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Pharoah Sanders Live Review

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Vol. 1 2003.4.20 (sun.) 1st

天候:雨  来場者:ほぼ満席  席:最前列右側 (18-2)

1. Welcome (18:30-18:44, 約15分, 収録アルバムなし)

2. My Favorite Things (18:45-19:14, 約30分, Coltrane/Live at Village Vanguard Again!)

3. Naima (19:15-19:32, 約15分, Africaなど)

4. The Creater Has A Master Plan (19:32-19:42, 約10分, Karma)

*曲順. 曲名 (演奏時間、収録/参考アルバム)

初日のみBlue Note Tokyo HPにセットリスト有。

ついに始まりました。ファラオ・サンダース4days!ファラオは元気でした!!!それが1番うれしかったです。

[1曲目] 知らない曲なのですが、スピリチュアルな民謡調の曲です。ピアノのスケールの大きなイントロから始まり、ファラオのスピリチュアルな咆哮を交えながらも、やさしいメロディーを持つテーマに入ります。この瞬間に感激で胸が熱くなりました。幕開けに相応しい曲でした。pイントロ→テーマ→ソロ→p→テーマ。

[2曲目] なんとMy Favorite Things! 3拍子のイントロが始まり、「テナーであれやっちゃうの?まさか!」とは思いましたが、期待通りで観客からも声援があがります。メジャーモード上でオーバートーンを駆使したリフを交えながら、悠々とソロを吹ききります。コルトレーン時代のファラオとは異なり、インサイドなプレイです。最近のファラオらしいMy Favorite Thingsでした。私はもうこの時点で満足してしまいました。pイントロ→テーマ→tsソロ(メジャー)→p(メジャー→マイナー)→b→ds→ts(マイナー)→テーマ

[3曲目] 私も大好きな曲Naima。太く美しい生音で聴くNaimaはファラオのバラードアルバムの世界を超え、至福の一時を与えてくれました。完全ノックアウトです。テーマ〜2コーラスのソロと十分すぎる内容となりました。テーマ→ts→p→テーマ

[4曲目] もの哀しくも、熱い情熱的なイントロ。やってくれました、Master Plan! ベースラインはほとんど同じなので、ピアノの雰囲気からHeart Is A Helody かと思ったら、あのイントロがついたら、Master Planなんですね。この曲ではソロ廻しはなく、メンバー紹介曲となりました。ファラオお得意の歌うかのようなメンバー紹介で会場も沸き上がります。途中、サックスのベルに向けて歌いはじめる場面もあり、大満足のうちにステージ終了となりました。この後、アンコールを求める拍手がしばらく続きますが、今回はこれで終了となりました。tsイントロ→メンバー紹介(ds, p, b, phaoah)→ts, vo→エンディング

初日のみBlue Note のHPにセットリストが載ってました。選曲のバランスが最高のステージでした。演奏の調子もなかなかよく、素晴らしいステージでした。

【追加情報】Pharoah Sanders来日中の特別メニューとして、ブルーノート東京オリジナル'Far Off Sand'というカクテルを作ったようです(コーヒーリキュールベース)。ファンとしてとりあえず一杯頼んでみました。味はコーヒーリキュールの味が強く、とくに代わり映えもなかったので、これといってお薦めするほどのカクテルではありませんでした。 ちなみにFar-Off Sandとはアルバム'Save Our Children'の最後に収録されている曲の名前です。意味は?

