Pharoah Sanders Live Review
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Vol. 1 2004.3.29 (mon.) 1st
天候:晴れ 来場者:中 席:2列目中央 (10-1)
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1. Time Was (19:14-19:45, 31m, 収録アルバムなし)
2. Body And Soul (19:45-20:13, 28m, Ballad With Love)
3. Just For The Love (20:13-20:43, 30m, 収録アルバムなし)
4. Member紹介
*曲順. 曲名 (演奏時間、収録/参考アルバム)
初日のみBlue Note Tokyo HPにセットリスト有。
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1年ぶりの来日。今回もブルーノート東京で、ファラオ・サンダース3daysです。前回に比べて1日少ない公演ですが、連日見るのは大変なのでこのくらいちょうど良かった?今回はミラノ、韓国、日本と回ってきたようなので、かなりのハードスケジュールだったのですが、機嫌がよかったのが何よりです。昨年は機嫌がいまいちだったようで。
[1曲目] バップ調の曲です。ラビと二人でどんな曲をやっていくのか楽しみにしていたのですが、ファラオがライブでよく演奏しているTime Wasでした。どうやら今回のライブは選曲にはあまり仕掛けがなく、ファラオカルテットに単純にラビが参加するという形のようです。またファラオのよさがなかなかでにくい曲だと思うので、正直がっかりしました。最初はラビのソロからでしたが、最近の若手らしいしっかりしたテクニックとリズム感で聴かせます。旅の疲れが心配なファラオも万全とはいいませんが、なかなか調子がよく、良いウォーミングアップになったのがわかりました。テーマ(A: pharoah , B: Ravi) → Ravi → p → Pharoah → b → ds →Pharoah→Ravi→テーマ。
[2曲目] おなじみBody And Soulです。いつ聴いてもファラオのバラードはその素晴らしい音色で贅沢な世界を演出します。テーマではBメロをラビに弾かせるのですが、悲しいかな、ファラオとの音の差は歴然。ラビの音も十分素晴らしいと思いますが、その張、艶、なにより音量においてファラオの音が圧倒的に素晴らしく、ある意味残酷です。そんな差も跳ね飛ばすかのようにソロでは自分の世界を作り出すラビはやっぱりプロだと思いました。ファラオソロの途中でアルバムAfrica収録のDuoのリフが出てきたのが憎い演出。テーマ(A: pharoah , B: Ravi) →Pharoah→Ravi→p→b→テーマ(Ravi)
[3曲目] これもファラオがライブでよく演奏する曲ですが、曲調としては1曲目とかぶっており、またこの曲かと言わざるを得ません。時間的にみてもこの曲で終わりになりそうです。ちょっと残念でした。テーマもRaviはちょっと苦手みたいで、微妙にあってません。1stは選曲からしてウォーミングアップの感があったように感じました。テーマ(ユニゾン)→Pharoah→p→Ravi&ds Duo→ds→テーマ
[4曲目] 今回は時間が押しすぎたのと、選曲のせいもあって、BGMなしでのメンバー紹介となりました。
ファラオの素晴らしいバラードを聴けましたが、1, 3曲目があまりファラオの良さがでにくい曲なので(持論ですが)、盛り上がりに欠けるステージだったと思います。
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Pharoah Sanders, tenor sax, vocal
- 紫シャツ、グレーパンツ、スニーカー、白ひげ、セルマーメタルMP
William Henderson, piano
- 赤タートルネック、黒パンツ、赤スニーカー、アフリカンな帽子
Nat Reeves, base
- シャツ、グレーパンツ、メガネ、スキンヘッド、黒皮靴
Eric McPherson, drums
- 黒Tシャツ、スキンヘッド
Ravi Coltrane, tenor sax
- ストライプシャツ、グレーパンツ
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Vol. 2 2004.3.29 (mon.) 2nd
天候:晴れ 来場者:満席 席:最前列 (12-4)
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1. OLE (21:41-22:30, 49m, 収録アルバムなし)
2. Naima (22:30-22:49, 19m, Africa他)
3. You've Got To Have Freedom (22:49-23:00, 11m, Africa他)
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[1曲目] ピアノの厳かなイントロが始まると、なんとラビのテーマでOLEが始まりました。コルトレーンナンバーを演奏するラビに否応なく期待が高まります。ソロはPharoahからで、音を確かめるように落ち着いたソロをプレイしました。ウィリアムもこなれたソロを取ります。ラビはファラオに負けじと、熱いプレイを聴かせてくれました。もうステージが終わってもおかしくないくらいの強烈な一曲目でした。 テーマ (Ravi) → Pharoah → p →Ravi→ds→Pharoah&Ravi → テーマ → Ending
