ホームページ・メッセージ051218 小 石 泉
この世の富の危うさ
最近起る事件は想像を絶するものが多いですね。わずかなミスで一株61万円の株を、一株1円で61万株売ってしまったなんて、当事者には申し訳ないのですが、なんだか冗談みたいで面白いとさえ思いました。大部分は返されるようになったようで、良かったですね。そして、大金を払って買ったマンションが強度不足だったなど、あまりにも気の毒です。
あなたがたは自分のために、虫が食い、さびがつき、また、盗人らが押し入って盗み出すような地上に、宝をたくわえてはならない。むしろ自分のため、虫も食わず、さびもつかず、また、盗人らが押し入って盗み出すこともない天に、宝をたくわえなさい。あなたの宝のある所には、心もあるからである。マタイ6:19〜21
400億円というお金が一瞬のミスで無くなってしまう。この「さびがつき」という言葉は当時の青銅製の硬貨を指しているのでしょうが、今のコンピューターも最初のころは磁気テープを使っていました。磁気テープは鉄粉で出来ていますから、錆びます。
戦後60年、日本は空前の経済的な発展を遂げました。これは世界の奇跡といえるでしょう。私は世界の貧しい国々を少しだけ知っていますが、日本では貧しいといってもテレビがあり、毎日の食事に事欠くということは余りありません。そのため、私たちはお金が無くなるなんて全く信じていません。しかし、世界では毎日食事も出来ない人々が何億人といるのです。この世界はいつまでもこのまま続くという保証は無いのです。
私は間もなく世界が大きな戦争に突入すると信じています。ロシアがアメリカを攻撃するのです。私のところにはそういう情報が数多く入ってきます。アメリカの大都市は壊滅的な打撃を受けるでしょう。あなたが信じょうと信じまいとそうなります。私は聖書からもその裏づけと思われる御言葉を見つけています。そのとき日本が太平無事であるとは思われません。株も家も土地も決して決していつまでも安全ではありません。
問題はあなたが、あなたの最も大切なものをどこに見出しているかです。地上のものは必ず失われるのです。天に宝をたくわえることが最も安全です。これはおとぎ話ではなく現実であることが間もなく判るときが来るでしょう。
マンションの強度偽装事件は、私に次の御言葉を思い出させてくれました。これはちょっと長い引用になりますが、ユダからバビロンに捕らわれて行ったダニエルの話です。時のバビロン王ネブカドネザルは、神からの夢を見ました。ネブカドネザルはその夢を占い師や魔術師に命じて、夢そのものを説明してから、内容の説明をせよと命じます。これにはさすがの占い師たちも困り果ててしまいました。しかし、ユダの捕囚の一人ダニエルは神からその夢を教えられ、このように答えたのです。
王よ、あなたは一つの大いなる像が、あなたの前に立っているのを見られました。その像は大きく、非常に光り輝いて、恐ろしい外観をもっていました。その像の頭は純金、胸と両腕とは銀、腹と、ももとは青銅、すねは鉄、足の一部は鉄、一部は粘土です。あなたが見ておられたとき、一つの石が人手によらずに切り出されて、その像の鉄と粘土との足を撃ち、これを砕きました。こうして鉄と、粘土と、青銅と、銀と、金とはみな共に砕けて、夏の打ち場のもみがらのようになり、風に吹き払われて、あとかたもなくなりました。ところがその像を撃った石は、大きな山となって全地に満ちました。これがその夢です。
今わたしたちはその解き明かしを、王の前に申しあげましょう。王よ、あなたは諸王の王であって、天の神はあなたに国と力と勢いと栄えとを賜い、また人の子ら、野の獣、空の鳥はどこにいるものでも、皆これをあなたの手に与えて、ことごとく治めさせられました。あなたはあの金の頭です。あなたの後にあなたに劣る一つの国が起ります。また第三に青銅の国が起って、全世界を治めるようになります。第四の国は鉄のように強いでしょう。鉄はよくすべての物をこわし砕くからです。鉄がこれらをことごとく打ち砕くように、その国はこわし砕くでしょう。あなたはその足と足の指を見られましたが、その一部は陶器師の粘土、一部は鉄であったので、それは分裂した国をさします。しかしあなたが鉄と粘土との混じったのを見られたように、その国には鉄の強さがあるでしょう。その足の指の一部は鉄、一部は粘土であったように、その国は一部は強く、一部はもろいでしょう。あなたが鉄と粘土との混じったのを見られたように、それらは婚姻によって、互に混ざるでしょう。しかし鉄と粘土とは相混じらないように、かれとこれと相合することはありません。それらの王たちの世に、天の神は一つの国を立てられます。これはいつまでも滅びることがなく、その主権は他の民にわたされず、かえってこれらのもろもろの国を打ち破って滅ぼすでしょう。そしてこの国は立って永遠に至るのです。一つの石が人手によらずに山から切り出され、その石が鉄と、青銅と、粘土と、銀と、金とを打ち砕いたのを、あなたが見られたのはこの事です。大いなる神がこの後に起るべきことを、王に知らされたのです。その夢はまことであって、この解き明かしは確かです」。ダニエル書2:31〜45
金の頭はバビロンを表していました。そして胸と両腕の銀はその後に起こったメドペルシャ、腹と、ももとの青銅はギリシャ、すねの鉄はローマを表していました。そして足の一部は鉄、一部は粘土でした。これは現代社会を表していると思うのです。これは大まかな世界史です。ギリシャは青銅器文明でしたし、ローマ時代から鉄が使われるようになりました。そして、現在は鉄と粘土(セメント)の文明です。
「その一部は陶器師の粘土、一部は鉄であったので、それは分裂した国をさします。しかしあなたが鉄と粘土との混じったのを見られたように、その国には鉄の強さがあるでしょう。その足の指の一部は鉄、一部は粘土であったように、その国は一部は強く、一部はもろいでしょう。」
今は二本の足のように、世界は大体ロシアとアメリカの文化圏になっています。ロシアは表面的にはアメリカに追い込まれて無力な国になっているように見えますが、実は強大な軍事力と経済力を蓄えているのです。孫子の兵法のように弱いふりをしているに過ぎません。そして、それぞれ10本の指のように分裂しています。
この鉄とセメントの国々は間もなく「一つの石が人手によらずに山から切り出され、その石が鉄と、青銅と、粘土と、銀と、金とを打ち砕」かれます。それは、「それらの王たちの世に、天の神は一つの国を立てられます。これはいつまでも滅びることがなく、その主権は他の民にわたされず、かえってこれらのもろもろの国を打ち破って滅ぼすでしょう。そしてこの国は立って永遠に至るのです。」とあるようにキリストによる王国が建てられるのです。はっきりしていることは、あの強度不足のマンションのように、この世界全体は強度不足なのです。地震ではなく、神の御手から来る石、すなわちイエス・キリストがこの世界を撃ち滅ぼしご自身の御国を建設されるのです。ただし、この国が地上の物資的な国なのか、霊的な国なのかはわかりません。
イギリスのバンド「ローリング・ストーンズ」という名前はここから来ているのでしょうが、複数形にしているのは、キリストをからかっているのです。このような冒涜も、ある日一度に滅ぼされるでしょう。
一日も早く、キリストを信じてください。時は迫っています。