Pharoah Sanders, tenor sax, vocal

- 黒ベレー帽、黒シャツ、黒パンツ、黒スニーカー

William Henderson, piano

- スキンヘッド、黒シャツ、皮パンツ

Ira Coleman, base

- スキンヘッド、黒シャツ、黒パンツ

Joe Farnsworth, drums

- スーツ

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Vol. 2 2003.4.20 (sun.) 2nd

天候:雨  来場者:満席  席:中央ソファー席 (43-1)

1. Giant Steps (21:15-21:38, 約30分, 収録アルバムなし)

2. A Nightingale Sang In Berkeley Square (21:39-22:03, 約25分, Save Our Children)

3. Just For The Love (22:04-22:25, 約30分, 収録アルバムなし)

4. Nigerian Juju High Life (22:26-22:33, 約7分, Rejoice)

5. Member 紹介 (22:34-22:35, 約2分)

6. アンコール Save Our Children (22:40-22:50, 約10分, Save Our Children)

期待高まる2ndステージ。某技巧派Sプロも観にきておりました。一旦会場に登場するもマウスピースを換えに一旦、楽屋に戻ってから再入場するお茶目な開演となりました。どうやら今回のファラオはマウスピースに迷いがあるようです。

[1曲目] なんとGiant Stepでした。ファラオははやいコードチェンジ曲はあまりやらないので、大丈夫なのかと心配してしまいましたが、太く逞しい音でソロを一気に吹ききりました。ファラオの新たな一面を観たような気がします。テーマ→ソロ(約10分)→p→b→テーマ

[2曲目] ファラオの好きなバラードです。今回の来日でファラオがジャズ界きっての名バラード奏者であることを確信させてくれました。pイントロ→テーマ→ソロ(3コーラス)→ベース→ソロ→テーマ

[3曲目] 初めて聴いたビバップ調の曲。ts, pのユニゾンによるスリリングなテーマですが、調子がいまいち出ず、中だるみした感じの曲になってしまいました。テーマ→ts→p→b→ds→テーマ

[4曲目] 出た!High Life。ファラオ得意のハッピー系合唱曲ですが、意外や意外、今回のライブではこのステージでしか演奏しませんでした。みんなで合唱して大盛り上がりの一曲となりました。一応、最後の曲ということで、メンバー紹介曲となりました。これも得意の歌風のメンバー紹介で会場は盛り上がります。イントロ→客席と掛け合い→メンバー紹介(ds, b, p)→客席と掛け合い→エンディング、メンバー紹介を繰り返して退場。

[5曲目(アンコール)] 約5分後、再登場。1stではアンコールがなかったので、ダメかと思いましたが、やってくれました!しかもイカしたコード進行でclub映えするSave Our Childrenです。カルテットバージョンなので、同タイトルのアルバムでのようなひょうきんなボーカルパートはもちろんありません。むしろその方が格好良かったです。ファラオはサックスをギターに見立てて弾くふりをしたりお茶目なパフォーマンスで会場を沸せ、みんなで合唱して終了となりました。大満足!イントロ→客席と掛け合い→vo 'Save Our Children〜, '→メンバー紹介(p, ds, b)→エンディング

2ndステージは全員合唱系の楽しい曲で締めくくられ、ライブならではのステージとなりました。今回のライブの傾向としては、1stはリアルジャズ、2ndはオリジナル、という傾向がありました。サックスの演奏をじっくり聴くなら1st,曲やファラオのパフォーマンスを楽しむなら2ndが良かったようです。ファラオ中心のレビューですが、Williamのpはもちろんのこと、Iraのベース、Joeのドラムもみごとなサポートでした。

Pharoah Sanders, tenor sax, vocal

William Henderson, piano

Ira Coleman, base

Joe Farnsworth, drums

衣装は1stと同じ。

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Vol. 3 2003.4.21 (mon.) 1st

天候:晴れ/曇り(突風)  来場者:満席  席:中央テーブル3列目前側 (14-1)

1. Lazy Bird (19:08-19:29, 約20分, a tribute to John Coltrane-pharoahはこの曲には未参加だが)

2. Say It (19:30-19:55, 約30分, Welcome To Love)

3. Ole (19:55-20:32, 約35分, Heart Is A Melody)

今日のファラオは昨日以上にマイクやマウスピースのセッティングに神経質。とくに2ndはちょっと見ていて辛かったのは否めません。とは言っても、今日の選曲は他の日にはない曲。1stではSay It を聴けたのが本当にラッキーでした。このステージは3曲だけということで、聴いている人たちには物足りなかったかもしれませんが、実は演奏時間としては次の2ndに次ぐ非常に長いステージだったのです。お得なステージだったんですね。その分、2ndもやや押しぎみのスタートとなりました。