[2曲目] コルトレーンのバラードナンバー。ラビと一緒ということで感慨深いものがあります。Endingのリフではファラオとラビの息が合わず、ヒヤッとしましたが、ファラオが最後は決めました。ファラオのソロがなかったのがちょっと残念。時間を意識したのでしょうか。 テーマ(Pharoah)→Ravi→→p→b→テーマ(Pharoah&Ravi) → Ending (Pharoah)
[3曲目] 出ました。キラーソング。観客のボルテージも一気に高まります。今回のステージでは観客との掛け合いという、去年はやらなかったパフォーマンスを見せてくれました。さすがにお客さんもファラオ好きが集まっているようで、みんなでファラオに応答しました。いやー、楽しかったー。曲数も少なくシンプルなステージ構成のファラオのショーですが、この曲を最後にやると本当に満足感が高まります。やっぱりすごい曲です。 テーマ(Pharoah)→member紹介→観客と掛け合い'' got to have freedom'' → member紹介→観客と掛け合い ''theme'' →Ravi紹介→観客と掛け合い''theme等''→ソロ(歌、サックス)→テーマ→Ending
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Pharoah Sanders, tenor sax, vocal
William Henderson, piano
Nat Reeves, base
Eric McPherson, drums
Ravi Coltrane, tenor sax
衣装は1stと同じ。
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Vol. 3 2004.3.30 (tue.) 1st
天候:雨 来場者:中 席:2列目中央 (10-1)
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1. Doktor Pitt (19:11-20:07, 56m, Live , Journey To The One
2. I Want To Talk About You (20:07-20:28, 11m, Welcome To Love)
3. The Creater Has A Master Plan (20:28-20:32, 4m, Karma)
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今日は昨日までと違うラバーのマウスピースをつけています。聴くところによると、この日のステージ前に渋谷のヤマハに買いに行った物とか。買ったばかりにしてはよく鳴るマウスピースです。オーバートーンも良く出ています。
[1曲目] よくプレイされるファラオのモードナンバーですが、昨年はプレイされませんでした。個人的にはうれしい1曲でした。その勢いのあるテーマの後、ファラオはなんと20分もソロを続けます。アップテンポの曲で吹きまくるファラオの姿に胸が熱くなりました。その後、ドラムソロを挟み、WilliamからRaviへとソロが引き継がれます。Raviのソロも圧巻でした。無伴奏でファラオに負けじと吹きまくり、エリックとのDuoへ。このDuoがまた興奮ものでした。さすがです。惜しむらくはやはりベース。彼のソロはあくまでライン弾きで、通常のテンポのラインと半分のテンポのラインを交互に弾くだけのもの。どう聴いてもつまらない、というか痛い。。。まじめにやっているのか、疑問でした。ファラオも急な出演でよいプレーヤーが掴まらなかったのかな? テーマ→Pharoah → d→p→Ravi→テーマ(Pharoah)
[2曲目] ファラオの愛奏曲。テーマ(Pharoah)→ Pharoah → Ravi →p→テーマ(Pharoah)
[3曲目] 最後はファラオの有名曲。例によって、メンバー紹介用の曲となりました。めずらしくテーマをすこし間違えましたが、全く気にせずプレイしていました。ステージ全体の中で演奏時間が圧倒的に短いので、なんだかバランスの悪さは否めませんが、ファラオの歌いシャウトするメンバー紹介は何度聞いてもたのしいものです。そもそもこの曲をまともにやるとハードなステージになってしまうかもしれませんが。
テーマ(pharoah)→メンバー紹介(Eric, Nat, William, Ravi)→ラビと二人で軽くからみ→エンディングぽこぽこプレイ
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Pharoah Sanders, tenor sax, vocal
- 緑ラメシャツ、グレーパンツ、スニーカー
William Henderson, piano
- 青ラメシャツ、黒皮パンツ、赤スニーカー
Nat Reeves, base
- オフホワイトシャツ、黒パンツ
Eric McPherson, drums
- カーキシャツ
Ravi Coltrane, tenor sax
- 白セーター、グレーパンツ
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Vol. 4 2004.3.30 (tue.) 2nd
