンテナという。)
ここで大休止。今日は何だか調子が出ない。

アンテナピーク
風が冷たく、何と風花が舞って初雪?!となる。流石に秩父。
荷物を仕舞って分岐に戻るが、下りは怖い。狭いし滑るし落ち葉の下の石も嫌だ。
何というか、半端な怖さ。
分岐に戻るとそのまま槍ヶ岳を目指す。

今度は岩場の急降下と登り返し、しかも断崖絶壁ながら、足場がしっかりしている。
立ち木もあって、手がかりは豊富。さっきよりずっと安心して歩ける。

頂上は狭く、手作りの標識があり、相原橋からのコースへの下りにはトラロープが張ってあって、禁止の文字が躍っている。

ここからまた戻るわけだが、分岐から下のルート、考えるだけでゾッとする。

ストックを出して滑らないように、と思っても怖さは半減しない。
滑落したら・・・そう思うと足がすくんでしまう。滑り台のような斜面を見下ろしてため息。

何とか頑張って、マイペースで降りていくと前が少し空いてしまう。みんな、何でそんなにスイスイ歩けるのだろう。

緊張したままどんどん降りて行く。時々足元がズルっと滑ってヒヤヒヤ。
その後は落石の嵐。落としたご本人が気付かないこともあって、代わりに大声で何度も「ラク!!」と叫ぶ。

そんな中、後ろでアッ!という声。男性が2,3m滑落!
しかし、すぐに木を掴み、止まったので大事には至らなかったが、その姿を見ただけで背筋が凍る。

早く下りたい!と願いつつ一生懸命歩いているとようやく沢音がしてきて、程なく諏訪神社に戻る。
河原に戻れば、なるほど、アンテナ線が河原を横切ってまっすぐに山に向かって伸びている。
対岸の民家はたくさん犬を飼っていて、大声で吠えられてしまう。(怪しい集団でしたか?)

見渡せど花も紅葉も無かりけり、の秩父槍ヶ岳。ちょっと残念。

帰りは関越道周りで戻ったが、ICまでの一本道が大渋滞。
武甲山にご挨拶して、真っ暗な秩父路に別れを告げた。
(翌日は筋肉痛が酷かった・・・。)


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