甘利山(あまりやま)・千頭星山(せんとうぼしやま)   2006年6月18日

コース:
広河原(駐車場)10:45〜11:03甘利山11:10〜12:30御所山分岐〜(大休止)〜12:55千頭星山13:15〜13:35御所山分岐〜14:40甘利山〜14:55広河原


今日はレンゲツツジで有名な甘利山と、そこから鳳凰三山に連なる尾根にある千頭星山。一度歩いてみたかったコースだ。
梅雨時でもあり、昨夜随分降ったものの、朝は止んでいてほっとする。
新宿には大型バスが一杯。梅雨時とはいえ、ザックを背負った登山者の姿も多い。
みんなどこへ行くのかな。

今日は、以前テント山行などでとてもお世話になったYリーダー、サブにはお花にも詳しいTリーダー。人気のコースとあって、大型バスだが、車内を見渡せば旧知の方々も多く、ほっとする。
甘利山はちょうどツツジ祭りでバスが入れないため、韮崎でタクシーに乗り換える。
あいにくまた雨が降り出して、バス中で雨具を着、用意してからタクシーに分乗。曲がりくねった山道をどんどん上がって行くと、ゲートに人が立っている。
実は雨のためお祭りは中止だが、午後3時まで混雑を避けるために一方通行となり、帰りは迂回路を降りるためにタクシー料金が大幅高になるというので、今日はゆっくり歩いて、規制解除後に降りようということになる。

レンゲツツジ
ツツジ祭りは中止でも、広河原には出店のテントがいくつも並び、そこそこ車も停まっている。早速レンゲツツジの鮮やかなオレンジが目に飛び込む。歩き始めは遊歩道のようになっており、両側には様々な花が咲いている。早速楽しい気分にさせてくれる。
霧雨に濡れて一層瑞々しい。


アマドコロ

スズラン

ウマノアシガタ(キンポウゲ)

マイヅルソウ

ツマトリソウ
目にも鮮やかなオレンジ色に包まれて、ついついカメラを向けてしまう。珍しい黄色の花もあった。
小雨は降ったり止んだり。暑いので傘を差してフードを脱ぐ。風も無いし道もしっかりしているので、しばらくはこれで歩こう。

目の前にはこれから歩く千頭星山の稜線がガスに包まれている。なるほど、稜線に出れば歩き良さそうだ。

甘利山・レンゲツツジ

黄色いレンゲツツジ

千頭星山の眺め
さあ、千頭星山へ。道はしっかりしている。雨だし今日は撮れないかなと思ったが、やっぱり花を見れば素通りはできない。
まだ咲いていないが沢山ある様々な葉から、これは何が咲くか、Tリーダーにいろいろ質問する。クガイソウ、ヤナギランなどツツジの季節の後もたっぷり楽しめそうだ。
早速登山道脇にギンランを見つける。
萼片が☆型になっている小さめのウツギはその名もベニバナ(紅花)ツクバネ(お正月の羽根突きの羽のこと)・ウツギとか。あちこちに木がある。
それからこの地域の特産、グンナイフウロも。

グンナイ・フウロ

ギンラン

ベニバナ・ツクバネ・ウツギ
花の名前がなかなか覚えられず、またすぐに思い出せないが、1つ1つ覚えていけばきっと少しは記憶に残るはず・・・。

道は一旦鞍部に出て、1834m峰まで登り返す。登りになるとすぐに暑くなる。サウナのようだ。足元がぬかるんで、早速靴もドロドロ。今日は諦めが肝心か。
針葉樹林と笹原の間を抜けて、ちょっと花も少なめ。また登り返すがこれがなかなかきつい。

道はとても分かりやすく、標識も整備され、晴れていれば楽しく歩けるだろう。
Yリーダーもゆっくり歩き、休憩も随時取って、とても歩きやすいペース。

千頭星山への稜線歩き
長い登りも終わりかけ、なだらかな斜面を上がると、御所山への分岐。そこから左へ折れるとようやく千頭星山への稜線に入る。有難いことに、急に遊歩道のようなのどかさだ。

見晴らしの良い笹原の中を道がはっきり伸びている。恐らくは素晴らしい展望であろうが、今日は心眼で見るしか無さそうだ。落葉松の葉の落ちる頃もいいかもしれないな・・・。

正午を回ったので、長めの立ち休みの間に各自で腹ごしらえをする。幸い雨もほぼ上がり、朝入れた熱いお湯でコーヒーを飲む。
今日はバスのお隣がIさんで、いつもご馳走になるばかりのコーヒーを、今日は私がおすそ分け。
また樹林帯に入ったせいか、立ち止まると虫が襲ってくる。片手で追い払いつつ、パンを齧る。

荷物を仕舞ってまた歩く。地図の通りの地形だなあと思いつつ歩いて行くと、また見晴らしがよくなり、やや右に向かって最後の登りをこなせば千頭星山に到着だ。
ここも山梨百名山らしい。見慣れた標識が立っている。視界はない。
ここから鳳凰山に向かって稜線が続いている。苺平で合流し、地図を見ていると歩いてみたい衝動に駆られるが、入る人は少ないので、歩きにくいようだ。

写真を撮って下山開始。今度は滑るため、慎重に。今日のこの泥んこ道では転びたくない。
相変わらず傘をさしつつも、滑る道に難儀する。下りで時間がかかるのも仕方ない。

稜線から下って鞍部に出たら、晴れ間が覗きだす。合羽を脱ぐ人もいる。
1848m峰に登り返せば目の前に甘利山が見える。確かに、山頂部はオレンジの絨毯だ。もう一息、と気分も軽くなる。

天気はどんどん回復し、日差しが眩しくなってくる。もう甘利山が見えているし、折角なのでいろいろな花にもう一度レンズを向ける。大ぶりのレンゲツツジ、可愛いスズラン、1本だけ見つけたギンランなど。
おしゃべりにも花が咲いている。

名残を惜しみつつもあっという間に甘利山に戻る。天候の回復のせいか、観光客の姿も目に入る。
後は駐車場を目指して歩く。降りてみたら、モデル数名の周りに大きな望遠レンズをつけたカメラを抱えた男性たちが群れている。どうやら撮影会のようだ。


甘利山山頂
雨具を脱いで、やっとほっとするが、後始末のことを考えるとちょっとだけ気が重い。しかし、楽してお花に会えるこのコース、雨にも負けず登る価値がある。

帰路もタクシーに乗って下山する。大型バスの待つ駐車場に着き、コンビニでいろいろ仕入れるとあとはいつもの通り。
中央道も余り渋滞せずに、早めに帰宅できた。

★サクラスミレ★
きちんと見たのは初めてだったのでナガバノスミレサイシンかと思ったが、気になって調べたら、まず間違いなくスミレの女王、サクラスミレだったようだ。
終わりかけだったのは残念ながら、本当に大きな花だった。ラッキー!

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