天候:雨 来場者:多 席:2列目中央 (10-1)
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1. In Your Own Sweet Way (21:34-22:21, 47m, A Prayer Before Dawn)
2. Lazy Bird (22:21-22:40, 19m, a tribute to John Coltrane-pharoahはこの曲には未参加だが)
3. You've Got To Have Freedom (22:40-22:48, 8m, Africa他)
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[1曲目] 昨年やらなかった曲です。きれいなメロディーの割りにコード進行が比較的細かくて難しい曲です。アルバムではすばらしいプレイを聞かせてくれましたので、期待して聴きました。はじめはラビのソロ。何度も聴くとさすがに手癖が目立ちますが、すばらしいリズム感で吹きまくります。ファラオもファラオ節で応戦します。1日目のコメントの繰り返しになりますが、比べて聴くとファラオの音のすごさが際立ちます。そんな驚きも今回はツインテナーのライブだからこそですね。ファラオのソロも自由奔放で楽しいものでした。音楽的にはレコードの方が何倍も洗練されていますが、思い切りのよいフレージングをスリリングに聴くのもまたジャズライブの楽しみだと思います。Natはこの曲ではなかなかのプレイでした。おそらく今回の公演の中で一番のできのソロだったのでは。昨年のIra Colemanは別格でしたが。テーマ (Pharoah A, Ravi B)→Ravi(5)→Pharoah(5-6)→William→Nat→Eric→テーマ
[2曲目] 高速コルトレーンナンバー。ラビのソロだけで、ファラオのソロがなかったのが残念です。時間調整でしょうか?Raviは頑張りました。結果的にこのステージはかなりRaviの出番が多くなりました。テーマ(pharoah)→Ravi→William→Nat→ Eric→テーマ(Pharoah)
[3曲目] 昨日に引き続き、キラーナンバー。会場は一気に盛り上がります。観客のと掛け合いもあり、観客は一体に。どうやら今回は連日フリーダムをやるつもりのようです。そして今回は観客にファラオに傾倒する日本人サックスプレーヤー中村雅人と沖野修也と思われる人物がかけつけていました。メンバー紹介の中で中村氏を紹介する一幕も。彼とは一緒になんどかステージを踏んでいるようですが、これにはウケました。テーマ(Pharoah)→掛け合い→メンバー紹介(William, Nat, Eric)→掛け合い→テーマ→Ravi紹介→中村雅人氏を紹介→歌でテーマ&ダンス→テーマ→Ending
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Pharoah Sanders, tenor sax, vocal
William Henderson, piano
Nat Reeves, base
Eric McPherson, drums
Ravi Coltrane, tenor sax
衣装は1stと同じ。
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Vol. 5 2004.3.31 (wed.) 1st
天候:晴れ 来場者:満席 席:3列目中央(11-1)
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1. Just For The Love (19:10-19:44, 34m, なし)
2. Say It (19:44-20:15 31m, Bllad with Love)
3. The Creator Has A Master Plan (20:15-20:20, 5m, The Creator Has A Master Plan)
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[1曲目] 初日の1stでやったバップ調の曲。今回はラビもテーマをスムーズに弾きます。どうやら少し練習し直したみたいです。ユニゾンのテーマが合うようになってきたのですが、まだリズムが微妙にあいません。この曲はソロ回しで、いつも長すぎる演奏時間になってしまうのですが、比較的早めに切り上げました。このスーテ時はすっきりした構成になりそうです。テーマ(Pharoah& Ravi)→Ravi→ William→ Pharoah → Nat→Eric→テーマ
[2曲目] コルトレーンの演奏であまりにも有名なバラード。ファラオは音を探るかのようにたっぷりとソロをとり、いつもあまり吹かないようなソロも繰り出します。まさにライブでしか聴けないプレイです。Natのソロが退屈で、時間がもったいなく感じられてしまったのが残念です。テーマ(A Pharoah, B Ravi)→ Pharoah→ William→ Nat→テーマ(Ravi)。
[3曲目] メンバー紹介→William→Pharoah→Ravi
このステージはコンパクトにまとめ、意外と早めに終わりました。そのせいもあり、ファラオは演奏後、廊下に現れファンサービスをしてくれていました。このとき、かなりの人がファラオに接することができたのではないでしょうか。私も写真をとってもらいました。ありがとう、ファラオ!
