PIL&CODEPINK
業界の岩鬼正美。グワラグワラグワキ〜ン!
悪球専門じゃーい!夏子は〜ん!!

 
     

 

SEEK
〜地下室の牝奴隷達〜

1995
SM調教SLG/ゲームB/精液B
キーワード:タイトルそのまんま

3人の娘を真のメス奴隷に仕立てるハードSM調教ゲーム。

PILの出世作。SMスカトロブランドゆえに俺は一生ダメだろうが、ここのアティテュードはとても好きだ。ここがもし精液を嗜好していたらこのHPでベスト3に入る作品をばんばん作ってくれただろう。近年の「有害ゲーム」問題に対する対応も骨っぽくて素敵。

 

 

LAST CHILD
1998
SM調教SLG/ゲームA/精液C(顔0:口0)
キーワード:音楽がエアロみたいでかっちょエエ

SMクラブの招待券をもらった主人公。謎の女に案内され、3人の女の子と出会う。謎めいた愛欲の果てにあるものは・・・。

これは俺のやったエロゲのなかで一番フィニッシュが充実していていなかったもののひとつ。射精シーンは画面がフラッシュするだけ。シチュエーションの数は多いが、スカトロに偏りまくってる。ロリコンツルペタキャラだし、俺の苦手なタイプのゲームだ。

にもかかわらず、私はこのゲームでおおいに燃え上がった。おそらくエロゲ界初の本格(プレイヤーが)マゾゲームDOS時代に「M HARD」というクソをつかまされてるだけに衝撃も倍増。さすがエロゲ界の岩鬼正美PIL!造詣が深い。俺は風俗にも行かないし、SMというものを身をもって体験したことがない。しかし、エロゲで沢山の男達が女性に対して様々な仕打ちをするのをCRTごしに眺めたおかげで、Sの方面の仮想体験は少々たしなんでいる。しかし、自分が女王様にこっぴどく痛めつけられる。しかもそれが快感、という訓練は全く積んでいなかった。・・・新鮮でありました。まさに破瓜体験。ゲームはS女2人、M女2人が出てくるが俺はS女しかやらなかった。M女達がなんとありきたりで刺激のないものに写ることよ。ああ、もっと〜。その快楽を強力にサポートするのが「H・S・Sシステム」。正式名称忘れたけど(確か「はずかしい・セリフを・しゃべらせちゃおう」みたいな感じ)、このシステムが無かったらクソゲーの可能性もあった。

「この薄汚いチンカス男!!!」とか、実生活でいわれることないよなあ。ほわ〜。俺はWIN移行後のエロゲに失望し続けていたが初めてWINゲーの恩恵に預かったよ。PILにしてはSMがそれほどハードではないので、一般人(?)にもプレイしやすくなってると思う。これはええぞ。

 

 

MAID iN HEAVEN
〜愛という名の欲望〜

1998
メイド育成SLG/ゲームA/精液B−(確認できたのは今のところ顔3)
キーワード:アナルセックス?カモ〜ン!!には参ったね

わたしはメイドッ!あなたのメイドッ!掃除洗濯お料理せっくすぅ〜。あなたが望めば何だってしちゃうわ〜。フェラチオ?オッケイ!SM?オーライ!ばやばやばやばや、だって愛してるんだモン!(おま毛CDより要約)

1998年のベストバカゲーム。これはいいね。最高!さすがPIL!

ま、シチュエーションとしてはお隣に住んでいた女の子が、主人公の好みの巨乳のメイドになるべくメイド専門学校(!)に入って再び主人公の前に現れるというものなんですが。こんなの意味無いです。おそらく主人公は植物状態で入院中で、この少女はそいつの妄想でしょう。主人公とメイドさん、同じですから。この作品、メイドものでもSMものでもなく、気の合うバカ2人によるエロバカ同棲時代です。作品中でも言ってます「ああ、俺達ってバカみたいだよな、でもバカってステキだよな」って。

