滝の本・徳島の郷土本

私が持っている滝の本(あるいは滝に関する記述がある本)や徳島県の郷土本を紹介します。
どちらも古いものは入手困難になりつつあります。 本の内容を確認したい場合は、図書館などで閲覧されることをお薦めします。
(なお以下のリストは、本の名前でアイウエオ順に並べてあります)


滝の本(徳島県)

滝王国 in きさわ 神秘とロマンを求めて・・・第1集、第2集 大西重雄(写真)/村おこし30人衆商工観光部会(文)、木沢村役場、第1集平成11年 第2集平成13年、¥1000
村おこしの一環として木沢村が村内の滝を紹介した写真集です。 書店では販売されていませんので、購入したい場合は木沢村役場へ問い合わせする必要があります。
第1集では木沢村内32箇所の滝が、第2集では27箇所の滝が美しいカラー写真で紹介されています。総ページ数は第1集が42ページ、第2集が36ページです。
第1集では道路から比較的近い場所を選んだとのことですが、それでもアプローチが難しい滝が幾つか紹介されており、木沢村の滝の奥深さを感じられます。 第2集は深山幽谷に分布する滝を紹介しており、私もまだ見たことのない山奥の大滝がいくつも紹介されています。
滝のハンドブック 徳島100の滝 岩田唯男著、徳島県出版文化協会刊、1995、¥1700
徳島県内にある滝を100余り紹介した本です。 徳島県在住の滝ファンなら必携の本でしょう。 B6判122ページの本で、1ページに1つ、滝を写真付きで説明しています。 オールカラーなのは立派です。
ただ滝への行き方については非常に簡潔にまとめてあり、県外の方だと難しいかもしれません。 それでも徳島県で始めての滝のガイドブックであり、 その価値は(私にとっては)計り知れないものがあります。 この本がなければ、このホームページは生まれなかったかも知れません。
ただ残念ながら現在絶版です。

滝の本(その他)

赤城山 花と渓谷 〜沢あるき/滝めぐり30選〜 青木清、上毛新聞社、1997年10月22日初版、¥1200 + 税
群馬を代表する赤城山に登り続けた著者が、その渓谷と滝をめぐる30コースを紹介した本です。 登山者レベル向けの本ですが、各コース毎に渓谷や滝の写真や草木の紹介などをしています。 白黒ページがほとんどですが、赤城山へ行くなら持っておきたい1冊です。
岡山の滝 斉藤彰男、山陽新聞社出版局、1991年7月27日第1刷発行、¥1500
岡山県内の144箇所の滝を紹介した本です。 カラーページも多く滝のガイドブックとして十分に役立ちます。 写真も美しいものです。 雨の少ない岡山県にこれほど多くの滝があることに、少々驚かされました。
岡山の滝と渓谷 川端定三郎、日本文教出版株式会社、昭和60年11月30日、¥800 + 税
岡山文庫の120番目の本で、岡山県内の100の渓谷と滝を納めた本です。 文庫本サイズの小さな本ですべて白黒ページですが、滝の写真などは古い記録写真を見るようで手作り風の懐かしさを感じさせる本です。
ガイド こうち滝100選 武市伸幸、(株)南の風社、1992年11月21日初版、¥1500
高知県の滝105箇所を掲載した本です。 滝へのアプローチ方法と白黒写真が掲載され、高知の滝のよきガイドブックとなってくれるでしょう。 高知県も徳島と同様滝の多い県で、数多くの滝に恵まれていることがわかります。 巻末に滝にまつわる伝説がまとめられており、他の地域で伝わる伝説と似通った物が多いことに気づかされます。
紀州の滝340 小板橋淳、株式会社紀伊民報、2001年9月20日初版第1刷発行、¥2667 + 税
和歌山県内の主要な340の滝をカラー写真と文章で紹介した本です。 前半にお薦めの滝23選があり、その後に340の滝の紹介が行われています。 巻末には紀州の滝のデータベースもあり、全ページカラーの力作の本です。
九州の沢と源流 吉川満、葦書房有限会社、1996年10月20日改訂版発行、¥2266
九州の沢登りガイドブックです。本格遡行用の本であり一般的ではありませんが、九州各地の代表的な沢について遡行図とアプローチ方法、コース説明が掲載されています。 これを見れば九州にも無数の無名滝があることがわかります。 四国地方についてもこのような本が欲しいと思うのは私だけでしょうか。
