その他のゲーム
あかさ順

 
     

 

eye’s ONLY
〜その輝きは眩しさに満ちて〜

ainos(2000)
エロアニメADV/ゲームB/精液B(顔2:口0)
キーワード:惜しい・・・

あんま覚えてませんので引用。『この春から大学に進んだ主人公。どこにでもいる様な男、洋介。 彼がこのゲームの主人公です。 物語は洋介が大学に入学してから夏休みまでの3ヶ月間、出会ったヒロイン達とどんな体験をするのかを描きます。』(メーカーHPより)だそうです。・・・。

「ソニア?ジェリーフィッシュ?知らねぇなあ。フヌけたアニメエロゲに喝!What’s Your Name?!その名はその名はア〜イ〜ノ〜ス〜!」と、ステキテキテキに現れたアイノスの「アイズ・オンリー」。とにかく気合い入りまくっているような感じだったので僕も注目してました。とりあえず、パケはとてつもなく安っぽかったけど。さてさて、どうだったんでしょうか?

う〜ん・・・・惜しい。システムも良好やし、ストーリーも最初から無しに等しいと思って割り切っていたんで別にこれでいいと思う。アニメ量もふんだん。何よりエロいしね。

ただなあ、もうちょっと原画がよければ、という気はすごくする。止め絵はそこそこ見られるけど、動きイマイチ。VIPER、GREENに比べると2段ぐらい下かなあ。

やっぱりアニメゲームってのは絵のレベルが全てっすよ。アニメ好きな奴はそれしか問題にしまへん。ちょっと前に恐ろしい災禍をもたらした「VIPER−GT1」とて、絵さえキムタカがちゃんと描いていればあれほどでっかいバッシングにならなかっただろうに。ソニア、ジェリーフィッシュ、スクープとアニメが得意なところってのはことごとく困った会社なんやけど、それでも消えてなくならんわなあ。実際的な話、狼藉ばかり働くアニメブランドに求められているのは、もはやゲームを作りあげる能力でも、発売日を死守することでもなく、原画ブッキング能力のみやし。そら全てが素晴らしいゲームに越したことないけど、そんなことありえへんから、絵さえ良ければヨロシイ。あれだけボロカスのソニアだって、次回作「VIPER−RSR」の絵がちゃんと桂枝毛絵だったら絶対みな買うだろう・・・。しかし、一連のキムタカ 原画のゲームにしろ、「コト天」のぽよよんろっくにしろ、そういう人材呼んでくるコネがあるところはことごとくダメブランドってのは、何か法則でもあるんでしょうかね?辛い。

ほんでもって顔射があんま無かったし。これ痛すぎ。主人公は異様に汁が出る奴で常人の数十倍もの量を放出するにもかかわらず、ですよ。口射もシーンとしてはあるんやけど、アニメとして用意されていないし。中出し・外出しともにシーンある割になんというもったいなさ。これはイカン!アニメをやるなら、まず顔射から、ですよ!VIPERだって最初は・・・・あれ?口射だったね。

姿勢的にはとても買えるゲームだと思う。いろんなシーンを用意して、カット割りを考えてHシーンをよりエロくしようという努力がみられるし、立ち絵までアニメさせたりする等のこだわりは好きだ。処女作としては良い出来ではなかろうか。次回作では是非原画にスンゴイ人を呼んで来てくれい。そしたら簡単に頂点に立てるわ。ライバルがライバルだけに。

 

 

あいちゃん for Me
U・Me Soft(1999)
メイド育成SLG/ゲームB−/精液B(顔3:口3)
キーワード:うーん。

久しぶりの旧友からの誘いで家に出向いてみたら、何とそいつは大金持ちになっていた。それで彼からのオファー、「オレは忙しいから、うちにいる3人のメイドの調教を頼まれてくれないか?」やっぱり友達は金持ち、ヤクザ、警官に限るよな。

よくあるメイド調教モノ。最初に3人の中から一人選んで、やさしく調教するコースと、「SEEK」方式SMハード調教のコースに分かれて調教し、合間にその娘との交流も描くという感じ。

このゲームはつまらなかった、うむ。メイド達は人形みたいで心の内がわからないし、調教してても喜んでるのかイヤがっているのかはっきりしない。主人公も特に何という特徴があるわけじゃない。したがって調教しても燃えるモノが全くない。それぞれのメイドに用意してあるシナリオも全部一緒に見えるし、ストーリー作りも何か緩急が無くダラダラと毎日が過ぎていく。非常にダイナミックレンジの小さな作品というか、ヴォリュームをゼロにして見るTVドラマ。とにかく登場人物全員生気に乏しい。ちゃんとメシを食え、と言いたい。ま、そのおかげで調教の時にどんな酷いことをしても心が痛まないってのは良かったけど、それじゃダメだろう。