[1曲目] きれいなテーマながら、高速で難しい曲。ファラオが参加しているアルバムに入っていますが、その曲にファラオは参加していないので、このファラオバージョンは初めて聴くことになりました。ソロの内容は決して悪くないのですが、ソロ途中、マイクのセッティングが気に入らないようで、ときどき恐い顔をしてPAさんを睨んでおりました。なんか観客に興ざめな印象を与えてしまったような気がします。ソロ終了後、PAさんがステージへやってきて、マイクを交換することに。これもファラオの音に対する並々ならぬこだわりなのでしょうか。それならば、ステージ前にチェックしておいてほしい気もしますが。テーマ→ts→p→b→ds→ts→テーマ。

[2曲目] 1曲目の変な雰囲気をよそに、やってくれました!コルトレーンの珠玉のアルバムBalladの1曲目です。この曲をやっていいのはファラオだけ、そんな気にさせる名バラードとなりました。きっとみんな涙腺が潤んだのではないでしょうか?本当にファラオは音だけで感動させてしまう凄いプレーヤーです。エンディングのカデンツァも鳥肌ものでした。テーマ→ ts→p→b→テーマ→エンディング。

[3曲目] 本ステージはこれで最後の曲となってしまいました。イントロ中、ファラオはペリエをオーダーし、飲みながら何やら不振な動きをしています。すると瓶の口に息を入れて、ペリエの瓶を鳴らしはじめるではありませんか。曲のオドロオドロしい雰囲気を強調します。そうペリエを飲みながらの不振な動きは液量を調整してチューニングをしていたのです!その後、サックスのキーを打楽器のようにポコポコしてさらに会場を沸せてくれました。今回感じたのはファラオは演奏者であると同時に素晴らしいパフォーマーであるということです。実に観客の盛り上げ方がうまい!実力があるからこそできる技でしょう。このステージ中、不思議なことが1つ有りまして、pソロ中にファラオは一旦、控え室に戻ってしまったのです。dsソロが終わるころに戻るのですが、全く?でした。サックスの調子でも見に行ったのでしょうか?イントロ→ペリエ、キーポコポコ→ts→Ole!の掛け合い→p→b→ds→ペリエ→会場とOle!の掛け合い→メンバー紹介(ds, b, p, Pharoah)→エンディング

【追加情報】1stと2nd両ステージ見ると、2ndの待順が早いときに限り、1st から2nd までの間は会場内で待たせてくれるサービスが受けられるようです。その恩恵に預かり、2ndまで会場内で待機していると、なんとファラオがトイレにやってきたではありませんか!かなり緊張し、めちゃくちゃな英語になりつつも、なんとか会話することができました(会話になってない?)。ついでに握手と写真を撮らせてもらいました。こんなチャンスがあるとは思わなかったので、サインは店員さんにお願いしていたので、このときはサインをもらうことは控えました。サインと一緒に、このサイトのことを手紙にしたものをファラオに渡してもらいました。ふざけたタイトルだから怒られないか心配です。きっとファラオは心が広いから大丈夫だよね。

Pharoah Sanders, tenor sax, vocal

- 黒ベレー帽、青シャツ、黒パンツ、黒スニーカー

William Henderson, piano

- スキンヘッド、アフリカンなストライプシャツ、黒パンツ

Ira Coleman, base

- スキンヘッド、黒シャツ、黒パンツ

Joe Farnsworth, drums

- スーツ

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Vol. 4 2003.4.21 (mon.) 2nd

天候:晴れ/曇り(突風)  来場者:ほぼ満席  席:中央テーブル3列目前側 (14-1)

