メッセージ061231 小 石 泉
究極の真理・イエスの血
今年一年も主の恵みのうちに過ごさせていただきました。私は、今年は教会を息子に任せて、私なりに色々と充実した日々を送りました。今年、特に二つの本に感銘を受けました。一つは去年に引き続き、塩野七生さんの「ローマ人の物語」であり、もう一つはサイモン・シンの「ビッグバン」です。私は科学が、創造の瞬間から今に至るまでの時間的な経過を細かく計算したこと、そして、そんなことが出来たことに驚きました。それは神様にしか判らないことだと思っていたからです。
ビッグバンの発見は決して簡単に到達出来たのではありません。今に至るまで、宇宙は変化しないという「定常宇宙論」者は何とかしてこの理論を打ち壊そうと必死に攻撃して来ています。しかし、次から次とビッグバンの証拠が見つかって、結局、それが真実であることが世界の大部分の天文学者、物理学者の常識となっています。ある天文学者は「苦労して最高峰に登り、やっと頂上に到達したと思ったら、そこには何世紀も前から神学者たちが座っていたのだ!」と嘆いています。新聞の売り子たちは「聖書は正しかった!」と叫んで売りました。しかし、大部分の科学者たちは神が天地を創造したということを受け入れたくなかったのです。しかし、事実は事実ですからしぶしぶと認めています。
ビッグバンが最終的に証明されたのは1992年です。そのためには廃棄寸前のロケットによる人工衛星の打ち上げが必要でした。なんとわずかに14年前です! しかし、したり顔で「そんなことは初めから判っていたことさ」などというべきではありません。科学者たちの血のにじむような努力と思考があって、神様の真理がその基礎から証明されているのです。これは尊いことです。信仰は科学によらなくても真理を獲得できますが、科学はそれを基礎から固く支えてくれるのです。
さて、しかし、決して科学が証明できない究極の真理があります。それはキリストの贖い、十字架の死によって私たちの罪が清められるということです。
しかし、もし神が光の中におられるように、私たちも光の中を歩んでいるなら、私たちは互いに交わりを保ち、御子イエスの血はすべての罪から私たちをきよめます。Tヨハネ1:7
私たちは、この御子のうちにあって、御子の血による贖い、すなわち罪の赦しを受けているのです。これは神の豊かな恵みによることです。エペソ1:7
また、やぎと子牛との血によってではなく、ご自分の血によって、ただ一度、まことの聖所にはいり、永遠の贖いを成し遂げられたのです。ヘブル9:12
ご承知のように、あなたがたが先祖から伝わったむなしい生き方から贖い出されたのは、銀や金のような朽ちる物にはよらず、傷もなく汚れもない小羊のようなキリストの、尊い血によったのです。Tペテロ1:18〜19
これは本当に不思議なことです。人間の罪がイエス・キリストによって清められるということは科学の問題ではありません。宇宙を極める科学は人間の心の内面は扱うことは出来ません。人間は宇宙を極めても、死後の世界を決めることは出来ないし、だいたい死後の世界があるかどうかも判らないのです。これは観測も出来ないし、数式もあてはまらないし、実験も出来ません。
たとい人が全世界をもうけても、自分の命を損したら、なんの得になろうか。また、人はどんな代価を払って、その命を買いもどすことができようか。マタイ16:26(口語訳)
実際、宇宙を知り尽くしたとしても真の命、永遠の命を失ったら何の得になるでしょうか。今、科学者はDNAを調べて、人間が死なないように出来ないだろうかと研究しています。しかし、神様は、人間が罪を犯したら死ぬものと定められました。
しかし、善悪の知識の木からは取って食べてはならない。それを取って食べるその時、あなたは必ず死ぬ。創世記2:17
アップルコンピューターのマークのりんごがかじられているのは、「善悪の知識の木の実」(グノーシス)を意味しているのですが、人は“神様が与えなかった知恵”を得ようとして死ぬ者となりました。神様の戒めに従わなかったことが罪となりました。エバはサタンの誘惑によってその木の実を食べました。その結果、サタンは人間を思うがままに操れるようになりました。罪はサタンが人間を捉える鎖、手がかりです。その罪を洗い、全く清いものとしてくださるのがキリストの血です。罪が清められるとサタンは手がかりを失います。だからサタンはキリストの血が大嫌いなのです。
20世紀の終わりごろ、アメリカに大胆にサタンを賛美し礼拝する人々が現れました。最初にその基礎を築いた人物はアレスター・クローリーです。その教義を実践し理論づけたのがアントン・ラベイで、彼は1969年に「悪魔の聖書」という本を出版しました。これはベストセラーになりましたが恐ろしい内容だといいます。そして「サタンの教会」をカリフォルニアに建てました。ここから沢山のサタニストが生まれましたが、特に彼らが用いたのがロック・ミュージックでした。無数のロック・ミュージシャンやグループが生まれました。それは日本にも影響を及ぼしました。これらのロック・ミュージックはサタンを賛美しキリストをののしるものが多いのですが、サブリミナル効果で“殺意と死”を脳にインプットするものが多いのです。その結果、ロック・ミュージシャンの中には殺人や自殺するケースが多くなりました。日本でも不可解な死を遂げたロック・ミュージシャンがいます。
