荒野の声 NO.35

中国人預言者の日本への預言

 10月8〜11日、川口市のリリアというところでキリスト教の大会が開かれた。そこに中国からブラザー・ユンとスー・ヨンツエという二人の伝道者が招かれた。彼らは中国で信仰のゆえに迫害に合い、幾度も逮捕、投獄されていた。その内の一人は、ある時、拷問によって両足を折られ歩行すら出来なかった。しかし、ある晩キリストが現れ、一瞬にして両足を癒された。そして厳重な監獄の扉が全て開いて、彼は何の妨げもなく脱獄した。その後、彼は西側諸国に現れ自分の証を通してキリストを伝えている。もう一人は彼の脱獄を神から示され、協力した。読者は信じられないかもしれないが、こういうことは聖書にはよくあることで、現代に起こっても不思議ではない。彼らは昔の預言者のような人々なのである。
 ところでその内の一人、スー・ヨン・ツエ師は説教の中で日本について明確な予言をした。それは「間もなく日本に大動乱が起こり、その後、キリスト教が爆発的に発展する。」というものであった。彼は次の聖書の箇所などからそれが聖書に書かれていると証言した。

こうして、人々は西の方から主の名を恐れ、日の出る方からその栄光を恐れる。主は、せき止めた川を、そのいぶきで押し流すように、こられるからである。イザヤ59:19

また、もうひとりの御使が、生ける神の印を持って、日の出る方から上って来るのを見た。彼は地と海とをそこなう権威を授かっている四人の御使にむかって、大声で叫んで言った、「わたしたちの神の僕らの額に、わたしたちが印をおしてしまうまでは、地と海と木とをそこなってはならない」。黙示録7:2〜3

 この箇所は中国語の聖書では明確に日本を指していると分かるのだという。日本でキリスト教の布教活動をしている者として、爆発的な発展など想像もつかないが、太平洋戦争の直後は道を見失った人々で―アメリカに媚を売ろうという実利的な動機もあったと思うが―教会は溢れた。現在、中国は約10% 韓国は30%、インドネシアも10%、その他、アジア諸国でのキリスト教の発展は目覚しい。ひとり日本だけが取り残されている。
 ところで「大動乱」とはなんだろうか。私は日本人はよほど身に染みる苦痛を経験しないとキリスト教に目を向けないと思っている。中国は西欧列強の植民地支配、国共戦争、共産党の支配、文化大革命によって徹底的に既存の宗教的基盤が失われてからキリスト教は発展した。韓国も日本による占領統治、南北戦争によって同じ結果が生まれた。だから日本も同じだろうと思う。「大動乱」の中身が北朝鮮による核攻撃、中国による占領支配でないことを祈るのだが、この場合の大動乱という言葉は必ずしも内部的なものではなく外部からのものも意味しているので注意。なお私は預言者と予言者とを区別して用いている。前者は全能の神の代弁者であり後者は自前の予測か、何らかの霊による指示によるものである。