四国の滝めぐり 武市伸幸、(株)南の風社、1999年9月2日、¥1700 + 税
「ガイド こうち滝100選」の著者でもある武市氏が、四国4県の滝と湧水115箇所についてまとめた本です。滝に関する伝説も幾つか取り上げられています。 徳島県では34箇所記載されています。
滝に関するまとまった本のない愛媛県、香川県については本書は良きガイドブックになってくれるはずです。
熊本の名水 相原利衣子他、熊本日日新聞社、1998年9月16日初版発行、¥2000 + 税
熊本県内の水源や滝・渓谷94箇所を紹介した本です。 熊本市・県北・阿蘇・県央・八代芦北・人吉球磨・天草の各地区毎に名水を紹介しています。 写真も大きくしかもオールカラーで、アクセス方法や所要時間などもきちんと記載されています。
渓谷散歩 土佐の沢を歩く 谷山省一郎、高知新聞社、1997年7月28日発行、¥2300 + 税
渓谷散歩。ちょっと変わった題名ですが、高知県内の初心者向け沢歩きコースを22本紹介した本です。 沢沿いの登山道を歩いたり、あるいは谷を遡上したりして、渓谷の魅力を十分紹介した良著だと思います。 掲載されている谷沿い何気ない写真がまた美しいのです。
高知の名瀑めぐり 滝をゆく 宇野薫、高知新聞社、1997年9月29日発行、¥2800 + 税
高知県内の82箇所の滝が記載されています。 特筆すべきはカラー写真の美しさと多さ、そして紙の上質さと製本の豪華さです。 これほどの滝の本はなかなかお目にかかれません。 滝の伝説やお薦めの滝巡りコースなども掲載され、持っておいて損はない1冊です。
静岡県とその周辺の日帰り滝めぐり 静岡新聞社出版局、静岡新聞社、平成9年7月10日初版発行、¥1600 + 税
静岡県内の滝を中心に県境の神奈川・山梨・長野・愛知の滝も一部紹介した本です。 各滝の紹介ページでは滝に関する説明の他に、周辺ガイドも併せて紹介しています。 まさに日帰りガイドブックとして役に立つ本です。
信州日帰り滝めぐり 信濃毎日新聞社出版局、信濃毎日新聞社、1998年7月12日第1刷発行、¥1800 + 税
長野県内の主要な75滝を紹介した本です。 各滝の写真は1つだけでなくいろいろなカットが掲載されています。 見る地点によって滝の表情は全く変わることを認識させてくれる、そんな本です。
滝ゆけば 永瀬嘉平、[有]舞字社、1998年7月10日、初版第1刷、¥1700 + 税
滝人の草分け的存在、永瀬氏の滝の随筆集です。 永瀬氏の滝に対する熱い思いが行間からひしひしと伝わってきます。 私にはここまで激しい滝行きは出来ませんが、全国にはいろんなタイプの滝人がいることを感じさせてくれます。
探訪ひょうごの滝 須田京介・北村泰生、神戸新聞総合出版センター、1996年8月26日第一刷発行、¥1456 + 税
兵庫県下の滝の中から32滝に絞って紹介した本です。 滝へのアプローチ方法は非常に詳しく、また難易度も記されています。 各滝の写真も大きくて滝の魅力を十分感じさせてくれる本です。
東京の滝 小澤洋三(写真)・三島昭男(文)、有限会社舞字社、1993年5月12日初版第1刷発行、¥3689 + 税
東京都にある滝を紹介した写真集です。知人より頂きました(ありがとうございます)。 中の写真を見るとこれが東京かと思われるような深山幽谷の滝が多く、徳島と何ら変わりないことに驚かされます。 写真はすべてカラーで美しく、滝の写真集として第一級のものでしょう。
栃木の日帰り名瀑ガイド 飯田啓一他、下野新聞社、平成8年7月10日初版発行、¥1748 + 税
栃木県の滝の他、福島・群馬・茨城県境の滝も含めて紹介した本です。 オールカラーの本で、各滝の紹介ページには滝以外の付近の見所をおさめた「見どころプラス1」というコーナーがついています。
新潟 滝と渓谷を行く 伊東敬一、新潟日報事業社出版部、1994年6月10日初版第1刷発行、¥1600
新潟県内の50の渓谷や滝を紹介した本です。 新潟県にも魅力的な多くの滝があることを感じさせてくれます。
日本の自然景観 四国版 環境庁編、大蔵省印刷局、平成元年9月30日発行、¥4120
