義人はいない、ひとりもいない。ローマ3:10
今の若者には「ビリー・グラハムって何者?」という話かもしれませんが、私たち年配者にとってはその名は最大級の憧れと尊敬の対象でした。プロテスタントのエースとして、その説教は簡潔で正しく、聖書に忠実なものでした。ビリー・グラハムは“20世紀の使徒”とさえ崇められたのです。彼によってクリスチャンになった人々は数知れないでしょう。日本にも何度か来て後楽園球場などで大きなクルーセードを開きました。私も聖歌隊の一員として彼の背中を見た覚えがあります。
彼の説教の結びは「ああ神よ、私は罪人です。私の罪をお許しください。私は主イエスを救い主として信じます。」というものでした。その内容は全く正しく、多くの人がキリストに導かれました。長身でハンサムで声も魅力的だったのでアメリカだけではなく世界的なアイドルとなりました。彼の美しい祈る姿のブロマイドは多くの家に飾られました。
しかし、彼は今度のアメリカ大統領選挙でモルモン教のロムニー氏をバックアップするために、「モルモン教徒はクリスチャンだ」と発言したのです。それで世界のプロテスタント教会はてんやわんやの大騒ぎになっています。
私は12年前に出版した本の中で「ビリー・グラハムはフリーメーソンだ」と書いたために日本中の教会から危険人物とみなされるようになりました。フリーメーソンとは簡単に言うと世界を統一して反キリストを迎えるために18世紀ごろから活動している組織です。私がそう言うのには幾つかの証言があったからです。私も初めはやはり信じられませんでした。数年前にオーストラリアのカッテイング・エッジという団体はこの点をビリー・グラハムに問い合わせました。ビリー・グラハム伝道協会はこの質問に答えて「ビリー・グラハムはフリーメーソンではないし、かつてそうだったこともない」と公表しこれが定説になっています。しかし、元フリーメーソンで後にクリスチャンになった多くの人が証言していますし、もともとフリーメーソンは「自分はそうだ」と認めることは禁じられています。その他、私はビリー・グラハムの裏側の情報を幾つか持っていますが、結局スキャンダラスなことになってしまうのでここでは言いたくありません。ただ、美しい話には裏があるものです。そんな美しい人間は世界にいないのです。
さて、モルモン教は一般にはプロテスタントの一派と言われていますが、とんでもないことです。モルモン教についてはインターネットのWikipediaなどでその外観は判ります。19世紀前半にアメリカでジョセフ・スミスJr.という青年が神から特別な啓示を受けたとするところから始まりました。彼は森の中でモロナイと言う天使から昔埋められた古代へブル語の黄金の書物を示され、それを掘り出し、一緒に埋められていためがねによって翻訳されて読むことができたといいます。これが“モルモン経”で、内容は三位一体の否定などキリスト教の中心的な教理に反することばかりです。彼らの神、キリスト、聖霊はキリスト教の言葉と全く違います。彼らの神は「人間が死んだらみんな神になる」のです。日本の仏教と似ています。ジョセフ・スミスはニューヨーク州出身でその近くから「エホバの証人」も生まれました。
私は、この書の預言のことばを聞くすべての者にあかしする。もし、これにつけ加える者があれば、神はこの書に書いてある災害をその人に加えられる。また、この預言の書のことばを少しでも取り除く者があれば、神は、この書に書いてあるいのちの木と聖なる都から、その人の受ける分を取り除かれる。黙示録22:18〜19
聖書は完結した書物です。書き加えることも取り除くことも厳しく禁じられています。聖書以外の経典を持ち出すならそれはこの御言葉に該当します。普通のクリスチャンなら到底受け入れられない信仰なのです。今回の発表でビリー・グラハムは大きなミスを犯したのです。黙っていれば世界中をだまし続けられたものを。
アメリカのクリスチャンは今回の選挙で2つの非常に困難な選択をせまられました。同性愛を認めるオバマかモルモン教のロムニーか。ビリー・グラハムはロムニーに肩入れしたかったのでしょう。お父さんとは親しい友人だったと言っていますが、それもそのはず同じ仲間ですから。結果としてオバマが勝ちましたが、アメリカ国民はまだオバマの方が無難だと考えたのでしょう。これはこれで良かったと言わなければなりません。
そこで、イエスは彼らに答えて言われた。「人に惑わされないように気をつけなさい。わたしの名を名のる者が大ぜい現われ、『私こそキリストだ。』と言って、多くの人を惑わすでしょう。 また、戦争のことや、戦争のうわさを聞くでしょうが、気をつけて、あわてないようにしなさい。これらは必ず起こることです。しかし、終わりが来たのではありません。民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、方々にききんと地震が起こります。 しかし、そのようなことはみな、産みの苦しみの初めなのです。 そのとき、人々は、あなたがたを苦しいめに会わせ、殺します。また、わたしの名のために、あなたがたはすべての国の人々に憎まれます。また、そのときは、人々が大ぜいつまずき、互いに裏切り、憎み合います。 また、にせ預言者が多く起こって、多くの人々を惑わします。 不法がはびこるので、多くの人たちの愛は冷たくなります。しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われます。:この御国の福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての国民にあかしされ、それから、終わりの日が来ます。マタイ24:4〜14
にせキリスト、にせ預言者たちが現われて、できれば選民をも惑わそうとして、大きなしるしや不思議なことをして見せます。マタイ24:24
今は終わりの、終わりの日です。隠されていて現れないものはありません。
いいですか、今しんがりの者があとで先頭になり、いま先頭の者がしんがりになるのです。」ルカ13:30
今こそ人間ではなく御言葉に堅く立ちましょう。何も恐れることはないのです。
終わりに言います。主にあって、その大能の力によって強められなさい。 悪魔の策略に対して立ち向かうことができるために、神のすべての武具を身に着けなさい。 私たちの格闘は血肉に対するものではなく、主権、力、この暗やみの世界の支配者たち、また、天にいるもろもろの悪霊に対するものです。 ですから、邪悪な日に際して対抗できるように、また、いっさいを成し遂げて、堅く立つことができるように、神のすべての武具をとりなさい。 では、しっかりと立ちなさい。腰には真理の帯を締め、胸には正義の胸当てを着け、 足には平和の福音の備えをはきなさい。 これらすべてのものの上に、信仰の大盾を取りなさい。それによって、悪い者が放つ火矢を、みな消すことができます。 救いのかぶとをかぶり、また御霊の与える剣である、神のことばを受け取りなさい。すべての祈りと願いを用いて、どんなときにも御霊によって祈りなさい。そのためには絶えず目をさましていて、すべての聖徒のために、忍耐の限りを尽くし、また祈りなさい。エペソ6:10〜18