エンディングは無く、ひたすらエロバカヤリ通すだけ。実はこのゲーム、ストーリーこそ違え、その根幹はかのアリスソフトの異色ゲーム「あゆみちゃん物語」の忠実なリメイクです。他社の作品パロッてどうしようってんでしょうか。ゲーム中にも「あゆみちゃん」をやった人ならわかるネタが随所に現れます。ボクはなぎさちゃん(メイド)へのSMコマンドがなかなか出てこないんでどうしようか、と思っていた時に「あゆみちゃん」ではあゆみちゃんを気絶させるとSMアイテムが出てくるというのを思い出し、一度なぎさ気絶させてみたらやっぱり「荒縄」が出てきた。

しかし、「MAID in HEAVEN」はさすがに大分後発なんでかなりパワーアップ。なによりCGがかなり綺麗ですんで。この差はエロゲでは大きい。この原画の人、アニメっぽい絵じゃないんで好みが分かれるようだけど、達者。迷いなくひかれた太い描線。身体だって肉感がありながら、ムチムチしないでシマっている。顔もかわいい。魅力あるよ。でもなあ、やっぱりPILだけに汁気が弱いのはしょうがないか〜。これで精液バンバン飛んでたらもう今年一番のゲームだったろうに!残念。

バカさ加減も「あゆみちゃん」の比ではなく、主人公はもうバカというより病気。しかもメイドの方もこんなヤツのところに喜んで来るぐらいだから推してはかるべし。ボクもエロバカは好きですが、ここまでバカだともうエロとかぶっ飛びますな。笑えるからいいけど。で、このゲームのバカさを象徴するのが「おま毛CD」。このCDに入ってる「メイドさんロックンロール」と「メイドさんブルース」、この2つだけでも買う価値あり。「MAID in HEAVEN」を買うなら少々ムリしても、中古でも、初回版をゲットすること。多分通常版は「おま毛CD」がついてないからね。これが無かったら価値半減。オレも家にメイドがウチに来たら、この曲をカラオケで歌わせることにしよう。

しかし、PILとかアリスとかって普段バカゲームとか中心にやってないのに、大作の合間に軽く作ってもメイビーとかスクープとかよりはるかに面白いの作りやがる。こういうのがメジャーブランドの底力ってやつなのか。悔しいなあ。

 

 

学園ソドム
remasters

1999
極限状態ADV/ゲームA/精液A−(顔6:口7)
キーワード:”Hopeful Morning”、これジュディマリやないか〜。
PILの音楽センスってどうにもエイティーズやのぉ。

脱獄した死刑囚・灰田が女子校の40人の生徒と教師を人質に取り籠城。教室は死と隣り合わせの狂気の坩堝と化した。95年に出た「学園ソドム〜教室の牝奴隷達〜」をリメイクしたWIN版。

あまりのキツさにDOS版は途中で投げ出したが、フルカラー・フルボイス・描き下ろしCG追加ということでもう一度プレイ。今度は何とかやり遂げた。

でも、やっぱりキツい。こんなんでどうヌケと?猟銃の銃口が絶えず向けられている教室で、全編悲鳴、恐怖、狂気、凌辱、恥辱、小便大便。CD−ROM内のおまけの田所氏自身の言によると「自分のベストシナリオの3つに入る」作品だそうだ。「あの」田所さんがそんだけ気に入ってるということは、こういうことになるんですわ、当然。

ふつう凌辱モノというものは女の子を苦しませる悦び(?)を享受し、プレーヤーに伝える存在がいるもんだが、シニカル凶悪犯・灰田はプレーヤーの共感を拒絶する存在として描かれている。一方、主人公は自身が凌辱を受けている立場なんで楽しむどころじゃない(ホントは楽しんでもいいんだけど・・・、オレにはこの状況を楽しめるような強心臓はない)。この作品でプレーヤーが悦びを享受することは難しい。フルボイスになってちょっとはそういう部分が和らげられるかと思ったが、灰田の声もしっかり入ってるしかもキャンセルできない。ムカツクことこの上ない声の灰田の教訓めいたセリフがバックグラウンドに状態では、わざわざゲームをヌキに向かないモノに仕上げたとしか思えない。な〜んか釈然とせんなぁ〜。

