インサイドアウト・スポーツ&エンターテインメント
2007年9月30日
サンプラスはマーチンを破り、シャーロットのタイトルを獲得


日曜日のパリセーズ大会決勝で、ピート・サンプラスはトッド・マーチンに6-3、6-4で勝利し、アウトバック・チャンピオンズシリーズで3つ目のタイトルを獲得した。

このシリーズは30歳を超えたテニス界の大物たちによる、世界をまたに掛けたテニスイベントである。サンプラスは競技テニスから5年間離れていたが、5月にボストンでアウトバック・チャンピオンズシリーズにデビューして以降、12戦無敗となった。

サンプラスはラウンドロビンで3勝0敗、決勝でマーチンを下して50,000ドルの賞金小切手に加え、シリーズの年末チャンピオンを決定するスタンフォード・チャンピオンズ・ランキングで800ポイントを得た。マーチンは第2位の結果を挙げ、32,000ドルの賞金と600ポイントを獲得した。シリーズは5大会を終えて、マーチンが総合2,600ポイントで1位の座を確保し、サンプラスが2,400ポイントで2位につけている。

「僕はプレーしすぎるよりは、足りないくらいでいいんだ」記録となった14のグランドスラム男子シングルス・タイトルを含む ATP キャリアの後に、テニスへ復帰した事についてサンプラスは語った。「これらのイベントは競技的で楽しいよ。そして本物のテニスだ。賞金とプライドがかかっている……優勝するのはいいね。僕は大きなタイトルを勝ち取ってきたが、今でも良いプレーをするのはいい気分だよ」

36歳のサンプラスは、ボストンとギリシャのアテネで開催されたシリーズ大会の決勝戦でもマーチンを破った。だがシャーロットでの勝利は、マーチンに対する唯一のストレート勝ちだった。試合のスコアは型通りとも言えるものだったが、滑りやすく速いクレーコートでマーチンと対するのは厳しかったとサンプラスは語った。

「このコートでトッドと戦うのは、とてもタフだった。トッドのゲームには、今でも気が抜けないよ。彼のサーブはとても高く跳ねるんだ」

マーチンは語った。「コートは非常に速く、しかも(クレーの)薄い部分があって、さらにスピードが増したよ。実際は、僕は速いコートの方がピートとより互角にやれると思う」

37歳のマーチンは、ボストンとアテネでの準優勝に加えて、8月にロードアイランド州ニューポートで開催された「ギブソン・ギター・チャンピオンズカップ」でタイトルを獲得し、ランキングでサンプラスを抜いた。マーチンは2006年の決勝戦ではチャンピオンズ・タイブレークでジム・クーリエに敗れ、2年連続でシャーロット大会の準優勝者となった。しかし土曜日夜のラウンドロビン最終試合では、マーチンはクーリエにリベンジを果たし、前年優勝者を6-4、6-7(4)、10-5(チャンピオンズ・タイブレーク)で破った。

アウトバック・チャンピオンズシリーズの共同創設者であるクーリエは、日曜日の3位決定戦で南アフリカのウェイン・フェレイラに3-6、7-6(2)、10-5(チャンピオンズ・タイブレーク)で敗れ、大会を終えた。

「今日はレベルの高いテニスだった」とクーリエは語った。「ウェインのサーブは素晴らしかったが、僕は今日あまり良いサーブが打てなかったよ。全体的に見ると、シャーロットの大会は大成功だった。観客は最高だった。皆が楽しんでいたよ」

フェレイラが語った。「今週はずっと素晴らしかった。昨年もここに来て、本当に楽しい時を過ごした。そして今年も楽しんだよ」

残す2007年シリーズの2戦は、10月18〜21日にテキサス州ダラスで開催される「スタンフォード・チャンピオンシップ」と、U.A.E. のドバイで11月20〜24日に行われる「レジェンド・ロック・ドバイ」である。

パリセーズ大会は2007年シリーズの5大会目にあたる。各イベントは8人の選手を2組に分けたラウンドロビン方式で行われ、各組の第1位が決勝戦で対戦し、2位同士が3位決定戦を行う。無敗で優勝した者は、ランキング・ポイントに加えて50,000ドルの賞金を獲得し、総合ポイントで年末チャンピオンが決定する。

