ナツエビネ (夏海老根)
Calanthe reflexa ラン科エビネ属
全体
徳島県内 2007.08.12
花
徳島県内 2007.08.12
花期7〜8月
花径写真のもので長さ約3cm
花色淡紫色
草丈花茎の高さ20〜40cm
茎葉
根生葉3〜5個が束生、狭長楕円形で鋭尖頭。
表面は光沢が無く縦にひだがある。
生活史多年草
生育場所湿り気のある林内
分布北海道、本州、四国、九州
別名
その他環境省絶滅危惧II類、徳島県絶滅危惧I類

美しい花を咲かせる植物です。その花の姿を見るにつけ、なんでこんなに不思議できれいな形なのだろうと思わずにはいられません。

その花の形を詳しく見ていきましょう。
まず上部の反り返った3枚は萼片です。3枚の真ん中が背萼片で狭卵形、その横の2枚が側萼片で斜卵形であり、どちらも先は尖り反曲します。萼片の下、まるで2本の触角のように見えるのは側花弁で、これも先は尖ります。

一番下の3裂した花びらが唇弁で、側裂片は鎌状卵形、中裂片はくさび状広楕円形で、中裂片の縁は細波状で先端は突出します。花の真ん中、前方にちょっと飛び出たのはずい柱です。なおナツエビネの花には距はありません。

正面から見る花も美しいですが、真横から見る花も独創的な形をしています。まるで未来のロボットのようです。

ナツエビネの名の由来は、エビネ属の中では例外的に夏に花を咲かせることからだそうです。

花
花を真横から見た写真 徳島県内 2007.08.12
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