システムはインストールとかはスゴク細かく指定できるクセに、フルスクリーンのみの起動とか、使いにくいメッセージスキップとか、やたら切替の遅いCGとか、相変わらず変。ただ、CG閲覧モードで未見CGをクリックするとこのCGを見るためのヒントが出るのはありがたかった。CG探しのために何回もプレイするのかなり億劫なゲームやからね。で、そのCGだが。今回確かにフルカラーになってるけど・・・。これ完全な塗り直しじゃないよね?レンズが結露したようなソフトフォーカスがかかってるけど、これって何かツールを使って16色を無理矢理変換してそのあとちょこちょこレタッチしました、という感じ。ホンマに塗り直しする元気あるんやったら、メッセージボックスの顔CGが16色のまま放っておかれてる、ってことはなかったはずでしょ。

とはいえ楽しいことも無きしもあらず。このゲームはPILとは思えないほど汁を描いてある。しかも全て2段フィニッシュ。これは原画の末広雅里さんの趣味なのかも知れないけど汁量・かかり方ともナイスな仕上がり。「こんなんヌケるかあ!」と言いつつ汁シーンではしっかり燃えてるオレはタフガイだね。

もう一つ楽しいこと。この「remasters」初回限定版には恒例の「おま毛CD」がついてくるが、これをインストールするとメニューにソドム嘘版を遊ぶ」という項目ができる。体験版ではなく、嘘版。これはDOS版発売当時にメガストアについていたバージョンで、ゲームCGにオリジナルのシナリオをくっつけて全く別のノリにしてある。未玖による放尿目覚ましに始まり、短いADVでありながらエロバカ、というよりバカ全開。もちろんこっちもフルボイス。「結局ウンコ我慢しきれなくなって、廊下でしちゃったらその上にすっ転んじゃって制服ウンコまみれになっちゃった」とか「すっごく臭いですね。ムッと鼻をつく恥垢のにおいを嗅ぐだけでアソコがびちょびちょに濡れちゃうんです。」とかおバカなセリフがイカす!本編もこっちのノリでやってくれた方がよっぽど良かった。オレはこっちを本編だと言い聞かせてプレイしたぞ!

色々言ったけど、重要な作品であるという気はする。トビ度では「堕落の国のアンジー」、ゲーム性と完成度では「SEEK」に譲るものの、そのスピリットにおいて最もPILという作品。最近のPILはヌルい、というファンの意見にもこれをやると頷ける。お勧めはできないけど、やってもまあ損はしないという複雑なゲームですわ。ただいま「学園ソドム2」も制作中と聞くが、更に烈しいものになることは想像に難くない。というのも、「学園ソドム」のOVAがゲームを更にハードコアにしたモノだったからだ。乳が針山になったのには正直引きまくった。この流れで行くと「2」はもう彼岸に行ってしまうのでは?買う気起こらんなあ〜。

しかしなあ、これ「18禁ゲームの傑作」であって、エロゲとしては失格やで。「余りの残虐さに、精神を不快にさせてすいません・・・」というのがDOS版での田所さんの言葉。楽しくないゲームなんかあんまりやりたくない。このゲームの成功というのはPILにとって良かったのかどうかはよくわからん。エロゲってのはやっぱり「ヌけてなんぼ」だと思うんやけど?灰田の声を無理矢理聴かせてくれることでもわかるけど、PILは「精神性」とか「問題提起」の確立がまずあって、エロはたんなるモチーフ。その「オレ達の生き様、バリバリ見せてやっから全開ヨロシクゥ!」な姿勢がPILを微妙な位置づけにしてるなあ。ボクから見ると、純然たるエロゲメーカーというにはちょっと〜。「Maid iN Heaven」なんかはH三昧やけど、そうなると今度は妙にカリカチュアルにしか描けないところにここの限界が・・・。マシなのは「SEEK」「ラスチャ」ぐらいか〜。評価しつつも、新しいエロエロ展開求むぞ。

展開といえば、これからのPILへの期待はボイス。「ラスチャ」でボイスは打ち止めと思ってたけど、フルボイスのこの「ソドム」が出たし、先に言ったおまけ内の「(ユーザーの要望も多いので、)今後はこのこと(ボイス入りゲーム)に関 しては色々と考える必要があるだろう」という田所さんの言葉。PILのボイスのレベルは非常に高いので、特にたまに作るバカ系ゲーが音声入りになると思うとかなり魅力的な話だ。もう少し早く決断してくれれば「Maid iN Heaven」もボイス入りだったのに〜。

 

 

SEXFRIEND
2003(CODEPINK)
学校全ラブホ状態SLG/ゲームA
精液A−(顔13[顔アップ10]:口4[顔アップ2])

雨の日。クラスメート・早瀬美奈の別れ話を偶然に目撃してしまった主人公。その日から、彼女はセックスフレンドになった・・・。保健室で、教室で、ホテルで、愛のないセックスを続ける2人の一ヶ月。

WELCOME BACK from 1998!