中でも1970年代に有名になったイーグルスというグループが歌った“ホテル・カリフォルニア”は奇妙な内容でした。「ホテル・カリフォルニアにようこそ」に始まって、お客がワインを注文すると「1969年から当ホテルにはワインはありません」と答えます。つまりアントン・ラベイが「悪魔の聖書」を出版した年からカリフォルニアにはワイン、すなわち“キリストの贖いの血”はないといっているのです。そしてチェックアウトしようとすると「チェックアウトは出来ますが外には出る事は出来ません」といいます。サタン教会に入ると、脱出は出来ないという意味です。その結果、マリリン・モンロー、ジーン・マンスフィールド、シャロンテートなどの有名な女優たちが不可解な死を遂げています。皆一度はこの教会に属した人々です。ジーン・マンスフィールドなどは自分の生んだ子をサタンに、いけにえとして捧げることを命じられ、断ったために親子共々殺されました。このような忌まわしいムーブメントがアメリカで起こり、その有力な宣伝方法がロック・ミュージックだと言う事を覚えてください。ビートルズも関係していました。
そして彼らが最も憎むのは“ワイン”キリストの血です。キリストの血はサタンが最も嫌がり憎むものであるということは、逆に言えばそれほど美しく力強く素晴らしいものなのです。私はサタンがイエス様の血にそれほどこだわることに返って印象を受けました。
こういうわけですから、兄弟たち。私たちは、イエスの血によって、大胆にまことの聖所にはいることができるのです。ヘブル10:19
恐れ多いことですが、私たちは天の聖所でさえ大胆に入ることが許されています。それは尊い主イエスの血で清められているからです。
新しい契約の仲保者イエス、ならびに、アベルの血よりも力強く語るそそがれた血である。ヘブル12:24
イエス様の血は今でも信じるものの罪を清め、罪がなくなれば人は永遠に生きます。その宣言は宇宙に響き渡っています。
イエスは言われた。「わたしは、よみがえりです。いのちです。わたしを信じる者は、死んでも生きるのです。また、生きていてわたしを信じる者は、決して死ぬことがありません。このことを信じますか。」ヨハネ11:25〜26
ここから、少し難しくなりますが、旧約聖書では毎年一回、大祭司が幕屋や神殿の至聖所に入ってやぎや牛の血を契約の箱の贖いのふたの上に注ぎ、民の罪の許しを請いました。
彼は雄牛の血を取り、指で『贖いのふた』の東側に振りかけ、また指で七たびその血を『贖いのふた』の前に振りかけなければならない。アロンは民のための罪のためのいけにえのやぎをほふり、その血を垂れ幕の内側に持ってはいり、あの雄牛の血にしたようにこの血にもして、それを『贖いのふた』の上と『贖いのふた』の前に振りかける。レビ16:14〜15
イエス様が十字架におかかりになったとき、地震が起こり、イエス様が死んだことを確認するために兵士がそのわき腹に槍を突き刺したところ大量の血が流れました。
今から約20年前、ロン・ワイアットという民間の考古学者が失われた契約の箱はエルサレムから遠くに運び出されるはずはないと信じ、ゴルゴタの丘の下を発掘しました。非常な困難な作業の末に彼らは契約の箱を発見しました。これは直ちにイスラエル政府に報告されました。そしてもう一度固く封印されました。この話は嘘だということになっていますが、実際に多くの証拠があります。もし興味のある方はインターネットのロン・ワイアット博物館http://www.wyattmuseum.com/というサイトを見てください。また日本でも「契約の棺」という名で徳間書店から出版されています。
さて、このロン・ワイアットさんが発見した契約の箱はキリストの十字架が立てられた穴の真下にあるといいます。そしてその穴から垂直に岩に亀裂が走っています。その亀裂の真下に石の棺に入った契約の箱があったのですが、その箱のふたにも亀裂があり、そこを通して黒い物質がこびりついていました。その物質は契約の箱の贖いのふたの上にもありました。ロン・ワイアットさんがその物質を少し削り取って検査に掛けると、それは人間の血であること、そしてその血は母の遺伝子だけを受けた男性の血だということがわかったといいます。
この話はあまりにも出来すぎているのでほとんど信じられていません。しかし、ワイアットさんは敬虔なクリスチャンです。そしてこういうことに関心を持つのはクリスチャンだけであり、クリスチャンはこんな大事なことに嘘をつくはずがありません。もっとも、信じるか信じないかはあなたの自由です。私は信じていますが。