あいこのイタリアおもしろ雑感
2000年8月26日〜9月6日
8 ポンペイ秘話
ともこさんの激写2点があります。入り口を探してください。
イタリア旅行最後の日は自由行動の日でオプショナルツアーに申込み、ナポリ・ポンペイの 観光の旅と相成った。 そのポンペイでのことである。 ヴェスーヴィオ火山の噴火で一瞬にして火山灰に飲み込まれてしまったポンペイの街、 興味津々である。 そのポンペイへの入り口の門をくぐったのはギラギラと照りつける太陽が 頭の真上を通り過ぎた頃であった。 抜けるような青空、過ぎゆく夏を惜しむかのように、はたまた古代ギリシャのロマンを偲ぶ かのように空には写欲をそそる雲がたなびいていた。 でっぷりと肥ったおばはんのような日本人ガイドさんについて一行は20人ばかり・・・ 道には水を運ぶ鉛管やわだちの跡、道路標識などが当時のまま残る。 カウンターのある 酒屋の店先には、蜂蜜やワインを入れたかめが並び、その横には小銭を大きさごとに 入れた小さな穴があいていたりと、知れば知るほど想像力を掻き立てられる場所だ。 2000年の時を経たわたくしたちの生活が、時の隔たりと同じだけは進歩していない と実感してしまう。 古代のロマンに思いを馳せながら進んでいくととある街角でガイドさんが立ち止まった。 指さす足元を見ると何やら道路に絵が描いてある。 ん? これは!? ガイドさんの説明では「これは見ておわかりのように男性シンボルです。 この先が向いている 方に遊郭のようなものがあったと思われます。 これからそこにご案内します。」 と言う。 それから持っていたガイドブックのページをめくってなにやら絵の描いてあるところを出した。 「ご覧のように立派な男性が描かれていますが、当時は金持ちほど立派な男性シンボルを 持った絵を玄関に掲げていたそうです。 これはポンペイで一番の金持ちと言われていた 若い男性二人のお屋敷の玄関に掲げられていたものです。」 なるほど立派な写真である。 ちょっと恥ずかしくて周りの人をちらと見たが、みんな何食わぬ 表情で聞いている。 さすがにだれもこの石畳に刻まれた絵にはカメラを向けない。 ...と思いきやともこさんがちゃんと撮っていたのである。 これはこれを書いた後で 分かったことである。 一行は歩を進めてヴェッティの家と言われる待合いのようなところに来た。 各国からの 観光客でごった返している。 「 順番に並んで入って下さ〜い。 ベッドの上の壁には昔の 春画のようなものが描かれていますが、これは当時の魔よけです。 フラッシュはご遠慮 下さい。」と言う。 ぞろぞろと行列に身をゆだねて入っていく。 中は薄暗いが見えることは 見える。 ベッドの上を見ると確かに男女の春画が描かれている。 ともこさんがカメラを 向けてフラッシュ無しで激写。。。。。。。ほう! と思う。 そこを出てから今度は大衆浴場兼健康センターのようなところに行く。 ここは3つあった ものの中で一番保存状態の良いものである。 浴室は男女別々に左右に配され、 床は二重構造で蒸気で一定の室温が保たれていた。 驚きである。 周りには大劇場や野外劇場や体操場まである。 最後に先程の大金持ちヴィラ・ディ・ミステリ家に行く。 玄関前にはなるほど先程ガイドブック で見せてもらった立派な表札代わりの絵が...あいこが激写! 周りの誰も撮らない! こそこそと中に入る。 大小60の部屋からなる大邸宅で、大広間の壁一面に描かれた 等身大の人物の、怯えるかのような顔立ちとポンペイの赤のバックが不思議なな雰囲気を 盛り上げている。 ポンペイの赤というのは独特の赤茶けた色のフレスコ画で、現代の技術 を持ってしてもこの色は再現できないという。 そして最後に中庭を通って兄弟の寝室へ・・・そこにはベッドの他にまたまた立派な彫刻と 春画が...ここではフラッシュをたいていいというのであいこは思わずコンパクトカメラで 激写2枚! ともこさんは? っと見るといつの間にか側にいたはずのともこさんの姿は 跡形もなく消えていた。 やはり! とあいこは思った。 あの春画をノーフラッシュで激写したともこさんは、薄暗い こともあり、それが何であるかも知らないで撮ってしまったのだ!...と。 こみ上げてくる笑いをこらえながら、あいこはその場をそそくさと去ったのだった。 その時の激写を載せてみました。 虫眼鏡厳禁です!
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