「ボク達がしなればならないのは戦うことじゃない!愛し合うことだったんだ!(古代進)」という訳で、イラク攻撃が始まった日にエロゲしている私です。ラブ&ピース。

それにしても長かった。傑作バカメイドゲー「MAID iN HEAVEN」が1998年。原画・キリヤマ太一、シナリオ・丸谷秀人のコンビの新作がもう一度見られるとは思わなかった。天津堂の新作が発売日通りに出るはずはなく、「SEXFRIEND」は間違いなく俺の今年上半期のエロゲライフの命運を決める作品だったですよ。

期待は裏切られなかった。
・・・・・・ほぼ。

ゲームは基本的に「MAID iN HEAVEN」を踏襲している(余りにも昔のゲームなんで、ほとんど忘れかけてるけど)。1ヶ月間ただただヤリまくるだけ。ただし、今回はストーリーが多少ある。セックスフレンド・美奈とセックスを続けながら、ルート次第で純愛になったり、鬼畜になったり、サブキャラとのENDを迎えたりする。

しかし、今回は「MAID iN HEAVEN」を思い浮かべて始めると肩すかしを食うかも。今回はいたって真面目な作品だ。確かにサブキャラには、自分&男&姉&ナレーションの一人全役三文ポルノ小説オナニーをやってのける妄想狂図書委員、その姉のマッドサキュバス保健医なんかがいて笑わせてもらったが、メインキャラの性格は極めてストレート。セックスフレンドの美奈はドライで捉えどころがない性格、そんな彼女に色々思い悩まされる主人公の男は典型的なエロゲ主人公、まったくもって普通の設定だ。プレイしていても、前作のような強烈な印象は全く受けなかった。

しかし、だからと言って面白くないという訳ではなく、むしろ大いに楽しんでやっていた訳なんだけども。

今回は、メインキャラがリーズナブルな人々であることに加えて、登場人物が少ない割にゲーム期間が結構長いこともあって、感情移入がしやすい。珍カップルの水槽観察だった「MAID iN HEAVEN」とは対照的な構造だ。最初はセックスフレンドという題材とまたぞろ派手な主題歌の印象で、本当に割り切ったドライな世界を描くのかなと思っていたが、ストーリーはオーソドックス。セックスフレンドという関係に耐えられなくなった主人公が愛憎両面の極端に走ってしまうというもの。まあ、ある意味安心できる話だ。ことエロという側面で考えると、バカに傾きすぎると抜けなくなる可能性あるからねぇ。丸谷氏のテキストは軽妙かつ丁寧な描写でとてもスッキリした感じだ。コメディをかける人ってのはどんな話でもかけるのだね。

しかも好ましいのは、あくまでエロが中心で、そんなにくどくどした話ではないということ。後半はややストーリー的なものが増えていくが、それでも基本はエロというところは守っていたし。特に、もはや長文テキストを読むことに疲れ切っている俺のようなおっさんゲーマーには、最初エロで引っ張って→キャラを覚えた辺りで段々長文テキストや非エロイベント投入。こういう形の方が、スムーズに物語に入れていいのだ。そういう意味でもこの作品はエロとストーリーのバランスがよかった。むしろ、最後の方はもっと非エロイベントを増やしてくれても・・・と思ったぐらいだった。こういうのは腐れゲーマー度がまたもや高まった俺としては非常に珍しい。やっぱり一度Hをしてしまうと、もうその娘にゾッコンになってしまう訳で・・・もっと美奈ちゃんのことを色々知りたいし、そのつかみ所のない心を手の内に入れたかったですよ(まあ、一生セフレなど持てないでしょうが)。セックスフレンドってのは「寝取られ」の要素を常に持っていて、何とかその不安感を払拭したい!って気持ちがイヤでもモチベーションに繋がる。美奈が過去に3Pをやりまくっていたような含みがあったりすると、もう切なくてたまらんわけだ。主人公の苦しみはよくわかるっ(まあ、一生セフレなど持てないでしょうが)。

