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嵐の中で

そのころのある日のこと、イエスは弟子たちといっしょに舟に乗り、「さあ、湖の向こう岸へ渡ろう。」と言われた。それで弟子たちは舟を出した。舟で渡っている間にイエスはぐっすり眠ってしまわれた。ところが突風が湖に吹きおろして来たので、弟子たちは水をかぶって危険になった。そこで、彼らは近寄って行ってイエスを起こし、「先生、先生。私たちはおぼれて死にそうです。」と言った。イエスは、起き上がって、風と荒波とをしかりつけられた。すると風も波も治まり、なぎになった。イエスは彼らに、「あなたがたの信仰はどこにあるのです。」と言われた。弟子たちは驚き恐れて互いに言った。「風も水も、お命じになれば従うとは、いったいこの方はどういう方なのだろう。」こうして彼らは、ガリラヤの向こう側のゲラサ人の地方に着いた。ルカ8:22〜26
 嵐の中で、弟子たちは恐れ慌てふためきました。主イエスは「あなたがたの信仰はどこにあるのです」と叱責されました。考えてみると、弟子たちの多くは主イエスより年配者だったのです。それなのに恐怖から、彼らは子供のように若いイエス様に救いを求めています。どんな嵐もキリストとともにいれば平安です。間もなく、世界におそるべき嵐がやってこようとしています。その一つは経済的な嵐です。
もし、倒産すると分かっている会社が、さらに借金をしようとしていたら、誰でもその会社に投資することをためらうでしょう。そんなことは常識です。ところが世の中では途方もない非常識がまかり通るのです。
 アメリカは膨大な借金(国債)を抱えています。今、借金をやめて、毎秒1ドルずつ(毎分60ドル)返済しても、完済するのに44万年以上かかるそうです。それにもかかわらずアメリカ政府は毎分685万ドル使っているそうです。そしてさらに借金をしようとしています。これを支えているのは日本と中国の金です。アメリカ国債を買っているのですが、この国債が返済されることはありえません。これらの金は日本人や中国人の貯金や生命保険から支払われています。
 ある日、巨象が倒れるようにアメリカが倒れるときが来ます。これは必ず来ます。払えないことは分かっているのです。巨大なシャボン玉のように破裂する時がくるでしょう。その時、アメリカはあの巨大な軍事力が使用不能になるのを黙って見ているでしょうか。。世界の歴史から言えば、こういうとき国家というものは他国を侵略して奪うものです。
 やがて、日本のお金が無くなってしまった時、何が起こるでしょうか。とんでもなくインフレです。第一次世界代戦後にドイツのように、ジャガイモ一個を買うのに何百万円も必要になるかもしれません。スーパーからもコンビニからも食料品が消え、米一合を買うのに何時間も並ばなければならないかもしれません。私たちは70年前にそういうことを実際に経験しているのです。
 クリスチャンは嵐に合わないと思っていませんか? いいえ、弟子たちがイエス様とともにいるときに嵐にあいました。そしてあわてました。イエス様は「あなたがたの信仰はどこにあるのです」と叱責されました。あなたにはあわてない信仰がありますか?
 私はこのような経済的な危機に、絶対に守られる方法を知っています。
十分の一をことごとく、宝物倉に携えて来て、わたしの家の食物とせよ。こうしてわたしをためしてみよ。――万軍の主は仰せられる。――わたしがあなたがたのために、天の窓を開き、あふれるばかりの祝福をあなたがたに注ぐかどうかをためしてみよ。マラキ3:10
 イスラエル人はアブラハムの昔から収入、収穫の十分の一を神に捧げるように命じられていました。これはいわば農夫が翌年の実りのために収穫の中からえり分けて保存する種のように、神の祝福の種でした。そうするなら神は「天の窓を開き、あふれるばかりの祝福をあなたがたに注ぐ」と約束されたのです。これ以上の保障があるでしょうか。
 ある銀行が破綻すると、自分の貯金であっても自由に引き出すことは出来ません。限度額が決められるか、何も引き出せないかになります。実際に最近もそういうことがあったではありませんか。まして、アメリカが破綻し(実際は破綻しているのです)もう国債は払えません、それは紙くずですというとき、あなたの貯金や生命保険は補償されません。
 しかし、天国の銀行は破綻しません。天の銀行の窓口は開き、あふれるばかりの祝福、それは自分が治めたものの何百何千倍の引き出しが出来ると約束されているのです。このことは義務感や罪責感によってすべきことではなく、ものすごく有利な投資と考えるべきです。
 嵐の中でキリストは波と風をお叱りになりました。するとなぎになりました。そして言われました「あなたがたの信仰はどこにあるのです」。この言葉は、原語では「なぜあなた方がしないのですか」という意味だそうです。信仰の言葉は嵐を鎮めることが出来るのです。間もなく、必ずやってくる世界的な嵐。経済危機か、戦争か。何が来ても主イエスと共に御言葉を信じて安らかにいましょうか。
 家族の中で自分だけがクリスチャンの人や、主婦の人には十分の一献金は無理でしょうが、家族みんなが救われるように、そして喜びを持ってこの安全保障を期待できるように祈りましょう。