1. Time Was (21:50-22:27, 約35分, ?)

2. Body and Soul (22:28-22:55, 約30分, Ballad With Love)

3. Blues (22:56-23:21, 約25分, ?)

4. The Creater Has A Master Plan (23:21-23:30, 約10分, Karma)

もっとも長いステージとなりました。一曲目、最初のセッティングでも十分いい音してるんですが、pソロ時にマウスピースを変えに一旦控室に戻ったのにはビックリしました。マイク交換も2度ほどさせるし。その辺はPAさん、前もって打ち合わせはできないの?と思ってしまいました。最後につけたマイクを、どうして最初からつけておかないの!とはいってもどちらかと言えばPAさんに同情ぎみ。ファラオの方が神経質すぎたと思います。さすがにもう少し会場の雰囲気も大切にした方が良いと思います。とステージングの不満はありましたが、最後のブルースとMaster Planでフラジオとシャウトで盛り上げるところはファラオの役得です。最後はみなさん満足した様子でした。今日は演奏時間が長く、お得だったのですが、上記のこともあり、私としてはちょっと微妙な心境。

[1曲目] この曲は何という曲なんでしょう。速めのメジャー系のコード進行によるスタンダードソングのような曲なんですが、Just For The Loveとも違います。(追記: Time Wasという曲)この曲ではマウスピース交換で控え室に戻ること、15分ほどあったでしょうか。一瞬、誰のライブ?という雰囲気になってしまいました。tsソロも音を意識するあまり、ノリ切れなかった感がありました。間延びしたソロでしたが、後半はファラオらしいフレーズで乗ってきたのがわかりました。一安心です。テーマ→ts→p→ds→b→テーマ。

[2曲目] 超有名スタンダード。アルバムでもすごい演奏をしていましたが、怒濤のフラジオによるスピリチュアルな盛り上げこそなかったものの、まさにあの世界を再現してくれました。ソロ中、マイクの乗りが気に入らず、ボーカルマイクを使ったりしてみていましたが、それもいまいちで元のマイクを使ってみたりする場面がありました。観客としては十分な音が出ているので、演奏に集中して欲しいと思う一幕でした。テーマ(A:ts, B: p) →ts →p(途中倍テンポでアクセント)→b→テーマ(Bメロから)。

[3曲目] ブルースです。ファラオもいままでの気難しさはふっ飛び、躍り出すハッピー系ブルースとなりました。客席も手拍子で盛り上がりました。p(ファラオ躍り)→歌→ ts→b→歌→ts→ds。

[4曲目] もの哀しいイントロ。Master Planです。今回2回目です。最後はやっぱりメンバー紹介。曲に乗せて、今回はメンバーの出身地まで紹介するサービス付きです。ここまでくると前半の不調はふっとび、会場大盛り上がりとなりました。満足、満足。tsイントロ→メンバー紹介(p, b, ds, pharoah)→ts→エンディング(Take The A Trainパターン)

Pharoah Sanders, tenor sax, vocal

William Henderson, piano

Ira Coleman, base

Joe Farnsworth, drums

衣装は1stと同じ。

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Vol. 5 2003.4.22 (tue.) 1st

天候:晴れ  来場者:やや空席あり  席:中央テーブル2列目前側 (13-1)

1. My Favorite Things (19:02-19:37, 約35分)

2. Nancy (19:37-19:54 約17分)

3. Mr. PC (19:55-20:25, 約30分, 収録アルバムなし)

3日目は4日間で1番ファラオの調子が良い日でした(決して、他の日の内容が悪かったということではなく、今日はさらに良かったということ)。ブルーノートのウェイトレスもそういっていました。なかなか分かっている人です。にもかかわらず、1stはやや空席が目立ち一番人の入りが悪かったステージでした。残念!

