イエスは、また別のたとえを彼らに示して言われた。「天の御国は、こういう人にたとえることができます。ある人が自分の畑に良い種を蒔いた。ところが、人々の眠っている間に、彼の敵が来て麦の中に毒麦を蒔いて行った。麦が芽生え、やがて実ったとき、毒麦も現われた。それで、その家の主人のしもべたちが来て言った。『ご主人。畑には良い麦を蒔かれたのではありませんか。どうして毒麦が出たのでしょう。』主人は言った。『敵のやったことです。』すると、しもべたちは言った。『では、私たちが行ってそれを抜き集めましょうか。』だが、主人は言った。『いやいや。毒麦を抜き集めるうちに、麦もいっしょに抜き取るかもしれない。だから、収穫まで、両方とも育つままにしておきなさい。収穫の時期になったら、私は刈る人たちに、まず、毒麦を集め、焼くために束にしなさい。麦のほうは、集めて私の倉に納めなさい、と言いましょう。』」マタイ13:24〜30
私にひとつ分からないことがあります。それは明らかに間違った教えを教える説教者がいても中々その真実が明らかにされないことです。たとえばある伝道者です。私は10年以上前に彼の本を読み、その内容が聖書に忠実ではないと思い自分の機関紙に書きました。するとそれを読んだある教団の理事が、日本の牧師会に提案し、協議して、その疑問を当時その伝道者が属していた教団のアメリカ本部に質問状を出しました。するとしばらくしてその伝道者はその教団から離脱しました。(私だけの主張とは思いませんが)
しかし、その後も彼の大会は盛況を極め、多くの人々が集っています。私は彼がマリファナパーテーをしているビデオを持っています。しかし、あまりにもコピーを繰り返したために画面が荒れて確認できません。 それで、いつもいらいらしていたのですが、あらためて上の御言葉を読んで、納得しました。イエス様のお考えは「収穫まで育つままにしておきなさい」だったのです。多くの人が騙され、道を外して行くかもしれませんが、それでも抜いてはいけないのです。
さらに我々の限られた経験と正義感と知識では推し量れない物事の推移もあるのでしょう。神様は長い忍耐を通して、それらの人々が悔い改めるのを待っておられるのかもしれません。イスラエルの歴史でも神様への反逆と悪行を繰り返した王が少しでも悔い改めると神様はすぐに許しています。
アハブはエリヤに言った、「わが敵よ、ついに、わたしを見つけたのか」。彼は言った、「見つけました。あなたが主の目の前に悪を行うことに身をゆだねたゆえ、わたしはあなたに災を下し、あなたを全く滅ぼし、アハブに属する男は、イスラエルにいてつながれた者も、自由な者もことごとく断ち、またあなたの家をネバテの子ヤラベアムの家のようにし、アヒヤの子バアシャの家のようにするでしょう。これはあなたがわたしを怒らせた怒りのゆえ、またイスラエルに罪を犯させたゆえです。イゼベルについて、主はまた言われました、『犬がエズレルの地域でイゼベルを食うであろう』と。アハブに属する者は、町で死ぬ者を犬が食い、野で死ぬ者を空の鳥が食うでしょう」。アハブのように主の目の前に悪を行うことに身をゆだねた者はなかった。その妻イゼベルが彼をそそのかしたのである。彼は主がイスラエルの人々の前から追い払われたアモリびとがしたように偶像に従って、はなはだ憎むべき事を行った。アハブはこれらの言葉を聞いた時、衣を裂き、荒布を身にまとい、食を断ち、荒布に伏し、打ちしおれて歩いた。この時、主の言葉がテシベびとエリヤに臨んだ、「アハブがわたしの前にへりくだっているのを見たか。彼がわたしの前にへりくだっているゆえ、わたしは彼の世には災を下さない。その子の世に災をその家に下すであろう」。T列王21:20〜29(口語訳)
「アハブのように主の目の前に悪を行うことに身をゆだねた者はなかった」にもかかわらず、悔い改めて「衣を裂き、荒布を身にまとい、食を断ち、荒布に伏し、打ちしおれて歩いた」時に「アハブがわたしの前にへりくだっているのを見たか。彼がわたしの前にへりくだっているゆえ、わたしは彼の世には災を下さない」と言われています。
神様は反逆で不従順なイスラエルの民にこう言っています。
エフライムよ。わたしはどうしてあなたを引き渡すことができようか。イスラエルよ。どうしてあなたを見捨てることができようか。どうしてわたしはあなたをアデマのように引き渡すことができようか。どうしてあなたをツェボイムのようにすることができようか。わたしの心はわたしのうちで沸き返り、わたしはあわれみで胸が熱くなっている。ホセア11:8(新改訳)
「あわれみで胸が熱くなっている」!何と哀れみに満ちた方。だから不従順でサタンに協力しているような人々でも彼らが悔い改めて帰ってくるのを待っておられるのでしょう。
また。あまり批判的になるとその人自身が正義となって、返って過ちに陥るケースも見て来ました。私たちは自分の信仰を堅く守りましょう。あまりよそを見ないで。
また地のちりの中に眠っている者のうち、多くの者は目をさますでしょう。そのうち永遠の生命にいたる者もあり、また恥と、限りなき恥辱をうける者もあるでしょう。賢い者は、大空の輝きのように輝き、また多くの人を義に導く者は、星のようになって永遠にいたるでしょう。ダニエル12:2〜3(口語訳)
わたしはこれを聞いたけれども悟れなかった。わたしは言った、「わが主よ、これらの事の結末はどんなでしょうか」。彼は言った、「ダニエルよ、あなたの道を行きなさい。この言葉は終りの時まで秘し、かつ封じておかれます。多くの者は、自分を清め、自分を白くし、かつ練られるでしょう。しかし、悪い者は悪い事をおこない、ひとりも悟ることはないが、賢い者は悟るでしょう。ダニエル12:8〜10
あなたは、あなたの道を行きなさい。