昭和61年から昭和62年にかけて行われた第3回自然環境保全基礎調査における自然景観資源調査の結果をとりまとめたものです。 「自然環境保全基礎調査」は環境庁が5年ごとに実施していますが、自然景観資源調査はその都度行われるものではありません。 このため現状ではこの版が最新の自然景観資源調査結果となります。
内容山脈・山地から始まり、断崖、鍾乳洞、渓谷などの自然景観資源の調査結果を四国4県について載せています。 このなかに滝の項目もあり、徳島県では54の滝が掲載されています。
印刷は調査官が調査結果を記入した自然景観資源調査票を、そのままコピーして載せているだけなので、内容は濃いものではありません。 しかしこれだけの滝情報が載っている本は非常に珍しいので役に立っています。
日本の滝200選、続・日本の滝200選 中西栄一、東方出版、1998年6月25日初版第1刷発行 続 2000年5月30日初版第1刷発行、¥2500 + 税
それぞれで全国の滝200箇所を美しいカラー写真で紹介した本です。つまり両方で400箇所もの滝を紹介していることになります。 徳島県では雨乞滝・大釜の滝・大轟の滝・鳴滝が、続刊のほうでは潅頂ヶ滝・神通滝・閑定の滝・土々呂の滝・金剛の滝が紹介されています。 全ページカラーであり日本の滝の美しさを存分に引き出しています。日本の代表的400滝の美しさを満喫するのに良い本だと思います。
「日本の滝1000」遊楽の滝、和みの滝、幽遠の滝 竹内敏信+日本滝写真家協会、(株)学習研究社、2001年7月26日、各¥2800 + 税
日本の名瀑1000滝を3巻に分けて紹介した本です。A4変型版の大型の本であり、しかもオールカラーですから値段も高めです。 しかし日本の滝を一度に検索したい場合に役に立つ本であることは言うまでもありません。 写真のレベルも水準以上です。
「遊楽の滝」では比較的簡単に訪れることの出来る350滝を紹介しています。 徳島県では鳴滝・土釜・午尾の滝・大釜の滝・大轟の滝・閑定の滝・新居田の滝・桧の滝が紹介されています。
「和みの滝」では心や体がリフレッシュされると思われる350滝を紹介しています。 徳島県では轟九十九滝・金剛の滝・竜頭の滝・神通の滝・天霧の滝・千本滝・うぐいすの滝・不動の滝・紅葉滝・観音滝・雨乞の滝・裏見の滝・かずろう滝・中谷滝・土々呂の滝・百間滝が紹介されています。
「幽遠の滝」では自然の奥深くに流れ落ちる滝を中心に300滝を紹介しています。 徳島県ではクロ滝・ホラ貝の滝が紹介されています。
滝ファンなら揃えておきたい本です。
日本の滝(躍動する水の美と名瀑への招待) 永瀬嘉平、三島昭男、宮田登ほか著、講談社、1995、¥1456
日本全国の名瀑130余りを写真とともに紹介した本です。 滝の信仰と伝説、滝のミニ百科の章もあり、持っていて損はありません。 ほぼ1年に1回、刷りを重ねているのは滝の本としては立派です。
日本の名景 − 滝、滝(2)、滝(3) 鉄弘一、光村推古書院株式会社、平成11年5月28日初版第一刷 (2)平成12年6月8日初版第一刷 (3)平成13年6月11日初版第一刷、¥1600 + 税 (3)のみ¥1800 + 税
滝の写真集です。人気のある本のためか1年おきに第2集、第3集が刊行され、合計でカラー写真で300滝を紹介しています。 また写真では紹介しきれなかったその他の700の滝のデータが第3集の巻末に掲載されており、合計で1000滝のデータベースとなっています。
カラー写真はそれぞれが1枚の風景写真として成立しうるほどの美しいものとなっています。
風景写真を愛する者、また滝ファンには必携の本でしょう。 滝を美しく撮る場合のフレーミングなどは大変参考になります。 ただ滝の全景が写っていない写真も多く、滝のガイド資料としてみた場合はその点がマイナスとなります。
しかし日本の滝とはここまで美しいものかと、改めて感動させてくれる本です。
広島県の滝 楠見久・片山貞昭・入瀬修著、広島県林務部編、佐々木印刷株式会社出版部、昭和60年3月30日第1刷発行、¥3500
