2003・11・09  小石 泉

毎日の奇跡

 「人間の起源」という本の中に次のようなことが書かれている。あまりにも不思議なことなので書いてみたい。
 赤血球の中のヘモグロビンは自分の4倍の酸素を吸収する。一個の赤血球の中には3億個のヘモグロビン分子があるが、このヘモグロビンは炭素758、水素1203、窒素195、硫黄3、鉄1、酸素218の計2378の原子から出来ていて、このうちひとつでも多かったり少なかったりしてもヘモグロビンにはならない。しかもこのヘモグロビン3億個から出来ている赤血球は毎分7200万個失われ、同じ数だけ生産されている。この恐るべき生産活動は人の一生の間、休みなく、私たちの体の中の最も防備の堅い骨髄で続けられている。このような工場は、人間が作ろうと思っても絶対に不可能だという。
 神さまの創造は、血液一つとってもこのように驚異なのです。
         


宇宙人の確率


 無生物から最も簡単な生物が出来るためには10の40乗分の1の可能性しかなく、(1/1000000000000000000000000000000000000000)さらにその生物が人間のような知性を持つためにはさらに10の40乗分の1の可能性が必要だという。だから生物学的に見て宇宙に他の生物がいる確率はほとんどないとある学者が言っていた。(朝日新聞1980・10・23夕刊) 銀河系宇宙には約4000億個の星があり宇宙全体ではそのような島宇宙がこれまた4000億個あると考えられるので、宇宙全体の星の数は16×10の23乗はあると考えられるのだが、それでも最も簡単な生物の可能性にすらはるかにおよばない。まして知的生物の可能性は10の80乗分の1という途方もなく小さな確率なので宇宙全体の星の全ての可能性を探ってみてもほとんどありえないという。要するに人間は神に創造されたのである。        (随想集「川のように海のように」より)