メッセージ070506                     小 石  泉

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創世記 天地創造Vol.12 ノアの箱舟

6:13 そこで、神はノアに仰せられた。「すべての肉なるものの終わりが、わたしの前に来ている。地は、彼らのゆえに、暴虐で満ちているからだ。それで今わたしは、彼らを地とともに滅ぼそうとしている。 6:14 あなたは自分のために、ゴフェルの木の箱舟を造りなさい。箱舟に部屋を作り、内と外とを木のやにで塗りなさい。 6:15 それを次のようにして造りなさい。箱舟の長さは三百キュビト。その幅は五十キュビト。その高さは三十キュビト。 6:16 箱舟に天窓を作り、上部から一キュビト以内にそれを仕上げなさい。また、箱舟の戸口をその側面に設け、一階と二階と三階にそれを作りなさい。 6:17 わたしは今、いのちの息あるすべての肉なるものを、天の下から滅ぼすために、地上の大水、大洪水を起こそうとしている。地上のすべてのものは死に絶えなければならない。 6:18 しかし、わたしは、あなたと契約を結ぼう。あなたは、あなたの息子たち、あなたの妻、それにあなたの息子たちの妻といっしょに箱舟にはいりなさい。 6:19 またすべての生き物、すべての肉なるものの中から、それぞれ二匹ずつ箱舟に連れてはいり、あなたといっしょに生き残るようにしなさい。それらは、雄と雌でなければならない。 6:20 また、各種類の鳥、各種類の動物、各種類の地をはうものすべてのうち、それぞれ二匹ずつが、生き残るために、あなたのところに来なければならない。 6:21 あなたは、食べられるあらゆる食糧を取って、自分のところに集め、あなたとそれらの動物の食物としなさい。」 6:22 ノアは、すべて神が命じられたとおりにし、そのように行なった。

 ノアの洪水について考える前に、神様が命じられた箱舟について考えましょう。古来、ノアの箱舟はいろいろと想像され研究されてきました。長さ約150メートル、幅25メートル、高さ15メートルの巨大な船は現在のタンカーとそっくりな形状をしていると言います。
そしてトルコとアルメニアの国境にあるアララット山が聖書のアララテ山であると、いろいろな目撃情報が伝えられています。しかし、アメリカの考古学者ロン・ワイアットさんの発見した箱舟こそ間違いなく本当の箱舟そのものだと考えられます。
 1977年にワイアットさんは、人工衛星の写真からアララット山の中腹にある船の形をした地形を調べました。そして1987年にトルコ政府が正式にこれがノアの箱舟であると認定し、発表したのです。今ではそこまでの道路とビジターセンターがつくられています。ところが不思議なことに日本ではほとんど注目されていません。例によって“真実は隠される”のでしょうか。



 上がその映像、右の写真が衛星写真










 下はビジターセンター

 これらの写真は http://www.wyattmuseum.com で得られます。
 この遺跡からは、碇の石、鉄製のリベット、地中レーダーの観測で、竜骨、甲板の材木なども発見されています。驚いたことに材木の一部はラミネート(張り合わせ)されているものもあるということです。
 私はいつか、ここを訪れてみたいものだと考えています。その時はツアーを組みますからぜひ参加してください。 今から5000年も前の船が現実にあったというのも不思議なことですね。

 下はレーダーによる竜骨の位置            このような巨大な船を造るには、どれほどの時間と人数とお金がかかったのでしょう。少なくともノアとその家族だけでは無理だと思われます。5章の終わりに、「ノアは500歳になったときセム、ハム、ヤペテを生んだ」とありました。しかし、これを文字通りに取ることはできません。彼らは三つ子ではないのです。500歳のときにこれらの3人の子供たちを持っていたということであり、また、それ以外にいなかったわけでもないでしょう。聖書は必要なことしか書いていません。500歳になるまでには相当の家族をもっていたと考えられます。それらの家族(部族)はこの建設に携わったのでしょうか。それともセム、ハム、ヤペテだけがお父さんと行動をともにしたのでしょうか。
 また、このような巨大なプロジェクトは相当のテクノロジーと人員、生産工場が必要でしょうから、今の造船会社に匹敵する組織があったのでしょうか。それとも聖書の単純な記録の通りに全くノアとその家族8人だけで何百年もかけて造ったのでしょうか。それは分かりません。いつか天国に行ったときに聞いてみたいものです。
 さて、この大きさの船にどれほどの動物が入ることが出来たのでしょう。地球上の全ての動物が入ったのでしょうか。それは無理だと思われます。いくら巨大だと言っても、地球上には何万種類と言う動物がいます。それらがこの箱舟に入るのは無理です。また、大洪水以後に、その中に居た動物たちから分離し進化したと考えるのも無理です。
 問題は大洪水の規模が全地球を覆うものだったか、それともローカルなものだったかです。これは昔から大きな論争の種でした。私も長いこと、それは全地球的な規模のものだと信じてきました。それは「もし、ローカルなものだったら、神様は、船を造ることを命じないで、他の地域に移動するように命じたはずだ」という単純な理屈からでもあります。しかし、前にお話したヒスさんはこれがローカルなものだったと結論しています。私は、その論理に納得しました。それは来週お話します。


*ところで、私はこのテーマのメッセージを続けていますが、先週とても不思議な経験をしました。実は堕落天使のグリゴリについては、私は何も知りませんでした。ただ、watch towerについて知っていましたのでそれを確認するためにインターネットから調べていました。すると堕落天使という記述に出会いました。そこに沢山の名前が書かれていたのです。その中のいくつかをでたらめに開いていると3個目にグリゴリの話に出会い、それが求めていた事項でした。あまりにも簡単にそこにたどり着いたのでびっくりしました。前に本を書いたときもそういう経験を何度もしましたが、神様の助けの御手としか考えられませんでした。