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ギデオンのたいまつ

そして、彼は三百人を三隊に分け、全員の手に角笛とからつぼとを持たせ、そのつぼの中にたいまつを入れさせた。それから、彼らに言った。「私を見て、あなたがたも同じようにしなければならない。見よ。私が陣営の端に着いたら、私がするように、あなたがたもそうしなければならない。 私と、私といっしょにいる者がみな、角笛を吹いたなら、あなたがたもまた、全陣営の回りで角笛を吹き鳴らし、『主のためだ。ギデオンのためだ。』と言わなければならない。」ギデオンと、彼といっしょにいた百人の者が、真夜中の夜番の始まる時、陣営の端に着いた。ちょうどその時、番兵の交替をしたばかりであった。それで、彼らは角笛を吹き鳴らし、その手に持っていたつぼを打ちこわした。三隊の者が角笛を吹き鳴らして、つぼを打ち砕き、それから左手にたいまつを堅く握り、右手に吹き鳴らす角笛を堅く握って、「主の剣、ギデオンの剣だ。」と叫び、それぞれ陣営の周囲の持ち場に着いたので、陣営の者はみな走り出し、大声をあげて逃げた。三百人が角笛を吹き鳴らしている間に、主は、陣営の全面にわたって、同士打ちが起こるようにされた。それで陣営はツェレラのほうのベテ・ハシタや、タバテの近くのアベル・メホラの端まで逃げた。イスラエル人はナフタリと、アシェルと、全マナセから呼び集められ、彼らはミデヤン人を追撃した。士師記7:16〜23
 士師の時代、不信仰の故にイスラエルはミデヤン人の支配下にありました。ある時、ミデアン人とアマレク人の大軍が押し寄せてきました。ギデオンは神に選ばれ、イスラエルを救うために立ち上がったのです。ギデオンは2万2千人の中からわずかに300人だけを選び、彼ら一人一人に壷を持たせて、その中にたいまつを灯しました。そしてミデヤンの軍に夜襲をかけたのです。突然、角笛と共に壷を叩き割り攻め込みました。ミデヤン軍は大混乱となりイスラエルは大勝利を収めました。
「光が、やみの中から輝き出よ。」と言われた神は、私たちの心を照らし、キリストの御顔にある神の栄光を知る知識を輝かせてくださったのです。 私たちは、この宝を、土の器の中に入れているのです。それは、この測り知れない力が神のものであって、私たちから出たものでないことが明らかにされるためです。Uコリント4:6〜7
 私たちは土の器だと書かれています。この言葉はもともと素焼きの器を意味するそうです。上薬をかけていない、土色をして壊れやすい陶器です。この器の中にキリストの貴い光が入っています。私たちが壊れると、その光は輝きだすのです。私たちが光なのではなく、光を入れている器なのです。それは壊れやすい、粗末な素焼きの器です。欠点だらけで、何の取り得もない貧しい器です。
 先日、ある方が電話してきました。クリスチャンの兄弟に裏切られたというのです。「口では立派なことを言うくせに、やることはなっていない。」「立派な牧師さんにスキャンダルがある。奇跡やしるしを言う伝道者は怪しい。一体、何を信じたらいいのですか?」
私は答えました。「イエス様です。」
皆さんも、またイスラエルのすべての人々も、よく知ってください。この人が直って、あなたがたの前に立っているのは、あなたがたが十字架につけ、神が死者の中からよみがえらせたナザレ人イエス・キリストの御名によるのです。『あなたがた家を建てる者たちに捨てられた石が、礎の石となった。』というのはこの方のことです。この方以外には、だれによっても救いはありません。世界中でこの御名のほかには、私たちが救われるべき名としては、どのような名も、人間に与えられていないからです。」使徒行伝4:10〜12
 人は誰も人を救いません。聖書の中で失敗や欠点のない人は、ヨセフ以外はいません。ヨセフはすばらしい人でしたが欠点がなかったというのではなく、書かれなかったのでしょう。アブラハムもモーセもダビデもソロモンもエリヤも、すべての人は弱い土の器だったのです。人間を見ることを止めましょう。どんなすばらしい神の器も結局は土の器なのです。自分自身に失望することも止めましょう。弱い傷だらけの隙間から、キリストの光が輝いているではありませんか。
しかし神は、知恵ある者をはずかしめるために、この世の愚かな者を選び、強い者をはずかしめるために、この世の弱い者を選ばれたのです。Tコリント1:27
 クリスチャンはこの世の人より優れているわけではありません。お気に召さないかもしれませんが、むしろ愚かで弱いから選ばれたと書かれているのです!!! 
いつでも砕かれて、キリストの光を輝かすことが出来ますように。