牛鬼淵
斜瀑、落差約7m、徳島県海部郡牟岐町河内
牟岐川に注ぎ込む白木谷に懸かる滝。
下に行くほど急角度になる岩盤の上を滑り落ちる滝で、
滝口では2条であった流れが1つになって落ちている。
水量は普通で、滝壺は牛鬼淵と呼ばれる淵を形作っている。
淵は現在ではあまり深くなく、また広さもそれほどでもないが、
この淵にまつわる「牛鬼の伝説」のために有名であり西又部落の名勝地となっている。
県道沿いには以下のような解説板が設けられている。
「牛鬼の伝説
昔ここ西又の里、白木山に牛鬼と云う顔が鬼で、体が牛のような怪獣が住んでいて、人々を困らせていた。そこで平野の鉄砲の名手平四郎と云う猟師が退治してやろうと白木山へ入り「たな石」と云うところで、牛鬼と出合い、鉄砲で撃ったところ、さすがの牛鬼もたまらず、谷川に落ち込み、滝の渕で、息絶えたと言う。今、その渕を「牛鬼渕」と呼んでいる。
川添平四郎(文政五年(1823)〜明治二十五年没(1894)
平成十二年七月吉日 西又部落会」
さらに淵の横にも解説板が設置され、以下のような解説がされている。
「牛鬼淵
この上の「たな石」と云うところで、平野の平四郎と云う猟師が、牛鬼を鉄砲で撃ったところ、牛鬼はこの渕まで落ちて来て、息絶えた。それ以来この渕を「牛鬼渕」と呼んでいる。牛鬼の血は、ここから七日七夜平四郎の家の裏(約四キロ下流)まで流れたが、平四郎の武威により、川上に逆流したとも云われている。
平成十二年七月吉日 西又部落会」
今でこそ県道から歩いて20分ほどで淵に行けるが、昔はかなり山深い場所にあった淵なのだろう。
写真データ:(010720-2 No19)
2001.7.29
ミノルタα7
ミノルタAFズーム24〜105mmF3.5-4.5(D)
f=6.7
s=3秒
+0.5EV
CPL
三脚・レリーズ使用
フジクロームベルビア
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