唯一、積極的にとれるのはボイス。ここはフェラの時の効果音を入れてくれる。例えば、一般にフェラ時の音声は「うん、うう、うっ」とか言う声のみで、唾液の音とかチンポ吸っている音とかはテキストで処理してるでしょ。でもここはそういうの音で入れてくる。これはいい。っていうかどこもやって当然だと思うんだけど、意外とエロゲでは他にあんまりない。でもそれを大いにやってくれるのは一人だけだし、声優レベルはあんまり高くなかったので作品そのものの評価には何ら貢献していないけど。それにやったことないけどD’zのソフトとかもっと強者の噂も聞くしね。

メイドが好きな人のみ、ギリで楽しめるぐらいじゃないでしょうかね。CGもパケでの印象ほど巧くなかったし、オレは買って損した気分。

 

 

いいなり
ZERO(2000)
マイフェラレディADV/ゲームB/精液B(顔3:口0)
キーワード:ZEROがいい〜。ZEROになろ〜・・・。

な〜んにも知らないお嬢様。うまく取り入ったのを幸い、その娘にあんなことやこんなこと、いっぱい教えちゃえ〜!!!

パケだけいつもツボなチョウチンアンコウのようなブランド、ZERO。まさか、ここのゲームをやることになるとは思わなかったな。で、やってみたけどバカみたいに単純なビジュアルノベル。選択肢もほとんどなく、一瞬でコンプできる。でもまあ、そんなことは最初からわかっていたことなんで別に何ということもない。このゲームの焦点はやっぱり「インモラルスタディ」部分の出来だ。

しかし、このお嬢様、ちょいキツ過ぎまへんか?「カオスクィーン遼子3」に狂喜してるオレは確かに、こういうお嬢さんに色々性技を教え込むっていう話が大好きだ。ですがねぇ、意気投合したからって会って最初の日に女体盛りとかしますか?普通。「友達付き合いレッスン」でおしっこまで飲みまっせ。なんでや。なんで友達が飲尿に繋がるねんっ。少しはわかれよ〜。でも、このお嬢様、喜んで飲んでまっせ。いや、ありえる、ありえないとか言うのはゲームでは野暮やとは思う。しかしこれじゃあ、このお嬢様、無垢どころか白痴ですよ。ここまで来たら無邪気で済まされんわ。

しかも、主人公。こいつが悪意を持ってお嬢様をもて遊んでいるというのが気にいらん。「CQ遼子」の真一は本人がアホで、Hしたい一心からお嬢様を必死で説得するところが微笑ましかった(?)訳やけど、こっちの主人公は初めから「女をダマしてどこまでメチャクチャさせられるか」という目的でお嬢様に近づいている。こういうD’z的な設定だとプレイしていて非常にムナクソ悪くなる。「CQ遼子3」は良くっても、「箱入り娘」はダメ!これ、端からみてたら五十歩百歩でも当人には大問題なんだぜっ、うん。ほんとうは女の子が耳年増でノリノリで性教育を求めてくる、ってのが理想なんだけど・・・。そういうのどっか作ってくれませんかねぇ・・・。

ですが。文句は多々ありつつも、やっぱりエロさに関してかなりツボなものがあったので全て許してしまおう。

CGに関してはギリギリセーフぐらいやし汁的にもかなり弱いんやけど、この作品はセリフゲームとして非常にイイ線言ってる。主人公の悪意を余所に女の子たちは非常にH好意に大して前向きで、「せんせいの舐めさせて〜」とか「おしっこ飲ませてください〜」とか何の屈託もなく言ってくれるのがイイ感じや。「みせたがり」を作ったとこの割に卑語がないけど、声優さんもそこそこいいしHですわ、これは。最近オレが一番ツボな「この匂いが好き〜」ってのもあったしね。

エロを求める、中でもエロセリフゲーム好きな人なら買って損をすることはまず無いと思う。ZEROもそんなに悪くないかも・・・。

 

 

いちょうの舞う頃
TYPES(1998)
ADV/ゲームA+/精液C(顔0:口0)
キーワード:青春(・・・)

ベタな学園恋愛もの。

まず言っておくと、このゲームは決して完成度は高くない。CGはあんまり巧くないし、枚数もほんとに少ないし。したがってイベントもあんまりないし。マウスのレスポンスは激悪やし。登場人物は祝日でも平気で学校通っとるし。ツメが甘いことこの上ない。・・・・でもね、

