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大雨の音がする

それから、エリヤはアハブに言った。「上って行って飲み食いしなさい。激しい大雨の音がするから。」そこで、アハブは飲み食いするために上って行った。エリヤはカルメル山の頂上に登り、地にひざまずいて自分の顔をひざの間にうずめた。それから、彼は若い者に言った。「さあ、上って行って、海のほうを見てくれ。」若い者は上って、見て来て、「何もありません。」と言った。すると、エリヤが言った。「七たびくり返しなさい。」七度目に彼は、「あれ。人の手のひらほどの小さな雲が海から上っています。」と言った。それでエリヤは言った。「上って行って、アハブに言いなさい。『大雨に閉じ込められないうちに、車を整えて下って行きなさい。』」しばらくすると、空は濃い雲と風で暗くなり、やがて激しい大雨となった。アハブは車に乗ってイズレエルへ行った。主の手がエリヤの上に下ったので、彼は腰をからげてイズレエルの入口までアハブの前を走って行った。T列王記18:41〜46
 イスラエルの悪王アハブの時、神の預言者として立てられたエリヤは天を閉じて雨を降らせませんでした。そしてバアルの預言者450人を相手にカルメル山で対決しました。祭壇の上の雄牛を人が火をつけないで天から降る火で焼き尽くすというタイトルマッチです。見事に勝利したエリヤは雨が降ると王に告げます。「激しい大雨の音がするから。」
 3年間も一滴の雨も降らないと言う状態はどれほど恐ろしいものでしょうか。日本でも数ヶ月雨が降らないだけで大騒ぎになります。大地は乾燥し、植物は枯れ果てていたでしょう。その時、エリヤの耳には大雨の音が聞こえたのです。彼は、ひざまずいて自分の顔をひざの間にうずめて祈ったと書かれています。一度この姿勢をとって見てください。出来るものではありません。腹が出ていると特に苦しいです。エリヤはよほどやせていたのです。彼が日毎に断食をして祈っていたことが判ります。祈っては期待して従者に見に行かせ、祈っては見に行かせ。神から命じられて雨を止めたのですから簡単に降らせることが出来ただろうと私たちは考えますが、エリヤのような人は神の御手が動くことがどんなに厳しいことか知っていたのです。ついに7度目に「人のてのひらほどの」雲が現れます。何年か前にイスラエルに行ったとき地中海の海岸で水平線のかなたにその雲を見たいと思ったものです。ここで神に期待したことを実現するまで祈ることの模範を見ます。ついに大雨が降り出してアハブは馬車で、全速力で走りましたが、エリヤはその前を走ったとあります。ウサイン・ボルトも真っ青!
 近年、アジア,アフリカでは驚くべき勢いでキリスト教が発展しています。アフリカではガジマという伝道者が数千人の死者を蘇らせ、数万人の集会を各所で持っています。シンガポールでもコン・ヒー師が大教会を導いています。韓国は言うに及びません。中国は有名な人は居ませんが草の根の伝道者たちが熱心な伝道を続け、今や1億人以上と言うクリスチャンが生まれています。日本はまだですが、最近の動きを見ているとかすかに大雨の音が聞こえるような気がします。若い伝道者たちに今までにない風を感じるのです。
 昨年、私は黙示録の中から終末の惨劇の中で福音が大胆に語られていることを発見しました。ガジマ師は今後世界で多くの人が死ぬが、同時に福音が大きく伝えられると言っています。このガジマ師はEUの議会に行ったとき666番目の議席がリザーブされているので、なぜですかと聞くと、「すばらしい指導者が現れるのです」と言われたそうです。私は数年前からそのことを書いています。彼はまた「NWO,New World Orderがやってくる」と言っているそうですが、これは新世界秩序と言って、サタンの支配する世界の別名です。これも十数年前から私が本や機関紙に書き続けてきたことです。世界的な霊的な器がこういう話をする時代になったのだなあと感慨ひとしおでした。
 エリヤがカルメル産で信仰のタイトルマッチをした時、バアルの預言者450人は本当にバアルにはそういう力があると信じていたのです。しかも、彼らは皆、イスラエル人でした。出エジプトの偉大な経験をした民族からこのような人々が現れていたのです。アメリカのテレビ伝道者や有名な聖職者が怪しげな癒しを中心として福音から離れて行くのを見ると同じだと思います。終わりのとき、本当の信仰が必要です。勇気を持ってください。手のひらほどの雲が見えています。期待しましょう、神の大いなる業に。