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2007年3月10日
フェデラー、サンプラス 裏庭での戦い


インディアンウェルズ、カリフォルニア――ロジャー・フェデラーには、ウインブルドン決勝戦でピート・サンプラスと相まみえる機会はなかったが、2人はグランドスラムでの業績により、永遠に結びついている。

男子プロテニス界において、彼らは偉大さの基準である。悲しい事に、彼らは異なった時代にプレーした。従って彼らが相まみえたのは、2001年ウインブルドンの早いラウンドで一度きりだった。

だがフェデラーは金曜日に、最近サンプラスをロサンゼルスの自宅に訪ね、2日間にわたり7回のウインブルドン・チャンピオンと練習した、と明かした。

「驚く事に、彼はとても良かった」とフェデラーは語った。「とても良かった。僕を負かすほどではなかったけど」

フェデラーとサンプラスは、2001年ウインブルドンの4回戦で一度だけ対戦した。 フェデラーが5セットで勝利した。スコアは7-6(9/7)、5-7、6-4、6-7(2/7)、7-5だった。

「彼の庭であるウインブルドンで彼を負かしたのは、僕にとって特別な事だった。それで、今度は彼の家で、彼を負かしたいと思ったんだよ」とフェデラーは冗談を言った。賞金530万ドルの ATP/WTA パシフィック・ライフ・オープンで、初戦の準備をしている時だった。

サンプラスは1月、14回のグランドスラム・シングルス優勝という自分の記録をフェデラーはいずれ破るだろうと語った。1月のオーストラリアン・オープン優勝により、フェデラーはキャリア47勝目のシングルス・タイトル、そして10個目のグランドスラム・タイトルを勝ち取った。

サンプラスは1988年にプロへ転向し、フェデラーはその10年後だった。7つのウインブルドンの他に、「ピストル・ピート」は2つのオーストラリアン・オープンの栄冠と、キャリア最後の試合となった2002年を含めて5つのUSオープン・タイトルを獲得している。

「僕はロスへ行く事になっていたので、ピートに電話したんだ」とフェデラーは語った。

「すごく興奮しているよ。彼が今どのくらい良いプレーをしているのか、とにかく知りたいと思っていたんだ。子供の頃、大好きな選手だったからね」

サンプラスと公にエキシビションを計画できるかについて、フェデラーは可能性を否定していない。

「彼とエキシビションでもするのは、きっとクールだろう。(実現は)どうかな。でも彼はとても良いプレーをしていたよ」

彼らは幾つかのセットとタイブレークをプレーしたが、スコアを尋ねられると「内緒だよ。でも楽しかった」とフェデラーは答えた。



フェデラーの記者会見(3月9日)から抜粋

正確に聞きとったのか、確かではないのですが、あなたはピートと練習したと言ったのですか?

ロジャー・フェデラー:
そう、僕たちは2日間、一緒にヒッティングをしたんだ。

彼のプレーはどうでしたか?

ロジャー・フェデラー:
驚く事に、彼はとても良かったよ。とても良かった。僕を負かすほどではなかったけど(笑)。

ピートとのプレーについて、少し語ってくれますか。例えば彼のフォアハンドなどは、どんな感じでしたか?

ロジャー・フェデラー:
素晴らしかったよ。まあ、僕はロスへ行く事になっていたので、誰がこの辺りにいたっけと考えたんだ。それでピートに電話して、「チャンスは?」と聞いた。彼は「もちろん、いいよ」って感じだった。

すごく興奮しているよ。彼が今どのくらい良いプレーをしているのか、とにかく知りたいと思っていたんだ。大好きな選手だったからね。僕が成長し、彼の庭であるウインブルドンで彼を負かしたのは特別な事だった。それで――今度は彼の家で、彼を負かしたいと思ったんだよ。実際に彼と打ち合うのは、とても楽しかった。彼とエキシビションでもするのは、きっとクールだろう。(実現は)どうかな。でも彼はとても良いプレーをしていたよ。

セットをプレーしたりしたのですか?

ロジャー・フェデラー:
うん、ゲーム、セット、タイブレークをプレーして――。

スコアは?

ロジャー・フェデラー:
内緒だよ。でも楽しかった。


あなたはタイガー・ウッズとの関係について話をしました。そして今、ピート・サンプラスと共に時を過ごしました。彼らは双方とも伝説的存在ですが、2人との会話には、何らかの共通点がありますか? 

ロジャー・フェデラー:
少しね、でもかなり違うよ。ピートとだと、互いの経験についてあれこれ話す事ができる。同じ大会に出場し、同じ相手とも対戦してきたからね。オフコートでも、タイガーとよりピートとの方が共通点が多い。僕たちは――僕が出てきた頃は、ピートと殆ど話した事がなかった。そもそも、彼はクラブでぶらぶら過ごしたりしなかったから。それに彼がロッカールームに入って来ると、しーんとなった。選手はみんな彼にとても敬意を払っていたからね。

僕は1回しか彼と練習した事がなかった。ハンブルグでだったが、途中から雨が降ってきて、すごくガッカリしたよ。彼は辞めて幸せを感じていた。僕は彼とプレーできて嬉しいよ。素晴らしかった。そして彼が実際に今でもテニスを楽しんでいるのを知って、嬉しいよ。彼は恐らくゴルフとか色々な事をたっぷりやった後、テニスへと戻ってきているんだ。楽しみだね。