赤薙山   2008年6月28日

コース:   
駐車場9:38〜9:57リフト乗り場[写真ストップ]10:00〜10:35小丸山(キスゲ平)10:50〜11:20昼食11:45〜11:50焼石金剛〜12:40赤薙山12:45〜13:20焼石金剛〜13:53小丸山14:00〜14:35駐車場


今日は日光・霧降高原にある赤薙山(2010m)。ニッコウキスゲと展望を期待しての山の会での山行である。
まずは第一リフト乗り場の駐車場で一旦降り、まだ咲き始めというニッコウキスゲを探す。リフト乗り場までの僅かなスペースに、花が沢山。アマドコロやミヤマナルコユリ、オオヤマオダマキなどが所狭しと咲いている。

 第一リフト周辺

それからまたバスで上の駐車場へ。ニッコウキスゲ目当てか、大型バスから観光客がゾロゾロ降りてくる。
しばらくは観光客と同じ道を歩き、それから登山道へ分け入っていく。粘土質の土はぬかるんで滑りやすい。 辺りは霧に包まれて、日差しはなく少しひんやりしている。はじめは余り花がないが、少しずつサラサドウダンや、ベニサラサドウダンが現れて目を楽しませる。私は初めての、花が吊り下がるアブラツツジもかわいらしい。

アブラツツジ
登山道は濃い赤のベニサラサドウダン(紅更紗灯台)とサラサドウダンの競演

 サラサドウダン

ニッコウキスゲはゲレンデにしかなさそうなので、途中でリフト乗り場に立ち寄るがと、咲いているニッコウキスゲはごく僅か。しかし、白いカラマツソウがかわいい。お花に詳しいY子さんによれば、蕾ではタカネシュロソウ・アオヤギソウが多い様子。
霧に包まれた景色はそれなりに絵になる。

花の写真を撮り、休憩を経て、また登山道に戻る。段差の大きなえぐれた道はますます滑る。目を楽しませる草の花は乏しい。
ひと頑張りで「キスゲ平」と標識のある、ベンチもある広場に出る。小丸山か。ここがリフトで上がって気軽に歩ける最高地点のようで、観光客も多い。

一休みして歩き出す視界が開けているが、霧の中。でも、嬉しいことに早速オノエランが咲いている。登山者に踏まれないかと心配なほど間近の花は、笹原から顔を覗かせている。小さいがかわいい花だ

 オノエラン(尾上蘭)

ちょっと大菩薩の稜線に似た景色が続く。踏み跡が錯綜しているが、目が慣れればあちこちに咲くオノエランが目に留まる。

ようやく風が抜けて、蒸し暑さを和らげる。
もうすぐ焼石金剛というあたりの広けた場所でお昼。皆さんちょっとお疲れ気味。気温の割に蒸し暑いことが原因だろうか。

ご常連の皆さんとの昼食を終え、また歩き出すとすぐに焼石金剛。小さな祠が祭ってある。この辺りはしばらく見晴らしの良い稜線だが、あいにく今日は全く展望なし。
これで日差しが強かったら厳しいだろうなと思ううちに木の根が網の目のように張った樹林帯に入っていく。わずかに咲き残ったシロヤシオが霧に包まれている。
滑る急登に神経を使い、大きな段差は「どっこいしょ。」

何も花はないかな、と見れば木の根元に白い小さなイワカガミ。余りに小さいのでびっくり。

きつい登りがまだまだ続き、高度計ではもうすぐのはずだが、腕を使って体を引き上げるような段差もあって、体力消耗。高く上げた脚も攣りそうだ。

ようやく前方から声が沢山聞こえてきて、赤薙山到着。余り広くない山頂に登山者がかなりいる。最後に到着したので、写真を撮って、休む間もなく下山。
案外お花は無いものだなあと思ったら、登山者からの情報で、お花を求めて巻き道へ。山頂を通り越して右に折れる。
急坂で滑るものの、何とそこには別世界が広がっていた・・・。

沢山の白いイワカガミがあちこちの斜面一杯に咲き乱れる。まるでここは「秘密の花園」、真っ白の絨毯と並んで、僅かに薄いピンクのイワカガミも咲いている。
それからリーダーのご要望に応えてイチヨウランを1輪発見。ちょっと小さかったが久しぶりに見ることが出来た。

 ヒメイワカガミ

 イワカガミ イチヨウラン(一葉蘭)

(帰宅後調べると、この白い方はヒメイワカガミ(姫岩鏡)。葉に特徴があり、縁のギザギザが1〜4と少ない。ピンクの方は葉のギザギザも多いので、多分、普通のイワカガミ。)

すぐにもとの道と合流すると、相変わらずの滑る急坂、靴も溝が泥で埋まって滑ること滑ること。
慎重に足を運びながら、ようやく焼石金剛、小丸山、と元来た道を辿って駐車場へ。展望は残念だったが、珍しい花にも会えて楽しい1日だった。

いつか女峰山の方へ縦走してみたい。また、このヒメイワカガミの紅花版(ベニバナヒメイワカガミ)を神山(箱根)に見に行きたいな。

帰路、霧降の滝に寄って、渋滞も無く都内に早めに着いた。皆さんお疲れ様でした。


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