メッセージ 2003・12・14 小石 泉
神が人になった日
正直に言って、私はこのごろクリスマスが来るのがとてもいやです。私はもともと奇人変人の類に見られているのですが、個人的に日本でのクリスマスがいやなのです。ホテルのデイナーショー。街角や住宅の電飾。馬鹿でかいクリスマスツリーが競って報道され。どこからか流れてくるジングルベル、赤鼻のトナカイ。その中に混じっている本当のクリスマスソングが何だかひどく汚されているような気がします。毎年、クリスマスシーズンには日本を逃げ出したい気分になります。今年は幸い、息子が神学校を卒業して教会をやってくれるので本気で中国に逃げ出すことにしましたが、ちょとタイミングが遅くなって結局、24日までお付き合いすることになりました。
前に「クリスマスは〇〇〇でね」というコマーシャルがありました。それはケーキの会社のコマーシャルでした。私は我慢できなくなって、その会社に電話をしました。「お宅には教会があるのですか?」「はあ?」「クリスマス礼拝をやっているのですか?」「いいえ。」「では、なぜクリスマスは〇〇〇でね、というコマーシャルをするのですか? お宅はケーキの会社でしょう、クリスマスケーキは〇〇〇でねと言うなら分かりますよ、でもクリスマスは〇〇〇でねと言えばクリスマスの礼拝をするということでしょう。クリスマスとはクライスト・マス、マスとはミサ、礼拝のことですよ。」まもなく係りの人がクッキーの箱を抱えてやってきました。私はもう一度クリスマスの意味を説明しました。彼は「クリスマスはすでに日本では季節のお祭りになっているものですから。」と言うのですが、私は絶対に正しくないと言いました。やがてそのコマーシャルはなくなりました。
私は心が狭いのかもしれません。でも、先進国で唯一、聖書の神を信じない人が圧倒的に多い日本人が単なるお遊び、冬のにぎやかなお祭りとして騒ぐのがとても違和感があるのです。クリスマスって本当はもっと違うものなのです。
クリスマスとは「神が人となった日」のことです。日本では人は死ねば神になります。特に有名な人は神社も作ってもらえます。しかし、2000年前中東の小さな町で神が人となられました。正確に言えば神の子ですが。
これは考えてみれば驚天動地のことなのです。宇宙を創造された全能の神の御子が、人となって地球上に生まれたのですから。
クリスチャンでなければ、それは荒唐無稽のメルヘンと見えることでしょう。第一、神の存在さえ信じられないのですから。
しかし、事実、全能の神の子が宇宙の、銀河系の、太陽系の、地球に、人となって来られたというのです。それがキリスト教と言うものです。
神の御子は通常の夫婦の子供としては生まれませんでした。婚約した処女の腹を借りて生まれました。というとそんな馬鹿なことがあるわけが無いだろうというのがこれまでの一般の受け止め方でした。しかし、今ではそれは可能だと考えられるようになりました。人間でさえクローン人間が作れるのですから神に出来ないはずは無いのです。
なぜ、神は人にならなければならなかったのでしょうか。神は神であればいいのに。
それは人を救うためです。何から?
死から、神との断絶から、罪から、神の裁きから。
そんな事はキリスト教が勝手に決めたことでしょう、私には関係ない。
あなたは永遠の昔から、永遠の未来まで知っているのですか?
宇宙の果てまで行った事があるのですか?
神は居ないと証明できますか?
イエスはあなたの罪を自分の身に負い、十字架の刑罰を受けるために生まれました。彼は死ぬために生まれたのです。誰も死ぬために生まれる人は居ませんが、イエスはそうなのです。
その結果、全て信じるものには、神の許しと永遠の命が与えられるのです。何の功績も努力も要りません。ただ信じるなら受け取ることが出来ます。
そんな虫のいい話があるものか。・・・・虫が良くなければ、救われません。どんな努力もあなたの罪の代価にはなりません。罪の無い人の命だけがそれを支払うことが出来ました。そのために神の御子が人となったのです。
私はこのごろクリスマスって遠くなったなあ、と思います。私が子供のころはもっと新鮮でした。日本でクリスマスが祝われ、それが単なる冬のにぎやかなお祭りになるにつれて、クリスマスが教会から離れて行ってしまうような気がします。
でももう一度、神の御子はこの地上に来られます。その時には馬舟の中のみどり子としてではなく。神の栄光に満ちて、王の王、主の主として万軍の天使を引きつれて。
その日は間近です。最初の時には、貧しい羊飼いしか招待されませんでした。神の子はそっと訪れました。しかし、今度はどんな不注意な人でも見逃すことはありません。
あなたの生きているうちに、恐らくその日は来るでしょう。その時、あなたは無関心ではいられません。だから今の内に神の子を信じて待つ人たちの仲間になってください。