2006年12月９日
サンプラスは今でもやれる事を示す
文：Brian Murphy
世界最高のテニスプレーヤーとして君臨した日々を経て、ピート・サンプラスは髪をいくらか失った。しかしながら、彼のゲームには、失われたものはさほど見当たらないようだ。
35歳のサンプラスは、クウェスト・アレーナで金曜日の夜に行われた「聖ルーク・アイダホ・エルクス・リハビリテーション・サービス（ SLIERS ）テニス・シュートアウト」の主役だった。そしてアメリカ人プロ、ロビー・ジネプリに７-５、６-３で勝利した。
彼はかつてのサンプラス――少なくとも、競技テニスから引退した４年前のサンプラス――のようだった。
「彼がオーバーヘッド・ショットを打つと、かつてを思い出すわ」約2,500人の観客の１人、ボイシ市のドナ・バリは言った。
サンプラスは３年間ラケットを握らず、今年になってプレーし始めたが、同じく絵のように美しいサーブとピンポイントのフォアハンドを披露した。
「今でも良いテニスをしたいし、観客のために競争心を持っていたいよ」14というグランドスラム・タイトル史上最多記録保持者のサンプラスは語った。「僕は週に１回ではなくて、３〜４日ヒッティングをしている。少しずつ研ぎ澄まされ、かなり良いボールを打ち始めているよ」
サンプラスは今年の早い時期、ヒューストンでジネプリに負けた。今晩、彼らはアトランタ近郊で再び対戦する。
「彼の動きはより滑らかで、ストロークはスムースなようだ」と、２つの ATP ツアー・タイトルを持つ24歳のジネプリは語った。
「サーブは不変で、彼のモーションを見るとブレークは起こりそうにないね」
もう何カ月か練習すれば、サンプラスはツアーのトップ30に食い込めるだろうとジネプリは言った。しかしサンプラスは、自分は親善試合で満足していると語った。
「またテニスを始めている事が、ただ嬉しいんだ。僕は今でもテニスに情熱を感じている。一生懸命やっているが、かつてのような訳じゃない。楽しんでいるんだ。それが全てだ。僕にとても良くしてくれたスポーツに、お返ししているんだよ」
金曜日の午後、サンプラスとジネプリは数百人の地元の子供たちにクリニックを実施し、エキシビションの後には、サインをするためにほぼ30分間コートに留まった。
「良い試合だったわ」ボイシのエレイン・ウォルフは言った。「あのような人材に来てもらうのは、ボイシにとって良い事だわ」
