コクラン (黒蘭)
Liparis nervosa ラン科クモキリソウ属
全体
板野町 2007.06.25
花
板野町 2007.06.25
花期6〜7月
花径約12mm
花色暗紫色
草丈花茎の高さは15〜30cm
茎葉広楕円形で鋭頭、短い葉柄は基部がさや状となり茎を抱く。
根生葉
生活史多年草
生育場所常緑樹林下
分布本州(茨城県以南)、四国、九州
別名
その他

花は地味ですが変わった形をしています。まるで鳩胸を持つ花か、あるいは胸に盾を持った花のように見えます。

コクランは黒蘭という意味で、花がまるで黒い色に見えることからその名が付きました。ただし実際の色は黒より明るく、暗紫色です。また花茎は通常は緑色ですが時に暗紫色のものもあり、その場合は花全体が暗紫色に染まり、まさに黒蘭の様相を呈します。

花の形をよく見てみましょう。上右の花の写真で暗紫色の胸のような部分が唇弁です。唇弁は中央に浅い溝があって反り返り、先はへんこんでいますね。後ろ側で上に向かって尾のように伸びているのは背萼片、下へ伸びているのは側花弁で、側花弁と唇弁の間に見えているのが側萼片です。鳥の頭のように上に直立しているのがずい柱です。唇弁の基部の両側には針状突起が2つあります。

上左の全体の写真を見ると、昨年の果実のあとが一緒に写っています。コクランの果実のあとは、このように翌年まで残っていることも多いようですね。

針状突起
針状突起の写真 板野町 2007.06.25
暗紫花茎
暗紫花茎の写真 板野町 2007.06.25
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