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ロサンジェルス・テニスオープン記者会見(抜粋) 2009年7月22日 マラト・サフィン *英語版には全文を掲載しています。 |
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あなたはピート・サンプラスとエキシビションを行います。あなたがピートに勝ってUSオープンで初の素晴らしい優勝を遂げた時について、少し語ってくれますか。現在その事をどう考えているか、あなたのキャリアでどんな意味があったのかについて。 マラト・サフィン:そうだなぁ、まず第一に、今でも昨日の事のように思えるが、もう10年近く経っているんだよね。我々はいわば過去を振り返っているわけだが、USオープンの決勝戦でサンプラスを破るといった業績を持っていると、本当に胸躍る気分だよ。 実際、僕にとって初の大躍進だったし、世界ナンバー1になるチャンスも与えられた。あの日ピートが最高の調子でなかったおかげだ。月曜日だか日曜日に、試合をもう一度するのはとても嬉しいよ。いつの予定だっけ? 月曜日です。 マラト・サフィン:彼と対戦するのは楽しみだよ。 先日ピートは我々に、あなた方は割に親しかったと言いました。とても奇妙な組合わせです。ピート・サンプラスはあなたとは随分と違ったタイプの男ですから。彼との関係について、話してくれますか? 彼がどんなタイプの男か、あなたはどんなタイプの男かについて話してください。 マラト・サフィン:はい、まあ、我々は少しばかり違うね。年齢も少し違う。だがいいかい、初めてツアーに参加した時というのは、恐らく初めてロッカールームに足を踏み入れた時でもある。知った者は誰もいない。だが、彼とはいつでも話をできるような感じだった。 僕としては、彼と話すだけで光栄だったよ。彼はノーマルな人間で、数分の間談笑する事ができた。大先輩も同じ人間で、とても地に足の着いた、リラックスした人だと知るのは、いつだってステキな事だよ。 大きい、大きな喜びだった―――彼とロッカールームを共にできたのはね。 (中略) ロサンジェルスのエキシビションで、あなたがサンプラスに勝つと、最後のシーズンの残りに向けて、いっそうの推進力になると思いますか? マラト・サフィン:まず第一に、プレーするのは楽しいだろう。多分ナイトマッチだろうし、いいね。彼と対戦するのはステキだよ。決勝戦の時の気分を思い出したいね。それを再び味わうのは楽しいだろうな。 (中略) ピートは引退すると、まったくテニスに近づきませんでした。大いにゴルフをして、人づきあいを避け、そして朝寝坊をしたと我々に語りました。スケジュールに縛られず、プレーしなくてもいいという事にウキウキしたと。他の選手たちも同じ事を言いました。あなたには何か特定の計画がありますか。例えば、半年間ビーチで寝そべっていたいとか、あるいはそんな事は考えていませんか? 引退して気楽に過ごす事について、どんな想像をしていますか? マラト・サフィン:そうだなぁ、もちろんシーズン終わりに引退した後は、ノンビリするつもりだよ。ただリラックスして、自分は本当に引退したのだと実感するには2カ月ほど必要だからね。 常にスケジュールに縛られ、常に飛行機に乗り、そして常に練習で走り回り、常にテニスに関わる何かをしているのだから。心持ちを変える事は、けっこう難しいよ。 もう終わったのだ、そして新しい生活を始めるのだという事を実感するには、2カ月くらい必要だ。もちろん、それはストレスを感じずにただリラックスできる、心地よい場所でなければならない。 (中略) ピートは最高の競技者であり、一昨年と昨年にロジャー(フェデラー)と行った数回のエキシビション・マッチでは、誰に対しても互角の戦いをするに足るすべての武器を今なお備えている事を示しました。あなたは今回の試合を気楽な楽しみだと見ていますか、あるいはタフな戦いを予想していますか? マラト・サフィン:おおかたは楽しみになるよ。僕は誰に何を証明する必要もないし、彼もそうだからね。ただプレーして、良き日々を思い出し、楽しみを味わう。そして観客も楽しんでほしいな。何本か良いポイントをプレーし、それで試合も良いものになる。 すべては楽しみだ。どちらが優れているかとか何かを示すためのものではないよ。彼は僕よりずっと優れた選手だったと、僕は承知している。僕よりはるかに多くの事を成し遂げているし、それについて論じたくはないよ。必要がない。僕はただ楽しみたいんだ。 (後略) |