2003・4・6  小石 泉

コラム
(都合により今週の説教はお休みします)


歴史の始まりと終わり

「一つの川が、この園を潤すため、エデンから出ており、そこから分かれて、四つの源となっていた。第一のものの名はピションで、それはハビラの全土を巡って流れ、そこには金があった。その地の金は、良質で、また、そこには、ブドラフとしまめのうもある。第二の川の名はギホンで、クシュの全土を巡って流れる。第三の川の名はヒデケルで、それはアシュルの東を流れる。第四の川、それはユーフラテスである。」創世記2:10〜14
 この中のヒデケルはチグリス川のことです。メソポタミア、今のイラクはチグリス、ユーフラテスの二つの川によって出来た肥沃な渓谷の土地です。イラクのエリドウ(古)という町にはエデンの園があったという伝説があります。ある本によると地球上の植物はノアの洪水によって地面に埋没しましたが、その総量はそれ以後現在までの植物の総量以上のものだったということです。
古代の植物の代表であるシダ類の中には石油と同じ成分の樹液を持っているものがあり、最近もその木から石油を産出しようという計画がありました。ノアの洪水の前にもっとも植物の繁茂していた場所はエデンの園でした。それでチグリス、ユーフラテスの流域であるイラクとクエートが最も石油を産出するのだとその本(名前を忘れてしまった)は書いていました。
 イラクとクエートの原油は硫黄分が少ない最上の原油で、市場でも最も高値で取引されます。イラク攻撃の結果、その原油をアメリカが管理することになりました。ロシア、フランスは昔からイラクと親密で石油の掘削権を持っていましたから、イラク攻撃には反対しました。しかし、これからはアメリカの許可がなければ石油を取れなくなります。さあ、大変だ、と言うわけで急遽、ロシアとフランス、そしてドイツが首脳会談をすることになったのです。何だか不気味です。それにしても歴史の始まりがイラクで、歴史の終わり?もイラクになるのでしょうか。人間はエデンに始まりエデンに終わるのでしょうか。
不思議と言えば不思議ですね。神が始められ、神が終わらせます。