アウトバック・チャンピオンズシリーズに出場する資格は、少なくともグランドスラムのシングルス決勝戦に進出したか、世界トップ5にランクされたか、あるいはデビスカップ優勝チームでシングルスに出場したか、である。同じく各イベントには、「ワイルドカード」による出場者を選択する権利がある。

当シリーズは2005年に創設された。年末ナンバー1を決するポイントと賞金が与えられる大会形式で7大会が開催され、チャンピオン・テニスプレーヤーたちが競争心を奮う。

インサイドアウト・スポーツ&エンターテインメント社は、元世界ナンバー1で名誉の殿堂入りテニス選手のジム・クーリエと、SFX とクリアチャンネルの元経営者ジョン・ヴェニソンが2004年に設立したニューヨーク市を基盤とする会社で、独自のイベントや宣伝活動を行っている。2006年、インサイドアウト社は事業活動を開始し、30歳以上のビッグ・ネームによる国内外でのテニスイベント、アウトバック・チャンピオンズシリーズを立ち上げた。さらに、「レジェンダリー・ナイト」エキシビションやチャリティ・イベント、 「ファンタジー・キャンプ」を含む様々なイベントで成功を収めている。



シャーロット・オブザーバー
2007年10月1日
再びサンプラスは勝利を挙げる
文:Rick Bonnell


サーフェスはクレーとしては速かった。しかしトッド・マーチンには充分な速さではなかった。

シャーロット周辺の乾燥した天気のために、パリセーズ・チャンピオンシップのクレー・サーフェスは、ほぼハードコートと同じくらい速かった。ほぼ。日曜日の決勝戦では、6-3、6-4で勝利したピート・サンプラスと同じくらい容易にサービスをキープするには、マーチンはさらに速いサーフェスが必要だった。

サンプラスのサーブは卓越しているので、恐らくマシュマロ製のコートでもエースを打てるだろう。マーチンもビッグ・サーバーではあるが、サンプラスには及ばない。

「僕は今日、あまり良いサーブが打てなかった」とマーチンは語った。彼は第2セットでサービス・ブレークを果たしたが、次のゲームでは4連続ポイントでブレーク・バックされ、サンプラスに試合を決められてしまった。

「僕がサンプラスと対戦する時には、より速いサーフェスの方が上手くいくんだ。そうしたら自分のサービスゲームにそれほど必死で取り組まなくても済む。彼はどんなコートでも解決の道を見つけ出せるんだよね」

元世界ナンバー1のサンプラスは、この大会で無敗(ラウンドロビン3勝、及び決勝戦)を通し、さらにアウトバック・チャンピオンシリーズでも未だ負けを知らない。ボストンの室内サーフェスでは、マーチンはマッチポイントを握り、彼を倒すあと一歩のところまで行った。

サンプラスはプレッシャーを感じずにプレーし、より大きいラケットとハイテク・ストリングスのおかげもあって、かつてないほどバックハンドも強打している、と対戦相手たちは語っている。

彼はこれらの大会でのプレーを楽しんでいるが、30歳以上のテニス界でお決まりの事を常にしたいと望んでいるのかは不確かだ。

「僕は2〜3カ月ごとに何かをしたい」とサンプラスは語った。彼はこの秋アジアで、世界ナンバー1のロジャー・フェデラーと一連のエキシビションを行う事になっている。「プレーしすぎるよりは、足りないくらいの方がいいんだ」

とはいえ、彼はシリーズの形式を気に入っている。旧友たちとの真剣だが社交的なフォーマットを。

「競い合いはするが、楽しいよ。そして本物のテニスだ」とサンプラスは語った。「賞金が掛かっていて、エキシビションではない」

それは彼が来年もシャーロットに戻ってくる事を意味するのか?

「まあ見てみよう」とサンプラスは言った。

3位決定戦では、1セットずつを分け合った後に、ウェイン・フェレイラがタイブレーク(10-4)を制してジム・クーリエを下した。クーリエは第1セットを6-3で取り、そしてフェレイラは第2セットを7-6(2)で取った。




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