広島県の滝88箇所の調査結果を報告した本です。 一般的な滝ガイドブックではなく学術書的な本です。 滝の成因や移動・消滅についても語られ、広島県の滝について詳細な調査結果を載せています。 滝を調査対象とする方には必携の本と思われます。
広島県文化百選(10)自然・景観編 ひろしま県民文化百選「自然・景観」選定委員会、株式会社中国新聞社、平成5年3月31日、¥1700
広島県では身近な文化を再認識してそれを広く紹介するために数々のテーマで「ひろしま県民文化百選」を選定してきましたが、そのシリーズの第十集がこの「自然・景観編」です。 山や渓谷、滝、島、川、池などが100箇所、全ページカラーで紹介されています。 広島県内の自然のガイドブックとして十分役立ってくれる本です。
名瀑から隠れ滝まで386 日本滝めぐり 加藤庸二著、日本交通公社出版事務局、1996、¥1545
著者加藤氏が自ら訪れ、良かったものを厳選して紹介している滝の本です。 80ほどの滝をカラーで取り上げ、300の滝については巻末の表で簡潔にまとめてあります。 写真家である加藤氏の撮影した滝は美しく、滝の魅力をさらに引き出しています。
なおこの本を本屋で注文したところ、すでにないという返答でしたので、 まだお持ちでない方はどこかで見かけたら買っておいた方がよいでしょう。
山梨の滝 上野巌、山梨日日新聞社、平成11年7月30日初版、¥1800 + 税
山梨県内の滝で比較的容易に行ける65滝を紹介した本です。 オールカラーのB6判の本ですが、写真が非常にきれいで思わず手に取りたくなるような本です。


徳島の郷土本

アルペンガイド19 中国・四国の山 山岳図書編集部、山と渓谷社、1998年6月改訂第4刷、¥1553
中国、四国地方の山々の登山ガイドブックです。 岡山、広島、山口、鳥取・島根、法皇山脈、石鎚山脈、四国中部、剣山山地の8つの章に分かれ、 それぞれの章で代表的な山の登山ルートの説明を行っています。 登山ルート説明の際に滝に関する説明のある場合があり、 また登山道マップとして2万5千分の1、5万分の1の地形図を利用しているため、 滝を見つける際に役に立つことがあります。 黒と青の2色刷であるため、マップは見やすいものとなっています。
阿波の伝説 武田明・守川慎一郎、株式会社角川書店、昭和52年3月10日初版発行、¥980
角川書店が刊行した「日本の伝説」(全24巻)のうちの1冊です。
本の前半が「阿波伝説散歩」と称した随筆集となっており、後半は「阿波伝説一五選」として伝説が15話おさめられています。また附録として「阿波伝説地図」がついており、県内の伝説分布を興味深く知ることが出来ます。 各伝説は引き込まれる語り口で書かれ、ついつい最後まで読みふけってしまいます。
阿波の峠歩き 阿波の峠を歩く会、阿波の峠を歩く会、平成13年10月31日発行、¥1500
徳島県内の峠で、昔の峠の雰囲気の残る車道の入っていない50の峠を紹介しています。 発行されて間もない本であり、各峠の状態やその峠への取り付き方法を知る上で貴重な情報を提供してくれます。
活字が大きくて読みやすい本です。
阿波の民話 湯浅良幸、徳島県出版文化協会、昭和46年6月18日発行、¥1000
徳島市付近を中心として、阿波の民話を数多く紹介した本です。 阿波の方言を大胆に取り入れてあり、楽しく読むことが出来ます。 滝に関する民話もあり、しばし懐かしい民話の世界へ誘ってくれる本です。
阿波名勝案内 石毛賢之助、歴史図書社、昭和54年12月20日、¥7500
この本は復刻版で、元本は大正5年に発行されたものです。 古本屋で13000円にて購入しました。
県下の名所や旧跡、人物、山川などについて編者が調査した結果をまとめてあります。
滝についても幾つか記述が見られ、そのうち幾つかは私も現地調査を試みました。 しかし既に人々の記憶から消えてしまったため、見つけられなかった滝も多くあります。
そのような古い徳島の滝の調査には欠かせない資料です。なお活字は旧字体なので読むのには苦労します。
板野の伝説 湯浅安夫、自費出版、平成9年9月、¥1000