で、そのモチベーションの根幹であるエロについて。

今回エロテキストに関しては、はっきり言ってエロバシバシという感じではない。普通や。作品イメージを考えたら、むしろ薄いぐらいかもしれない。2人ともエッチは好きだけど、エロを極めていこうという流れはなく、同じエロ系SLGでも調教モノみたいな感覚とはほど遠い。もしかしたら、今回はファンタジー度を抑えて、実際の恋人同士に近いようなナチュラルなムードでのHを描こうというコンセプトなのかも知れない。したがって、やってることも、「普通」の行為ばかり。卑語や器具のような特殊ドーピングアイテムはほとんどない。バイブに縄程度。鬼畜ルートに入ったら多少違ったことをしてくれるが、こっちのルートは精神的にかなり重い展開で正直ヌケない。野外に出たところで、2人の雰囲気は余り変わらない。背景が変わったなかで同じ行為をやっているような印象。つまり、普通にゲームをやっている限り、延々と同じセックスをやっているに等しい。これは、どうかな?

実のところ、俺はこのエロテキストには結構不満を感じた。実際のセックスでは延々同じようなことをやっていても、肉のインパクトで許されるが、ヴァーチャル世界であるゲームでは男女いずれかがアクロバチックなことをせんと、変化に乏しい。特にこの作品の場合は最初からやりまくりの設定であるからして、最初から期待値が高いせいで、よけいに大きな変化が見えにくい。前半部はすぐにやることがなくなった。唯一、ダイナミックな動きを感じたのが、美奈が唯一試したことのなかったアナル開発。アナルに関心がない俺でも、アナルに嫌悪感を持つ美奈の動揺には、まったりセックスの連続のなかで強い印象が残った。こういうことから考えても、もっとセックスを通じて美奈の見たこともない部分を見せて欲しかったような気がする(和姦でね)。

それに思い通りにフィニッシュを持ってくるのが難しいエロシーンのシステムのせいで、抜きの面でも多少使いにくい。シーン回想が実質装備されていないってのも痛い(その代わり、シーンセーブという、ゲーム中にここを思った部分をセーブできる機能があるのだが、 結局自分で全部セーブデータを作っているのとかわらん。そんなもんつけるぐらいやったら「どこでもセーブ」を装備してくれる方がよっぽどええわい)。

しかし、そういうエロ面での弱点を補って余りあるのが、キリヤマ氏の絵。これはエロい。近年、どんどんエロゲの絵の記号化が進んでいくなかで、この肉感、この描線は際だっている。「MAID iN HEAVEN」当時から既に素晴らしかったが、今回更に魅力が増した。この人の絵は巧いのは間違いなのだが、完璧な絵とはほど遠く、造形にもどこかにラフさが残っている。CGの主線などはスケッチのように見える時があるほど。しかし、それが味わいになっているんだからなぁ・・・。まあ、だからといって小島功みたいになっても困るんだけど、この人はしっかりエロいっす。エロゲCGというより、エロマンガのようだ。取り替えがきかない絵というのはこういうのを言うのだろう。

ただ、惜しむらくはその精液の量の少なさ。数はあるんだけど、量とかかかり方がねぇ、結構淡泊なんですよねぇ。まあ、「MAID iN HEAVEN」は全然だったから、あれに比べたら大幅に進歩してるし、ここはポジティブシンキング。精液に関してのテキストもほぼ皆無で汁フェチへのフォローは余りなかった(泣)。こういうところはPIL系共通ね。

結論。汁的な問題は決して小さくはないんだけど、抜きゲとしては良い作品だと思う。買って損はないでしょう。こないだやった「ANGELIUM」とほぼ同じような評価・・・。しかし、絵の差でこっちが上か。う〜ん、正直言うと、「ANGELIUM」の評価がそっけなかったのは、「SEXFRIEND」が超傑作になる予定だったからなのだ・・・・そう思うと、この出来にはある程度満足しつつも、もっといけたような気がしないでもない。しかし、このコンビの才能は大いに買っていますので、次回作にも期待しますですよ。