青笹   2009年3月14日

コース:葵高原10:45〜11:25正木峠11:45〜12:37地蔵峠12:45〜13:05仏谷山〜細島峠〜14:05稜線出合い〜14:30青笹15:00〜15:30稜線出合い〜16:40葵高原


前夜から大荒れの天気で、朝も暴風雨。電車が止まっていないかなあ、などと半分はキャンセルの口実を探しながら、雨具をしっかり上下着こんで家を出る。
こんな天気でも、休まず出てくるのが我が山の会。マイクロ2台、31名が揃うのは流石。もっとも、天気は徐々に回復に向かう予報で、行き先も西の静岡、ここは晴れ女の実力発揮で・・・。

休憩の足柄PAはこれまた暴風雨。車内では「今日は温泉・・・?」という囁き声も聞かれるが、清水ICを降りる頃には雨も収まり、何とか歩けそうな天気になってくる。

青笹(山)1550mは、十枚山と真富士に挟まれたピークで、この双方を既に登ったからには登頂せねばなるまい。晴れていれば展望のよい、歩きやすい山と聞いている。

有東木の集落から葵高原に向かう。ここに静岡市教育委員会設置の大きな案内図がある。
図では、左回りに真崎峠(=正木峠)→地蔵峠→仏谷山〜稜線出合い〜青笹と回り、稜線出合いから葵高原へという周回コースをとる予定。

歩き始めるとすぐ、もう1枚の案内版が現れる。葵高原を@とし、地蔵峠がI、青笹山をSとするもので、この番号を辿ればよさそうだ。

     

舗装道路を横目に、小さな沢にそってまっすぐ上がると、わさび田の脇を上がる登山道入口となる。自然林の中を歩いていくと林道にぶつかり、そこが正木峠となっている。天気の回復は遅いものの、傘をさして立っての昼食を覚悟していただけに、座って食べられるのは嬉しい。

この広い林道を僅かに左に進むとまた登山道となる。このあたりから残雪がみられるのは1000mを越えたからだろう。

雪の残る道を行く

細い斜面や凍結箇所が現れ、足取りは自然と慎重になる。1ピッチで今度は地蔵峠。地形図やガイドブックでの誤りが指摘されている地点だ。
ルート上の「地蔵峠」は1/25000地形図の「1414m地蔵峠」ではなく、稜線を1つ南に乗っ越した鞍部にぶつかっている。

 地蔵峠の標識

この標識の左手奥に立派な地蔵堂がある。
仏谷山に登ってからは次第に空も明るくなり始める。イワカガミの葉が沢山あって、咲く頃は素晴らしいだろうと思わせる。

樹間に覗くどっしりとした裾は富士山だが、なかなか頭を見せてくれない。心配していた強風も収まって、やっと展望への期待も高まる。
斜面の凍結とスリップに用心しながら足取りは自然とゆっくりになり、前方に穏やかな山頂が見えてきた。青笹山の手前のピーク、うつろぎ山らしい。

これのあたりはもう稜線漫歩、日も指してきて、安部奥の山々も見えてきたのは嬉しい。



ようやく青笹に到着、ああやっぱり来てよかった。



下り斜面では神経を使いながらも、稜線分岐から新道経由で葵高原に向かう。いきなりのジグザクの急降下だ。
岩っぽい段差の大きな道を一気に降りていく。この下山路も1481mあたりからほぼ西に伸びた尾根を辿っているようで、これまた地形図と実態がずれている様子だ。

途中で傾斜が緩み、今度は北八ツのような苔庭ようになってくる。すっかり天候も回復し、傾いてきた日差しが眩しい。



最後は炭焼き場の跡らしきところで休憩後、芽吹きを待つ樹林帯を下ってバスに戻る。



地形図のコースも、ガイドブック(「静岡県の山」 ヤマケイ)も正確ではないようだが、歩くには標識もしっかりしていて問題ない。
あの沢山のイワカガミに再訪への意欲がかきたてられる。
今度は天気のよい日に、花と展望を求め、また歩いてみたい。


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