板野郡(板野町、土成町、松茂町、北島町、藍住町、吉野町)に伝わる伝説についてまとめた本です。 それぞれの地域について、人物、動物、木・石、社寺・神仏、旧家、地名、水、妖怪・変化、その他の各項目について伝説がまとめられています。 平野地域なので滝に関する記述はありませんが、谷や地名に関する記述は見られ、その点で役立ちます。 各地域の伝説を読むとその地名の由来などがわかり興味を引きます。
ウォーク阿波のみち 徳島県ウォーキング協会、徳島新聞社、平成13年6月30日発行、¥1600 + 税
徳島県内のウォーキングコースを100本紹介している本です。 平成9年から11年まで徳島新聞新聞紙上に掲載されたものを編集して刊行した本となっています。コースは都市部から山奥までまんべんなく紹介されており、地図や見所の記載も充実しています。
麻植の伝説 喜多弘・湯浅安夫、自費出版、平成11年5月、¥1300
麻植郡(鴨島町、川島町、美郷村、山川町)に伝わる伝説についてまとめた本です。 本の構成は「板野の伝説」と同じで、人物、動物、木・石、社寺・神仏、旧家、地名、水、妖怪・変化、その他の項目についてまとめられています。 自費出版で各地域の伝説をまとめ発行し続ける湯浅安夫氏には頭の下がる思いです。
改訂 阿波言葉の辞典 金沢治、(有)小山助学館、昭和51年8月10日発行、¥1890
阿波の方言をまとめた辞典です。阿波言葉を知るための貴重な辞典でしょう。 各言葉の説明は簡潔ですが、非常に多くの単語が掲載されており、昔話・伝説を読む上で役にたちます。
神山の伝説 高橋支・湯浅安夫、自費出版、平成12年10月、¥1000
神山町に伝わる伝説についてまとめた本です。 本の構成は「板野の伝説」とほぼ同じで、弘法伝説、平家伝説、人物、動物、木・石、水、社寺・神仏、旧家、地名、妖怪・変化、その他の項目についてまとめられています。
「名西の伝説」(湯浅安夫編)と内容が重複する部分もありますが、神山町の歴史を知る上で貴重な1冊となるでしょう。
観光ガイドブック 阿波のあれこれ 徳島県観光課、社団法人徳島県観光協会、昭和50年8月1日、価格不明
徳島県の観光情報を一冊にまとめた本です。古本屋で500円にて購入しました。
施設ガイド、文化伝統、花の名所、自然、宿泊施設、特産品など、観光に関するあらゆる情報が記載されています。 ほとんどのページが表形式で一色刷りなのですが、それゆえ見やすく、徳島なんでもブックとして役立っています。ページ数も125ページでそれほど厚くありません。
編集されたのが昭和50年で内容は古くなりつつありますが、ときどき見返すと意外な発見がある本です。
木屋平村の昔話 芝原富士夫、(株)教育出版センター、1978年4月28日発行、¥1000
木屋平村の伝説や民話を約300話掲載しています。 昔話というタイトルだけあって、それぞれの話はおもしろおかしく内容豊かにまとめ上げられており力作です。木屋平村の文化を継承する貴重な1冊になることは間違いないと思います。
四国のいのち 吉野川辞典 −自然・歴史・文化− (財)とくしま地域政策研究所、社会法人農山漁村文化協会、1999年3月25日第一刷、¥3200
題名の通り、四国の吉野川に関するあらゆる事項をまとめた辞典です。 吉野川に関して、支川、動植物、流域の歴史、交通、洪水と治水、文化、心境、名勝などのテーマに基づいた事項を、あいうえお順に掲載しています。
残念ながら滝そのものの紹介は、高知県のアメガエリの滝、妃ヶ淵と下女淵しか載っていませんが、これ1冊あれば吉野川のことはだいたい分かるという本です。
神代の史跡案内 大杉博、倭国研究所、1997年4月1日、¥1300
「邪馬台国は四国山上にあった」と主張する大杉氏が、県内に散在するその神代の史跡を紹介した本です。 邪馬台国がどこにあったのかは私にはわかりませんが、県内の史跡場所を細かく紹介した資料としては役立ちます。 滝については「くしふる滝」1つが紹介されてあるのみですが、聞いたことのない滝だったのでつい購入してしまった本です。 「くしふる滝」は一般には「チチブシャの滝」と呼ばれています。
剣山スーパー林道 −沿線の歴史と観光− 安岡亮一、徳島県出版文化協会、1985年6月15日、¥900
