ホームページ・メッセージ091220        小 石  泉

Merry Christmas
2009




「メリークリスマス」はもう言えない?

ところで、その六か月目に、御使いガブリエルが、神から遣わされてガリラヤのナザレという町のひとりの処女のところに来た。この処女は、ダビデの家系のヨセフという人のいいなずけで、名をマリヤといった。御使いは、はいって来ると、マリヤに言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます。」しかし、マリヤはこのことばに、ひどくとまどって、これはいったい何のあいさつかと考え込んだ。すると御使いが言った。「こわがることはない。マリヤ。あなたは神から恵みを受けたのです。ご覧なさい。あなたはみごもって、男の子を産みます。名をイエスとつけなさい。その子はすぐれた者となり、いと高き方の子と呼ばれます。また、神である主は彼にその父ダビデの王位をお与えになります。彼はとこしえにヤコブの家を治め、その国は終わることがありません。」
そこで、マリヤは御使いに言った。「どうしてそのようなことになりえましょう。私はまだ男の人を知りませんのに。」御使いは答えて言った。「聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。それゆえ、生まれる者は、聖なる者、神の子と呼ばれます。ご覧なさい。あなたの親類のエリサベツも、あの年になって男の子を宿しています。不妊の女といわれていた人なのに、今はもう六か月です。 神にとって不可能なことは一つもありません。」 マリヤは言った。「ほんとうに、私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおりこの身になりますように。」こうして御使いは彼女から去って行った。ルカ1:26〜38
今年の夏、ある友人からこんなEメールをいただきました。「今、アメリカでは(ワシントン州の話ですが)メリークリスマスではなく、ハッピーホリディと言わないといけないそうです。変な話ですね。先生の仰っておられるようにアメリカは大変な事になってきているのですね。」その後、調べてみると、本当にアメリカではそうなっているようです。
そして、今年の十月にアメリカから来られたチャーチ・オブ・ゴッド教団の重要な地位に居た、ロベル・キャリー先生も同じ事を語られました。今、アメリカではユダヤ教、イスラム教などに配慮して「メリークリスマス」と言ってはならないそうです。その代わり、「ハッピー・ホリディ」と言うのだそうです。そう言えば、かなり前から、アメリカから来るクリスマスカードがSeasons Greetingsとなっているのを妙だなあと思っていました。 また、12月25日はキリストの生まれた日ではないから祝わないと言うクリスチャンも居ます。確かにイエスキリストの誕生日は正確には分かりません。それどころか誕生の年さえ正しくはありません。本当は紀元前4〜7年ぐらいだそうです。(私はBC4年説を採っています) 実は12月25日はヨーロッパの冬至の祭りが変化したものだといいます。さらに、この日は創世記の最初の権力者ニムロデの誕生日だという説もあります。もっとも、クリスマスと言う言葉はキリストの誕生を意味していません。それはラテン語でChrist Missa(カトリックではMass)でキリストの典礼、礼拝を表すだけです。
まず、「ハッピー・ホリデイ」はキリストの誕生を消し去ろうとする試みでしょう。これは今後キリスト教の弾圧につながって行く流れだと思います。このような圧迫は、逆にクリスマスの意義を際立たせます。漠然と、あるいは単なる休日やお祭り騒ぎに流れているクリスマスの本当の意味が考えられるきっかけとなるでしょう。今回、驚いたことがあります。何かカットを入れたいと、インターネットを検索してみたのですが、クリスマスはサンタ、トナカイ、ケーキ、もみの木、雪の景色だけなのです。聖書を題材としたものは一件もありませんでした。なるほどクリスマスはそういうことになっているのかと妙に納得したのですが、それならいっそクリスマスと言わないで、ウィンター・フェステバルとか呼んでくれたほうが、こちらは気が楽だとおもいました。
どんなに否定しようと、言葉を変えようと、クリスマスはあったのです。正確には分からないにしても、確かにイエス様が生まれた日はあるのです。それがいつであるか分からなくても一年の内のいつか祝うのは悪いことではないと思います。
ある時、ナザレと言う町に天使ガブリエルが来て、マリヤという乙女に告げました、「あなたに男の子が生まれます。」これはマリヤにとってとんでもない話ですが、その700年前にイザヤと言う預言者が預言していました。 それゆえ、主みずから、あなたがたに一つのしるしを与えられる。見よ。処女がみごもっている。そして男の子を産み、その名を『インマヌエル』と名づける。イザヤ7:14
この処女降誕は長い間、嘲笑の対象となってきましたが、近年、人間でも雌雄の交わりなしで子供が作れることを証明しました。クローン技術です。人間のクローン技術とは違いますが、ガブリエルが言うように 「神にとって不可能はない」 のです。
そして、婚約者ヨセフの悩みと神からの夢のお告げ。故郷ベツレヘムへの人口登録の旅、旅館の馬小屋での出産、ベツレヘム郊外の羊飼いへの天使のお告げ、東の博士らの訪問。こんな美しい物語が、誰か小説家の作品でしょうか? そうだとしたら究極の天才ですね。
この物語を禁止するなら、かえって人々は関心を持つでしょう。キャリー先生が言われました、「私は言います。メリークリスマス。私はキリスト無しで、外で生きるより、キリストと共に監獄に住みます。」