ホームページ・メッセージ100502        小 石  泉

悔い改めと信仰

私の目は涙でつぶれ、私のはらわたは煮え返り、私の肝は、私の民の娘の傷を見て、地に注ぎ出された。幼子や乳飲み子が都の広場で衰え果てている。彼らは母親に、穀物とぶどう酒はどこにあるのか、と言い続け、町の広場で傷つけられて衰え果てた者のように、母のふところで息も絶えようとしている。エルサレムの娘よ。私はあなたを何にたとえ、あなたを何になぞらえよう。おとめ、シオンの娘よ。私は何にあなたを比べて、あなたを慰めることができよう。あなたの傷は海のように大きい。だれがあなたをいやすことができよう。あなたの預言者たちは、あなたのために、むなしい、ごまかしばかりを預言して、あなたの捕われ人を返すために、あなたの咎をあばこうともせず、あなたのために、むなしい、人を惑わすことばを預言した。
エレミヤ哀歌2:11〜14
 エレミヤはユダの国に悔い改めて神に帰るように何度も何度も預言しました。しかし、王から民衆に至るまで誰も彼の警告を聞き入れませんでした。そしてエレミヤは自分の預言の通りに、バビロンによって滅ぼされるユダを見たのです。エレミヤ哀歌はその後の彼の嘆きの歌です。目の前で自分の預言の結果を見ているのです。
 今、私は日本に対して同じ思いを持っています。日本では悪しきことがあまりにも横行しています。官僚は自分の利益のみを計り国家の大計を考えません。何かといえばすぐに殺人、自殺、詐欺。最近も引きこもりの30歳の男が、インターネットで数百万円も借金をして、そのためにインターネットを解約した父親と何の関係もない幼い姪を殺しました。また、中学生の女生徒の売春を助けて、1000万円も稼いだ大学生がいます。毎日、毎日、恐ろしい罪がテレビと新聞で報じられています。
 しかし、一番大きな罪は「神を神として崇めない」ことです。日本のキリスト教会では二言目にはリバイバル、リバイバルと言いますが、悔い改めの無いところにリバイバルなんてありえないと私は思います。痛切な体験を通って、初めて悔い改めは起こるのです。
 中国は19世紀から列強の搾取と暴虐に会いました。アヘン戦争。日清戦争。支那事変。国共戦争。第二次世界大戦。文化大革命。この度重なる紛争によってどれほど多くの血が流されたことでしょうか。文化大革命だけでも2000万人死んだと言われています。その悲惨な歴史の中で、すべての偶像や信仰が崩壊し溶解して行く中で、ただキリスト教だけが唯一生き延びたのです。そこにだけ変わらない真理がありました。それが今人口の10%、1億人とも言われるクリスチャンの数と、無数の家の教会となっているのです。
 一方、日本は第二次世界大戦のあと、アメリカの歴史上まれに見る寛大な占領政策によって支配されました。もしこういう言い方が気に入らないなら、アメリカではなくソビエトが占領した場合を考えて見て下さい。戦後のどんな繁栄もありえなかったでしょう。そして今、繁栄を極めている神社仏閣のどれが生き延びていたか考えて見て下さい。靖国問題など起こりもしなかったでしょう。まず、第一に跡形も無く破壊されていたでしょうから。それが中国で起きたことなのです。共産主義はすべての宗教を敵とします。そして、日本のキリスト教会には手厚い保護が与えられました。多くの宣教師が来て、教会が建てられました、しかし、何かが違っていたのです。日本人の心の深層に響くものが無かったのです。そして、今、日本のキリスト教会はまたしてもとんちんかんな努力をしています。
「あなたの預言者たちは、あなたのために、むなしい、ごまかしばかりを預言して、あなたの捕われ人を返すために、あなたの咎をあばこうともせず、あなたのために、むなしい、人を惑わすことばを預言した」とある通りです。
あなたは、彼らに言え。万軍の主はこう仰せられる。わたしに帰れ。――万軍の主の御告げ。――そうすれば、わたしもあなたがたに帰る、と万軍の主は仰せられる。あなたがたの先祖たちのようであってはならない。先の預言者たちが彼らに叫んで、「万軍の主はこう仰せられる。あなたがたの悪の道から立ち返り、あなたがたの悪いわざを悔い改めよ。」と言ったのに、彼らはわたしに聞き従わず、わたしに耳を傾けもしなかった。ゼカリヤ1:3〜4
 悔い改めるとは、罪を悔いて、立ち返ることです。しかし、何よりも大事なことは、まず「神を神として崇める」ことです。
 さらに、国というものは、自分で自分を防衛出来て初めて成り立つのです。他国に自国の防衛を依頼しているならそれは属国または植民地です。戦後、日本はアメリカに防衛を依存してきました。しかし、ここに来て、アメリカは日本を防衛する能力も意志も失っています。仮に中国が日本を攻撃することがあったとして、アメリカは日本を防衛してくれるでしょうか。そんなことは100%ありえません。中国は今、アメリカの国債を最も多く買っている国です。中国がアメリカ国債を売却したら、その瞬間にアメリカは財政破綻すると言われています。そのことと日本の防衛とは密接にリンクしています。中国はそれを見越して、日本に対する戦略を立てているのです。こんなことは子供でもわかることですが、日本のジャーナリストがほとんど話題にしないのはなぜでしょうか。要するに、いつでも中国は日本を占領統治できるということです。これについては専門的な研究者もいます。(「中国は日本を併合する」)アメリカは真面目に日本を守る気などありません。
偶像に仕える者、むなしいものを誇りとする者は、みな恥を見よう。すべての神々よ。主にひれ伏せ。詩篇97:7
万軍の主は言われる、その日には、わたしは地から偶像の名を取り除き、重ねて人に覚えられることのないようにする。わたしはまた預言者および汚れの霊を、地から去らせる。
ゼカリヤ13:2口語訳
 日本人は、偶像崇拝は個人の信仰の自由で何の問題も無いと考えています。しかし、間違えてはいけないのは、神様は偶像を嫌っているということです。それは「個人の好み」の問題ではなく、神の前には明白に罪です。もし人がそれを慕い続けるなら永遠に滅びるでしょう。しかし、そうならない前に取り除かれる事があるでしょう。それはむしろその人、あるいはその国にとって幸いなことなのです。
あなたがたは、異邦人たちがしたいと思っていることを行ない、好色、情欲、酔酒、遊興、宴会騒ぎ、忌むべき偶像礼拝などにふけったものですが、それは過ぎ去った時で、もう十分です。Tペテロ4:3
バブル最盛期を髣髴とさせる記述ですね。日本の場合これらのことは神の前では罪と見なされるのだと言うことを教えなければならないということです。しかし、日本の教会は癒し、しるし、解放、奇跡、そのままで良いんだよ、神様はあなたを愛しています、ということだけ語ります。神の前に悔い改めよとは言わないのです。
私は、日本に間もなく、リバイバルではなくサバイバルの時代が来ると感じます。
シオンの娘よ、声高らかに主に呼ばわれ、夜も昼も川のように涙を流せ。みずから安んじることをせず、あなたのひとみを休ませるな。 夜、初更に起きて叫べ。主の前にあなたの心を水のように注ぎ出せ。町のかどで、飢えて息も絶えようとする幼な子の命のために、主にむかって両手をあげよ。哀歌2:18〜19
 このように祈るときが来るでしょう。その後に、国民的なリバイバルは来るでしょう。残念ながら、痛切な痛みと悲しみを通らなければ、真剣な悔い改めと神への信仰は生まれてこないでしょう。