「桃源郷は実在した」の著者でもある安岡氏が書かれた本です。 剣山スーパー林道のコースの説明や、その沿線の歴史と観光についてまとめられています。 発行が昭和60年なので内容はいささか古いのですが、初めて目にする記載もあり、剣山スーパー林道を歴史的面から見るのに貴重な1冊となるでしょう。 一般的なスーパー林道観光記事として読むと失望するかも知れませんが、私にとってはおもしろい本です。(特に本の最後のほうに四足峠トンネルに関する秘話などは興味深いです)。
桃源郷は実在した ベトナムの思い出 安岡亮一、徳島県出版文化協会、1984年5月1日、¥1000
元徳島新聞記者の安岡氏のベトナム出兵の話がまとめられています。 しかしなぜか本の後半は奥那賀地方に関する内容で占められており、この後半部分がおもしろいのです。 後半は奥那賀の動物、山菜、気象・方言などについて述べられていますが、 鍾乳洞、大釜小釜付近の道路工事の記述もあり、この部分は楽しく読むことが出来ます。
とくしま 水紀行50選 徳島県環境生活部環境政策課、徳島県環境生活部環境政策課、平成11年3月
本ではなく、徳島県環境生活部環境政策課が発行しているパンフレットです。32ページの分量があります。
徳島県内の名水や水環境のなかから50箇所を選定して紹介しており、 滝も15ほど紹介されています。 パンフレットが作成された目的は、県内の水環境にもう一度目を向け、その保全に向けて積極的にとりくむ契機としてほしいということですので、 その目的が無事受け継がれるよう、私としても祈っています。
徳島県樹木図鑑 木内和美・阿部近一、徳島新聞社、平成2年1月30日発行、¥2500
徳島新聞社が刊行した「とくしまの自然シリーズ」(全10巻15冊)のうちの1巻です。
県内に自生する約500種の樹木のうち、76科422種を紹介しています。 巻末には県内の巨樹老木一覧表もあり樹木ファンなら持っておきたい1冊でしょう。
徳島県地学図鑑 岩崎正夫、徳島新聞社、平成2年12月8日発行、¥2500
徳島新聞社が刊行した「とくしまの自然シリーズ」(全10巻15冊)のうちの1巻です。
県内で見られるいろいろな岩石をカラー写真で紹介し説明しています。 古本屋で3000円にて購入しましたが、本の保存状態が悪いのが残念です。
滝や渓谷などは岩石を見る場所としても適切なようで、轟の滝(海南町)、雨乞の滝(神山町)、七釜(徳島市)、土釜(貞光町)なども紹介されています。
滝を見てこの岩なんだろうなぁと思うことはよくありますが、その際に役立つかと思い購入しました。 今はまだ岩について勉強していないのですが、将来、非常に役立つ本となるかもしれません。
徳島県地学のガイド 徳島県地学のガイド編集委員会、株式会社コロナ社、2001年7月16日初版第1刷発行、¥2500
コロナ社が刊行している「地学のガイドシリーズ」のうちの一冊です。
徳島県の地層や岩石の露頭の観察ガイドブックとなっています。観察の際にどのようなポイントで学習したらよいかわかりやすく解説しています。 地層のほか化石に関する説明もあり、古代にロマンをはせることも出来る地学好きにとってはたまらない本でしょう。 紙の質も上々で持っていて損はない本です。
徳島県の地名 平凡社地方資料センター、株式会社平凡社、2000年2月25日初版第一刷、¥22000 + 税
平凡社が刊行している日本歴史地名大系(全50巻)のうちの一冊です。 徳島県の地名を市町村ごとに地域順に配列して記述しています。 非常に厚い本で800余りのページ数があります。
残念ながら滝の記述に関してはほとんど無いのですが、特別付録として付いていた「復刻徳島県全図(輯製20万分の1図)」が滝情報として役立ちます。 明治19年頃の地図なのですが、今の地図では掲載されていない滝が所々見受けられます。 この地図と「阿波名勝案内」の本とをあわせ見れば、古い徳島の滝情報をよりわかりやすく理解することが出来ます。
徳島県の歴史散歩 湯浅良幸、株式会社山川出版社、1995年7月20日1版1刷発行、¥890
山川出版社の「新全国歴史散歩シリーズ 全47巻」のうちの1冊です。 歴史の舞台となった県内の史跡、神社、寺院などが数多く掲載され、ガイドブックとして役立つ形にまとめあげられています。 県内には寺院との関係の深い滝も多く、滝の記載も何カ所か見られます。 徳島県の歴史散歩のガイドブックとして役立つ1冊です。