[1曲目] リズムセクションイントロ中にファラオ入場です。ソロは今までで最高の出来でした。ファラオの好調ぶりにメンバーの調子もあがってきました。ハウリングがなければアルバムに入れられる内容だったでしょう。構成は0420 1stと同じ。

[2曲目] これもファラオの好きなバラードです。ソロもフレーズのつながりがよく素晴らしいものでした。テーマ→ts→p→b→テーマ(B:ボサ、A:2ビート)。

[3曲目] なんとMr. PC。これをやるとは思いませんでした。疾走感溢れるテーマはファラオ流のエスニックな味付けなされ、しっかりファラオ風になっていました。ソロもバリバリ吹きまくり、ドラムとの二人になると、今回の全ステージ中もっともアバンギャルドなソロになりました。今回のファラオはほとんどインサイドなソロに徹していたので、この演奏には非常に興奮してしまいました。本当のファラオファンはこのステージが最高だったと思います。テーマ→ts(途中dsと二人に)→p→b→ds→メンバー紹介→テーマ。

絶好調のステージでしたが、3曲ということで、もの足りなさを感じた人もいたかもしれません。とくにフリーダムを期待した人には不満が残ったでしょう。けれど、私にとっては大満足のステージとなりました。嫌が応にも2ndへの期待が高まります。

Pharoah Sanders, tenor sax

- 黒ベレー帽、青シャツ、黒パンツ、黒スニーカー

William Henderson, piano

- スキンヘッド、腕に赤いストライプ入りシャツ、黒パンツ

Ira Coleman, base

- スキンヘッド、黒ポロシャツ、黒パンツ

Joe Farnsworth, drums

- スーツ

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Vol. 6 2003.4.22 (tue.) 2nd

天候:晴れ  来場者:満席  席:中央テーブル2列目前側 (14-1)

1. Just For The Love (21:43-22:16, 約30分, 収録アルバムなし)

2. Wise One (22:17-22:46, 約30分, Crescent With Love)

3. You've Got To Have Freedom (22:46-22:58, 約10分, Africa等)

遂に出ました。フリーダム。客席のボルテージは最高潮に。1stステージから今日のファラオは調子がよく、フレーズのつながりも良し。2ndではさらにイっちゃうかな、と思っていたけど本当にやってくれました。大満足のステージになりました。今日、来れなかった人、ごめんなさいね。楽しませていただきました。

[1曲目] 初日の2ndでやったビバップ調の曲です。初日とは違い、ソロのフレーズのつながりが良く、フラジオのタイミングもよし、絶好調です。この曲はこうやりたかったんだ、と納得です。対するWilliamやJoeも絶好調で応戦します。テーマ→ts→p→b→ds→テーマ。

[2曲目] 美しいバラードが出ました。こんな曲もライブでやってくれるのか!と感激した曲です。一音一音噛み締めながら聴きました。まさにアルバムの世界です。曲の良さに加え、生音の美しさ、その迫力で感動的な演奏になりました。

[3曲目] ついに出ました。待望のフリーダム。俄然観客は沸き上がります。このステージで初登場、この後は最終ステージでしかやりませんでしたので、このステージを見れた人は本当にラッキーだったと思います。 tsテーマ→p(手拍子)→歌→ts→歌(ベルをマイクに)→テーマ→ds→メンバー紹介(ds, p, b)→テーマ→エンディング。

【追加情報】この日ふと思ったのですが、今回のブルーノートライブではハウリングが異常に多かったのですが、これはファラオがわざとそういうセッティングを要求しているのではないか?ということです。ファラオはサックスのベルをマイクに極限まで近付けて、よくキーをポコポコやって打楽器のような演奏をするのですが、これをやるとき、キーを密閉した時(最低音時)にどうもハウリングするようで、ハウリングの音がまるで(楽器を吹いていないのに)楽器を吹いているかのような、面白いニュアンスが出るんですね。これを利用しているのではないかと。全ステージでこのテクを使って観客を沸せていたので、これは一種のネタな訳ですが、もう欠かせないネタになっている訳ですから、わざとハウらせているのは間違いありません。おそらく演奏中は盛り上がってしまい、マイクに近付きすぎちゃってハウっちゃったんだろうと想います。ちなみにこの日、ウェイターさんはうちのPAは絶対にハウらないセッティングだと言ってるんですけど、と言っていました。それを信じるとサックスのベルをマイクに近付けるとハウってしまうのでしょうか?そうだとするとそれはサックスのメッキの種類によっても違うかもしれませんね。ファラオのサックスはゴールドプレートに見えるけど、どうなんでしょう。どこかの学生さん、「管楽器とハウリングの研究」なんてしてみませんか?

