コース:
滝沢登山口5:00〜6:40水場6:50〜8:45駒ノ小屋9:00〜9:23会津駒ヶ岳9:28〜10:14中門岳(木道終点)10:37〜11:49駒ノ小屋12:00〜13:05水場13:15〜14:30滝沢登山口
車中では仕事疲れもあって、結構眠れたのは幸い。朝になって登山口に着くと、既に数台の先客があるらしい。
ちょうど5時に歩き始める。外は涼しい。ああ、有難い。 この登山口は林道の先にあり、ここまで入ると大分時間が節約できる。前回もここから登ったなあ。この階段、よく覚えている。 この頃は体力に不安があるので、ザックは極力軽くしている。前は大きめのザックをスカスカにして背負っていたけど、つい物を入れすぎてしまう。 以前なら何でもなかったことが、今年は結構足と腰に来るのは、年のせい? |
オオヤマサギソウ(多分。) | ヤマサギソウ? | すぐにランを発見。す〜と背が高い。(何かな、これは。) 九十九折の急登もあるが、快調に登っていく。 体温調節を経て1ピッチで水場に到着。ちょっと広くなっている。 今日は何だか意識的にピッチが速いようだ。北海道のことを考えて、『今日のペースについていけない人は北海道はダメって言われるよ。』とKさんが冗談めかして話している。 キソチドリもいくつか見られる。今日は花に詳しい人が余りいないので、門前の小僧としては慎重になりながらも、大抵はまあ自信がある花なので、ほっとする。 沢山咲いているマイヅルソウだが、アップで見ると小さい細工が実によく出来ている。 |
前回の記録を読むと、水場を過ぎれば傾斜が緩やかになり、すぐに山頂が見えるのかなあ・・・と地形図を眺めながら考えたが、どうしてどうして樹林帯の中を、なかなかの登りが続く。
マイヅルソウ | ミツバオウレン | ミツバオウレンが、登り始めはもう実をつけていたのに、上に来たら花が咲いている。 露に濡れてなかなか綺麗だ。 ペースが落ちて、立ち止まることが増えたので、ここぞとばかりにカメラを向ける。 ピークハントだけが山登りじゃないよね、と話に花が咲く。 標高が上がってきたことが、花でもよく分かる。コイワカガミがピンクの花を覗かせ、コバイケイソウの葉やショウジョウバカマの伸びきった実など、登山道脇が賑やかになってくる。
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もうすぐ小屋が見えるかな、もうすぐかな、と思ってから大分経って、ようやく視界が開けた。
こうなると元気100倍。樹林帯を抜けると木道が伸びている。 | コバイケイソウの花のアップ |
(←かわいい三角屋根が駒ノ小屋。)
本当に久しぶりに目にするチングルマ、かわいい粘着質のモウセンゴケ、そして、何よりお待ちかねのハクサンコザクラ! 皆完全にわれを忘れてカメラを向け、完全に撮影渋滞。 |
ハクサンコザクラ
| 木道は結構な急登であるにもかかわらず、一気に開けた展望とお花たちの大歓迎に、われを忘れ、下ばっかり向いていたために、階段を上がっていったら・・・「あれ、もう駒ノ小屋?」 そんな"余裕の"言葉が出るほどだ。 沢山のテーブルが置いてあることもあり、ここで大休止。 会津駒の山頂は池の向こうの小さな高まりだ。
池の周りの道は雪田に覆われ、手前の木道を行くことにする。 コバイケイソウが芽を出したばかりの箇所もあれば、もうずらっと並んで花をつけている場所もあり、暑い日差しを除けば、花は春真っ盛りだ。 |
中門岳への稜線 | ハクサンコザクラの群落
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山頂へは木道と階段を少し登ってすぐ。シャクナゲも少し咲いている。狭い広場のような山頂には、ちょっと不釣合いな大きな『会津駒ヶ岳』の標識がある。
ここで記念撮影。バックにはお隣の燧ケ岳が、雲間にM字型の山頂を覗かせている。
さあ、この先は中門岳への稜線漫歩、お花と池塘のある風景を心行くまで楽しめる。
流石に百名山だけあって、登山者も多い。
池に写った景色も素晴らしい。ファインダーの中だけを見れば、ちょっと異次元のような感じさえする・・・。
池塘
花一杯の稜線は伸びやかに続いて行く。
木道はずっと伸びているが、『中門岳』という標識があり、このあたり一体をさす、となっているが、木道はもう少し先まで続いており、最後はループになっている。
ここでお昼とする。
キソチドリかと思うようなランもあるが、何だろう・・。
お天気もよく、本当に素晴らしい展望を楽しみながらのお昼は最高の贅沢だ。
勿論、標高差もあるこの山をバテずに登れた嬉しさもある。
帰りは元のルートを辿り、会津駒の山頂は巻いて行く。
日光方面の連山も見えるが、山座同定はなかなか難しい。私は諦めることとする。
日光方面の山々
小屋まで戻ると後はまた同じ道を下山するのみ。
花々に見送られ、ちょっと後ろ髪を引かれながらも、幸福感に満ちて降りていく。
ああ、だから山はやめれられない・・・。