心中滝の写真
心中滝


斜瀑、落差約8m、徳島県美馬郡木屋平村字南張

穴吹川の支流、南張谷川に注ぎ込む小谷に懸かる滝。
水量はやや少なく滝壺はあるが小さい。

滝に向かって右側は角度が70度以上ありそうな絶壁で、これが俗に言う心中岳(しんじゅうだき)である。この心中岳の裾に懸かる滝なので、心中滝と呼ぶことにした。

滝に向かって左側も巨石であり、滝はその岩間を落ちている。また滝口あたりに岩が引っかかっており、小さなトンネルを形作っている。小さな滝ではあるが、滝付近の心中岳の岩壁には苔が生え、写真にするとなかなかの雰囲気を醸し出す。また水は赤茶けた岩の上を滑り落ちている。

ただ非常に残念なことはゴミが多いことである。ゴミを写さずにその雰囲気を写すことは難しい。また滝には取水ホースがぶら下がり、これも興ざめである。苔の様子は非常にいいので、つくづく惜しい。

なお心中岳は、表面が非常に平らでありスパッと切り立っている。まるでコンクリートの壁のようである。崖の高さは数十mもあろうか。なかなかの崖である。

国道492号線の南張分岐の入り口に「木屋平 昔話」の標識があり、心中岳のいわれが次のように説明されている。
「竜頭橋付近から見上げると心中岳とよばれる高い絶壁があります。江戸時代おかんと兵右衛がかなわぬ恋を悲観し、心中したという悲恋物語がのこっています。」


写真データ:(051127-2 No32)
2005.12.11 ミノルタα7 ミノルタAFズーム24〜105mmF3.5-4.5(D) f=9.5 s=10秒 -0.5EV CPL 三脚・レリーズ使用 フジクロームベルビア100


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