Pharoah Sanders, tenor sax, vocal

William Henderson, piano

Ira Coleman, base

Joe Farnsworth, drums

衣装は1stと同じ。

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Vol. 7 2003.4.23 (wed.) 1st

天候:曇り/小雨  来場者:若干空席有り  席:中央テーブル2列目前側 (14-1)

1. My Favorite Things (19:04-19:45, 約40分, 収録アルバムなし)

2. A Nightingale Sang In Berkeley Square (19:45-20:09, 約35分, Save Our Children)

3. The Creater Has A Master Plan (20:09-20:15, 約7分, Karma)

いよいよ最終日、ファラオの調子は昨日ほどではありませんが、気分がノっているので、プレイが前向きなのが伝わってきました。ステージの始め、ブルーノート東京がBGMを消すのが遅く、演奏とBGMがかぶってしまうトラブルがありました。お店の品位を落とすばかりでなく、観客のさあ聴くぞ!という意気込みもうやむやにステージに突入してしまうことになり、ちょっと嫌な気分になりました。高額なチャージ分の仕事をしてほしいものです。レストランとしても2流でライブハウスとしても2流なんて、1流ミュージシャンに日本はこんなものかと思われそうで、ちょっと哀しいですよね。話がそれましたが、そんなスタートの問題もよそに、ファラオ・カルテットは今日も飛ばします。

[1曲目] 今回3度目のMy Favorite Thingsです。昨日の1stほど、はじめメジャーモードのときはフレーズの繋がりが良くなく、不調そうなファラオですが、前向きにプレイすることを楽しんでいる様子で、途中でアウトサイドなプレイをしてみせる余裕もみせました。今日は安心して聴くことができそうです。それにしてもサイドマンのみなさんは不調知らずで、とくに William は3回やった本曲中では最高のソロを聴かせてくれました。ベースソロも一旦リズムフリーにしてしまうなど、公演最終日にしてメンバーにも余裕がでてきたことがわかりました。構成は0420 1stと同じ。

[2曲目] ファラオの好きなこの曲、今回2回目です。メンバーにも余裕が出ていきいるので、とてもリラックスしたスィンギーな4ビートでソロ廻しを聞かせます。至福の一時を味あわせてくれました。今日はハウリングがないかわり、ちょっとリバーブが足りず、ゴージャス感に欠けたかなという印象がありましたが。全ステージ聴いているとつい細かいところが気になってしまいます。pイントロ→テーマ→ソロ(3コーラス)→ベース→ソロ→テーマ。

[3曲目] 今回のマスタープランは3回目ですが、3回目にして始めてファラオがレオン・トーマスの歌パートを歌いました。メンバー紹介のときにはサンバのリズムになったりと、楽しいアレンジになりました。6ステージをこなしてきて、バンドにも、ちょっと余裕が出てきたからこその遊びでしょう。tsイントロ→ライン→歌→メンバー紹介(ds, b, p)→歌→シャウト(サックスのベルに向かって)→エンディング。

