メッセージ ０５０３２０ 小 石 泉
本当の安全保障
先日、韓国に行ったとき、あまりにも大きく変わっていることに驚いたのは立派な町並みや車の多さではなく北朝鮮に対する警戒心でした。前に行った時は、まるでハリネズミのように武装し、北の３８度線に近づくほど緊張感が張りつめていたものでした。所々に戦車をさえぎる万里の長城のような土の山があり、道で途切れたところには頭上に巨大なコンクリートの塊があっていざというとき両端を爆破して道に落とし戦車を止めるのだと説明を受けました。ところが今度行った時には新しく出来た高速道路にはそんなものは全くありませんでした。国全体が警戒心を緩めているようでした。それは金大中、盧武鉉という二人の大統領の太陽政策によるのでしょう。
さて、しかし、人間的な私の心配は韓国の壮大なキリスト教の存在によって氷解します。夜、車で走っていたとき、窓から見える十字架のネオンの数にびっくりしました。まさに林立しているのです。日本のコンビニより多いことは確実です。大小様々な教会が毎週日曜日にはこの国を完全に支配しています。毎日毎日、祈りが捧げられて居ます。この国は武力によっては北朝鮮にかなわなくても信仰の力によってははるかに強力だと思わされました。祈りは核兵器にも勝るのです。昔、強大な敵軍に対して最前線に聖歌隊を立てて勝利した王様が居ました。ユダの王ヨシャパテはアモンとモアブの連合軍が攻めて来たとき、まず全国に断食を布告し神の助けを求めました。そして神の霊がレビ人ヤハジエルに臨み次のような予言が与えられました。
彼は言った。「ユダのすべての人々とエルサレムの住民およびヨシャパテ王よ。よく聞きなさい。主はあなたがたにこう仰せられます。『あなたがたはこのおびただしい大軍のゆえに恐れてはならない。気落ちしてはならない。この戦いはあなたがたの戦いではなく、神の戦いであるから。あす、彼らのところに攻め下れ。見よ。彼らはツィツの上り道から上って来る。あなたがたはエルエルの荒野の前の谷のはずれで、彼らに会う。この戦いではあなたがたが戦うのではない。しっかり立って動かずにいよ。あなたがたとともにいる主の救いを見よ。ユダおよびエルサレムよ。恐れてはならない。気落ちしてはならない。あす、彼らに向かって出陣せよ。主はあなたがたとともにいる。』」Ⅱ歴代20:15～17
「この戦いはあなたがたの戦いではなく、神の戦いであるから。」このような言葉を与えられて、本当に信じるということはものすごいことだと思います。実際に目の前に大軍が居るのです。今で言うなら、核兵器や戦車隊や多くの兵器や沢山の武装した兵員がいるようなものです。普通に考えればおよそ馬鹿げた話です。しかし、ヨシャパテとユダの人々はそのような現実ではなく、神を信じることに賭けました。
それで、ヨシャパテは地にひれ伏した。ユダのすべての人々とエルサレムの住民も主の前にひれ伏して主を礼拝し、ケハテ族、コラ族のレビ人たちが立ち上がり、大声を張り上げてイスラエルの神、主を賛美した。こうして、彼らは翌朝早く、テコアの荒野へ出陣した。出陣のとき、ヨシャパテは立ち上がって言った。「ユダおよびエルサレムの住民よ。私の言うことを聞きなさい。あなたがたの神、主を信じ、忠誠を示しなさい。その預言者を信じ、勝利を得なさい。」それから、彼は民と相談し、主に向かって歌う者たち、聖なる飾り物を着けて賛美する者たちを任命した。彼らが武装した者の前に出て行って、こう歌うためであった。「主に感謝せよ。その恵みはとこしえまで。」彼らが喜びの声、賛美の声をあげ始めたとき、主は伏兵を設けて、ユダに攻めて来たアモン人、モアブ人、セイル山の人々を襲わせたので、彼らは打ち負かされた。アモン人とモアブ人はセイル山の住民に立ち向かい、これを聖絶し、根絶やしにしたが、セイルの住民を全滅させると、互いに力を出して滅ぼし合った。ユダが荒野に面した物見の塔に上ってその大軍のほうを見渡すと、なんと、死体が野にころがっている。のがれた者はひとりもない。Ⅱ歴代20:15～24
韓国の場合だったら、北朝鮮と中国軍がまた３８度線を越えて攻めてきたら、このヨシャパテのように出来るでしょうか。韓国では３８度線の近くに沢山の祈祷院があって、毎日毎日熱心な祈りが捧げられているのです。ですから私たちは、何かが起こったとき、もう一度このような結果を見ることが出来るかもしれませんし、そうならないように悪いたくらみを打ち砕く熱心な祈りの結果を知ることが出来るでしょう。
神様は神を愛する人々を特別に扱います。
しかし、わたしのしもべ、イスラエルよ。わたしが選んだヤコブ、わたしの友、アブラハムのすえよ。わたしは、あなたを地の果てから連れ出し、地のはるかな所からあなたを呼び出して言った。「あなたは、わたしのしもべ。わたしはあなたを選んで、捨てなかった。」恐れるな。わたしはあなたとともにいる。たじろぐな。わたしがあなたの神だから。わたしはあなたを強め、あなたを助け、わたしの義の右の手で、あなたを守る。見よ。あなたに向かっていきりたつ者はみな、恥を見、はずかしめを受け、あなたと争う者たちは、無いもののようになって滅びる。あなたと言い争いをする者を捜しても、あなたは見つけることはできず、あなたと戦う者たちは、全くなくなってしまう。あなたの神、主であるわたしが、あなたの右の手を堅く握り、「恐れるな。わたしがあなたを助ける。」と言っているのだから。恐れるな。虫けらのヤコブ、イスラエルの人々。わたしはあなたを助ける。あなたを贖う者はイスラエルの聖なる者。イザヤ41:8～14
「あなたを選んで、捨てなかった。」「恐れるな。わたしはあなたとともにいる。たじろぐな。わたしがあなたの神だから。わたしはあなたを強め、あなたを助け、わたしの義の右の手で、あなたを守る。」何と力強い応援でしょうか。「あなたに向かっていきりたつ者はみな、恥を見、はずかしめを受け、あなたと争う者たちは、無いもののようになって滅びる。」「あなたと戦う者たちは、全くなくなってしまう。」「あなたの神、主であるわたしが、あなたの右の手を堅く握り、『恐れるな。わたしがあなたを助ける。』と言っているのだから。恐れるな。虫けらのヤコブ、イスラエルの人々。わたしはあなたを助ける。」
こんなにもねんごろで、手厚く、繰り返される約束があるのです。
もし私たちが、それを信じ、より頼むなら、これらの言葉は私たちにも現実のものとなるでしょう。韓国のクリスチャンの力は日本では到底考えられないほど強大です。それなら、何か事が起こったときにも、彼らは頼るべき方、強力な助け手を知っているのです。 人々は笑うでしょう。馬鹿じゃあないか、信仰や祈りがミサイルや戦車や機関銃に勝てるわけがなかろう。私は信じます。人間より神は大きいのです。その力は何億個の核爆弾より大きいのです。
私たちの戦いの武器は、肉の物ではなく、神の御前で、要塞をも破るほどに力のあるものです。Ⅱコリント10：4
私たちの国も、そのような信仰の拡大と確立を願わないではいられません。