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Pharoah Sanders, tenor sax, vocal
- 紫ラメシャツ、グレーパンツ、スニーカー、ラバーマウスピース
William Henderson, piano
-ジャージ、黒パンツ
Nat Reeves, base
-オレンジシャツ
Eric McPherson, drums
-白シャツ、黒ベスト
Ravi Coltrane, tenor sax
- 赤セーター、黒パンツ(colorful Ravi Coltrane!)
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Vol. 6 2004.3.31 (wed.) 2nd
天候:晴れ 来場者:満席 席:3列目中央 (11-1)
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1. Welcome (21:42-21:56, 14m, The Creator Has A Master Plan)
2. Giant Steps (21:56-22:35, 39m, なし)
3. After The Rain (22:35-22:46, 11m, A Prayer Before Dawn)
4. You've Got To Have Freedom (22:46-23:00, 14m, Africa等)
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[1曲目] この曲の荘厳さは格別です。会場は一気に神秘的な雰囲気につつまれました。この曲のこのサウンドはまさにファラオのすばらしい音によってしか創造しえないと思います。改めてコルトレーン(KULU SE MAMA収録)の演奏を聴くと、かわいらしく聴こえてしまいました。ラビがファラオのテーマに絡むのもまたいい感じです。昨年は初日の1曲目でしたが、今回は最終ステージでのプレイとなりました。テーマ(Pharoah & Ravi) →p→テーマ(Pharoah)
[2曲目] 1曲目に続き、こちらもコルトレーンナンバー。Raviとプレイするということは、最高のコルトレーントリビュートではないでしょうか?PhroahとRaviのプレイスタイルの対比が面白いだろうと思ったら、残念ながらPharoahのソロはなし。Raviが頑張りました。途中Raviがドラムとのデュオで熱いプレイをするのですが、Eric頑張りすぎて?スティックを落としてしまう一幕も。なんとか片手でプレイを続けながら、スティックを拾い上げて続行です。Raviは10分以上ソロをとっていました。すごい迫力でした。彼もさすがプロ。ここで残念だったのは、Natのソロがつまらなかった事。例のハーフテンポとインテンポのラインを繰り返すソロをひたすらやっていました。寒すぎる!テーマ(Pharoah&Ravi)→Ravi→Ravi&Eric→p→Nat→Eric→テーマ(Pharoah)
[3曲目] 驚きの選曲です。この曲をライブで聴けるとは思いませんでした。美しい旋律で今回最後のファラオのステージを堪能しました。ファラオの美しい音で聴くのはこれ以上ない贅沢です。個人的に非常に満足しました。
[4曲目] やっぱり最後はフリーダム。今回のショーでは毎回セカンドステージの最期に必ずプレイしてくれました。さすが最終日、観客も昨日までより少しだけ元気がいい。演奏も今まで以上に熱く満足度が高いステージとなりました。2曲目がNatのソロがなくてPharoahのソロだったら、すばらしいステージだったと思います。テーマ→Ravi→掛け合い→フリーダム→掛け合い'' Peace & Love''→メンバー紹介(Eric)→掛け合い→メンバー紹介(Nat, William) →Pharoah→メンバー紹介→テーマ→Ending
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Pharoah Sanders, tenor sax, vocal
-セルマーメタルマウスピース
William Henderson, piano
Nat Reeves, base
Eric McPherson, drums
Ravi Coltrane, tenor sax
衣装は1stと同じ。
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