このバンドの余裕は2ndにもきたいできそうです。

Pharoah Sanders, tenor sax

- 黒ベレー帽、光沢系青シャツ、グレーパンツ、黒スニーカー

William Henderson, piano

- スキンヘッド、腕に赤いストライプ入りシャツ、黒パンツ

Ira Coleman, base

- スキンヘッド、グレーYシャツ、黒パンツ

Joe Farnsworth, drums

- スーツ

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Vol. 8 2003.4.23 (wed.) 2nd

天候:曇り/小雨  来場者:満席  席:中央テーブル2列目後側 (14-1)

1. Giant Steps (21:43-22:12, 約30分, 収録アルバムなし)

2. I Want To Talk About You (22:12-22:33, 約20分, Welcome To Love)

3. You've Got To Have Freedom (22:33-22:50, 約20分, Africa等)

4. Save Our Children (22:50-23:00, 約10分, Save Our Children)

いよいよ最終ステージ。最後は大盛り上がりでした。さすがに全ステージ聴くのは大変だったけど、一生に一度の経験でした。もちろん一回のライブも一生に一度。その一回で残念ながら、フリーダムを聴けなかった人も多いはず。しかし、今回はどのステージもファラオの本質に触れられる素晴らしいステージだったと思います。フリーダムが聴けなかったとしてもファラオの生音に触れたことには計りしれない価値があると思います。将来、伝説を語ろうではありませんか(ちと大げさかな)。2ndの前半は長尺にならないようコンパクトにまとめ、最後2曲で一気に盛り上げました。ステージとしてのまとまりは今回の公演中でも1番良かったと思います。ファラオとドラムのジョーは、最後、感極まって涙を浮かべていました。私も感激しました。Peace & Love, Save Our Children, Freedomというメッセージを受け止め明日から頑張りましょう。Thanks!Pharoah! William! Ira! Joe!

[1曲目] 今回で2回目になります。ソロはまずWilliamから。なんと途中からバックなしで10コーラスくらいソロを取るという荒技にでます(というかやらされている?)。やりとげるところは、さすがという他ありません。IraとJoeもなかなか憎いことをします。続くファラオは短かめにソロをまとめました。どうやら後半のことを考えているみたいです。最後テーマ入りをちょっと間違えたみたいですが、そんなことは気にしない、気にしない。テーマ→p→ts→b→ds→ts→テーマ。

[2曲目] ファラオの好きなこの曲、やりそうでやらないなと思ったら、最終日まで取っておいたようです。ソロの内容はことバラードに関しては全8ステージ中一番だったと思います。Bメロ部をボサにしたりと、新しいアレンジも加えて楽しい雰囲気となりました。ファラオもpソロ中躍ってみせたり、と楽しんでいました。演奏者が楽しんでいるとやっぱり観客も楽しくなります。テーマ→ts→p→b→テーマ→カデンツァ

[3曲目] 二回目のフリーダムです。これの為に前半をコンパクトにまとめたのでしょう。観客のボルテージは一気に最高調へ。構成はノリ次第で、次々と新しいネタを織りまぜながら、楽しませてくれました。テーマ→p→テーマ→シャウト(ベルに向かって)→観客とFreedom'の掛け合い→ p(ファラオ躍り)→tsリフ→テーマ→観客とFreedom'の掛け合い→スキャット→ds紹介→p紹介→'Freedom'とシャウト→b紹介→自分紹介→dsソロ→tsリフ→dsソロ→'Ayayayaya...'とシャウト(サックスのベルに向かって)→bソロ→テーマ→tsリフ→エンディング

[4曲目] いよいよ最後の曲。ファラオとJoeは感極まって目が潤んでいるように見えました。曲中、NYから駆け付けた人を紹介する場面がありました。pイントロ→客席と掛け合い→メンバー紹介(p, b, ds, 自分)→手拍子をさせ、リズム隊を残しファラオ退場→エンディング

このファラオの感激ぶりは近い内にまたきてくれるのではないかと予感させるものでした。期待して待ちたいと思います。

Pharoah Sanders, tenor sax, vocal

William Henderson, piano

Ira Coleman, base

Joe Farnsworth, drums

衣装は1stと同じ。

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