徳島県野草図鑑(上)・(下) 阿部近一、徳島新聞社、(上)昭和58年8月10日発行 (下)昭和59年6月25日発行、¥2500
徳島新聞社が刊行した「とくしまの自然シリーズ」(全10巻15冊)のうちの1巻です。
県内で一般的に見られる野草の中から、上巻では70科298種、下巻では74科291種を掲載しています。 徳島県内の野草の同定作業に非常に役立つ本です。 古本屋でもこの野草図鑑はなかなか出てこないので入手に苦労した本でもあります。
徳島の隠れた名峰と峠 黒田修治・仲徳一、自費出版、平成12年6月20日初版発行、¥1500
徳島県内の山や峠から50コースを取り上げ説明してあります。 峠を説明している点でおもしろい本です。
まだ出版されたばかりの本であり、記載内容の点においては最も信用できる本です。 滝に関する記述は僅かですが私の知らない滝もあり、また併せて最新の登山道、林道情報を仕入れることが出来る役立つ本です。
徳島の静かな名峰 尾野益大、自費出版、平成7年7月1日発行、¥1300
県内の山のガイドブックです。50余りの山々へのアプローチコースを記載してあります。 滝についての記述は僅かですが、その付近の情報を仕入れる際に役立ちます。 また県内の登山道の情報を仕入れる際にも役立つ本です。
徳島の伝説 徳島県教育会、株式会社 日本標準、昭和54年11月10日発行、¥1300
徳島の伝説を小学生高学年向けに読みやすく親しみやすく編集した本です。 県内に残る有名な伝説を40話あまり紹介しています。 伝説とはなぜこんなにも心の中に残るのでしょうか。大人も一度はぜひ読みたい本です。
ふるさとマップ 最新版 徳島県万能地図 徳島新聞社事業局資料出版部、徳島新聞社、1998年、¥4500 + 税
徳島県内の各市町村別の地図です。 1ページに1つずつ市町村の地図がカラーで印刷されています。 巻末には徳島便利帳として、レク施設や宿、公園、役場などの情報がまとめて記載されています。
通常の地図帳とは異なり、神社や史跡の場所がたくさん載っており、 さらに滝の記載数もかなり多いです。 また巻末には滝の紹介ページが1ページあり、42の滝が紹介されています (ただし紹介内容は「滝のハンドブック 徳島100の滝」の内容を一部訂正したもののようです)。
かなり高価な本ですが、他の地図上では位置が記載されていない滝についても位置が記載されている場合もあり、徳島の滝を探訪する私にとっては現在欠かせない本となっています。
分県登山ガイド35 徳島県の山 徳島県勤労者山岳連盟、山と渓谷社、1994年、¥1750
その名の通り、徳島県内の山の登山ガイドです。 県内52座の山について、それぞれ丁寧にコースの説明とアプローチの方法、 アドバイスがあり、徳島の登山家であれば持っておくべき本でしょう。 全ページオールカラーであり、美しい山の姿を見ることができます。 登山コース中に滝がある場合に、その滝の簡単な説明がある場合があります。
ぼくのふるさと 阿波吉野川 三好和義、株式会社小学館、1998年5月20日第一版第一刷、¥4300 + 税
徳島出身で楽園の写真家として知られている三好和義氏の写真集です。 テーマを吉野川にとり、吉野川の風景やその流域の人々の生活などを写真として織り込んでいます。
写真の中には少ないですが幾つか滝があります。 高知県の大瀧、翁の滝、徳島県の土釜などです。
滝に限らず、どの写真もピントがしっかりあっていてシャープで美しいものです。 肩肘を張らずに素直に見ることのできる、何か懐かしい感じのする写真集です。
名西の伝説 湯浅安夫編、徳島県出版文化協会、昭和52年、¥750
徳島県名西郡に伝わる伝説・民話をまとめた本です。 滝・渕についての章があり、滝の伝説をごく僅かですが知ることができます。
この本で一番おもしろいのは、地名の由来について書かれた章でしょう。 現在の地名がどのような由来で命名されたのか、興味深く知ることができます。



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