フロリダ・タイムズ-ユニオン
2008年3月7日
マーチンはサンプラスを倒す
文:FRANCINE KING,


木曜日の夜、ジャクソンビル・ベテラン・メモリアル・アリーナにて行われた「サービング・アップ・エース」エキシビションで、トッド・マーチンはテニス界の偉人ピート・サンプラスを破り、地元の観客を興奮させた。


ポンテ・ベルデ・ビーチの住人であるマーチンは、「プレミア・コート」室内カーペット・サーフェス上で、グランドスラム・タイトルの記録保持者に6-4、6-7(5)、6-3で勝利を収めた。

「時代遅れだ」とマーチンは試合後に冗談を言った。「僕が彼に対して挙げた5回目の勝利だ。25回くらい負けてるけどね」

マーチンは、約3,000人の地元観客の前でサンプラス相手に良いプレーをできたのが、とりわけ嬉しかったと語った。彼は第1セットの早い段階でブレークを得て、その後にサービスをキープして3-1リードとした。

「率直に言って、勝つ事は本当に心地いいね」とマーチンは語った。「僕がいちばん心配していたのは、こっぴどくやられる事だったよ。だが試合の早い段階でそれを阻止できたのは良かったね。それでまあ、少しばかりリラックスできたよ」

サンプラスは翌週に、ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで世界ナンバー1のロジャー・フェデラーとエキシビション・マッチを行う事になっているが、木曜日は第1セットを落とした後に立ち直った。第2セットでは、両者ともサービスをキープしてタイブレークに突入したが、彼はその内3ゲームをラブゲームでキープした。タイブレークではサンプラスは続けざまにウィナーを放ち、セットを取った。

サンプラスとマーチンは、第3セットは通常のエキシビションでのようにタイブレーク方式で行くと承知していた。しかし主審がその旨を観客に告げると、ファンは不満の声を上げた。

「まるでロックバンドみたいだった」とマーチンは語った。「彼らは僕たちがステージから下りるのを嫌がったんだ」

結局ファンは望みを叶え、ATP の元スター達は最終セットを完全な方式で戦う事に同意した。

「本当に嬉しかったよ。特に僕の友人や隣人の前で……ピートが第3セットを通常の方式でプレーし、彼らの望むものを快く提供してくれた事が」とマーチンは語った。

マーチンは第3セットで最初の3ゲームを続けざまに勝ち取ったが、ゲームは途中で中断させられた。1人のファンが「ピート、君の奥さんはイカす!」と叫んだのだ。サンプラスは女優のブリジット・ウィルソンと結婚しているが、一瞬動きを止めてニヤッと笑ってから、再びサービス・モーションに入った。

マーチンは、エキシビションはくつろいだ雰囲気ではあるが、それでも元プロにとってはプレーで最善を尽くす事が重要なのだと語った。

「我々にとっては、何年も前には自分の最善を尽くす事に意味があったが、今でも競い合う場に臨む時、それはとても重要なんだ。特に、最高の相手に挑む時はね。僕にとっては、このような速いコートでピートと対戦するのは、いつだって大いなる挑戦なんだ」