先日、北海道を訪れました。美しい富良野や美瑛の丘陵地帯を眺めていると、最近、北海道に移住した友人が、今はこんな美しい農村だが、ここに至るまでの昔の人の苦労は並大抵のことではなかったと話してくれました。森林地帯を切り開き、開墾する。巨木を切り、根を抜き、畑にするまでに、どれほどの苦労があったことか。今のようにトラクターやブルドーザーがなく、せいぜい牛か馬や人の力でそれらの困難な作業をしたのです。昔の人は偉かったなあと思いました。
アメリカも西部開拓史のような歴史があります。映画やテレビで見るそれらの風景に、必ず欠かせないのは教会の存在でした。彼らは教会を中心とする町を作り、同じような開拓をしたのです。この違いは大きい。日本の場合、そういう信仰の一致はなく、神社仏閣を作っても教会を中心とするような精神構造にはなっていなかったでしょう。もっとも今はその信仰も失われて、アメリカ人の精神構造はハリウッドとデズニーランドに汚染され教会に集う人々も10%を切るそうですが。
エペソにある教会の御使いに書き送れ。『右手に七つの星を持つ方、七つの金の燭台の間を歩く方が言われる。「わたしは、あなたの行ないとあなたの労苦と忍耐を知っている。また、あなたが、悪い者たちをがまんすることができず、使徒と自称しているが実はそうでない者たちをためして、その偽りを見抜いたことも知っている。あなたはよく忍耐して、わたしの名のために耐え忍び、疲れたことがなかった。しかし、あなたには非難すべきことがある。あなたは初めの愛から離れてしまった。それで、あなたは、どこから落ちたかを思い出し、悔い改めて、初めの行ないをしなさい。もしそうでなく、悔い改めることをしないならば、わたしは、あなたのところに行って、あなたの燭台をその置かれた所から取りはずしてしまおう。黙示録2:1〜:5
アメリカは歴史上最もキリスト教が栄えた国です。これほど祝福された国はなかったでしょう。これほど多くの宣教師を送り出した国もなく、多くの献金を捧げた国もありませんでした。しかし、「あなたには非難すべきことがある。あなたは初めの愛から離れてしまった。」のです。燭台は取り外されています。
あなたが、わたしの忍耐について言ったことばを守ったから、わたしも、地上に住む者たちを試みるために、全世界に来ようとしている試練の時には、あなたを守ろう。3:10
間もなく、全世界を覆う試練の時が来るでしょう。それは特にアメリカに激しいでしょう。しかし、そんなアメリカには私たちが到底及びもつかない、強く歴史に培われた信仰の土台があります。多くの信仰の勇者たちが現れてくるでしょう。
一方、日本はどうでしょうか。不思議なほど霊的な関心が薄いこの国。地方都市に行くと教会の現状は厳しい。それでも牧師先生たちは必死でがんばっています。
わたしは、あなたの行ないを知っている。見よ。わたしは、だれも閉じることのできない門を、あなたの前に開いておいた。なぜなら、あなたには少しばかりの力があって、わたしのことばを守り、わたしの名を否まなかったからである。3:8
それらの先生たちの苦労は北海道の開拓史のようなものです。間もなく富良野や美瑛のような美しい実りの大地が現れると信じます。彼らを見ると涙が出るほど貴い。がんばれ牧師先生たち。がんばれ信仰の友たち。
わたしは、あなたの行ないとあなたの愛と信仰と奉仕と忍耐を知っており、また、あなたの近ごろの行ないが初めの行ないにまさっていることも知っている。2:19
耳のある者は御霊が諸教会に言われることを聞きなさい。勝利を得る者に、わたしは神のパラダイスにあるいのちの木の実を食べさせよう。2:7