ええ作品やなあ〜〜。私、久しぶりにいい気分を味わいました。実際、何がどう素晴らしいのか良くわからない。キャラもストーリーもオーソドックスなんだけど、不思議な感覚だ。この主人公が最近のゲームでありがちな饒舌な心情表現をするタイプではないということ。そしてイベントが少ないこと。毎日の出来事が何か尻切れトンボで終わって次の日に持ち越されること。これらの要因が重なって、このゲームの学園風景はとても現実感があった。あこがれの娘とも会ったり会わなかったり、会っても満足に話せたり話せなかったり、世の中について考えたり考えなかったり、何にも起こらず一日終わったり、実際の学園生活ってこんな感じで中途半端に垂れ流しで進んでいくんもんだ。少なくともオレはそうだった。このゲームは(多分偶然の産物だと思うが)あのけだるい感覚を呼び覚ましてくれる。あ〜懐かしい。

そんな雰囲気の中で「幼なじみと学校一の美人が自分を巡って恋の鞘当て」とか起こるわけ。オレはいっぺんにはまってしまった。ほんとにあの頃にクラスのお目当ての娘と話していた時の気分がよみがえってきたよ。ぐぐぐ。おもしろはずかしーぜ。もっとも、ラストに近づいてきて主人公が色々考え始めたらこっちも醒めちゃったが。 ま、みんながみんなオレと同じ学校生活を送ってる訳じゃないだろうけど、一回やってみたらどうでしょうか?Hに関しては全くですんで、このHP的には駄作ですがね。

 

 

永遠の都
ちぇりーそふと(1998)
ド長編ADV/ゲームB+/精液A−(顔7:口0)
キーワード:エロ表現に性差はあるんでしょうか?

夏休みのある日のこと、主人公の妹まりこのペンフレンドから奇妙な手紙が届いた。兄妹はそのペンフレンドの住む『九月島』へと向かう。幼い日の記憶にかすかに残る島。そこでは何が起こっているのか?っちゅ〜話。

一本道のADV。一つのENDを見ると次のシナリオが出て来るという「痕」ライクなシステムやけど、選択肢が分岐じゃなくってバッドエンドに直結しているあたり、「ひいらぎ荘」に似た匂いを感じる。しかし、「ひいらぎ荘」とは全然出来が違う。比べちゃあイカンな。

この作品は非常に気合いが入った作りしてる。おまけシナリオは3つもあるし。ミニゲームもついてるし。コンプ後は登場キャラクターのコーナーが現れたり、エンド後のフォローコメントもいちいち付いててね。選択肢サーチというゲーム中の任意の選択肢から再開できるという親切なツールもある。こういうゲームはホントに買って納得というか、一生懸命作りましたという感じが伝わってきてやってる側も文句言う気無くしちゃうね。でも、言うけどね。

ゲーム以外の部分がこれだけ作り込んであるんやからストーリーの方もかなり力が入っていますわ。とりあえず、めちゃくちゃ文章量が多い。メッセージスキップを使ってもなかなか終わらん。選択肢を飛ばしてる間に「ZENITH」なら2回ぐらいやれそう。しかし、ちょっと量の割に出来の方はそこそこ、という程度です。いや、つまらない訳ではないんやけど、ちょっと押し引きが無いというか淡々としすぎてる。シナリオの力の入れ具合の配分をもう少し考えた方が良かったかも。演出不足なんでストーリーやセリフが陳腐に思える瞬間が多々ある。主人公もキャラが弱いよね。

Hシーンに関して。一見ソフトな恋愛ゲームにも関わらず、Hシーンがちゃんと描いてあるのには感心した。あんまり濃いHではないけど、ゲームの性質を考えると不満に感じるほどではない。選択肢がHシーン中に出てきてCG分岐があるのもバリエーションが出て良い。しかも汁もちゃ〜んとありまっせ。偉いぞ!凌辱が全くないのも気に入った。次はもっと精液の量を多くしてくれ!

確かにいいゲームではあると思う。でも今のところ10の力で8の効果という感じでんな。もうちょっと振りをコンパクトにして芯をくうバッティングを心がけたらかなりの飛距離を出せただろう。まあ、まだ処女作なんでね。ちぇりーそふとはこの作品を見る限りかなり期待できる所だと思う。少なくとも中途半端な作品は出さんやろ。「恋愛をテーマにした、ゲーム制作を行っています。」と自分らではっきり宣言してんのも好感度大や。ガンバっておくれ。

ちなみにちぇりーそふとの主戦はあきらさん。シナリオ、CGを担当するこの人は女性。属性は近親相姦で、趣味はエロゲ。超ハマリゲーは 『えねま』と『DAWN*SLAVE』だって。変人です。

 

 

お兄ちゃんへ
ギルティ(1997)
ADV/ゲームB−/精液B−(顔1:口0)

妹への禁断の情愛に思い悩み飛び出した故郷。妹が危篤との電報を受け取った主人公は3年ぶりの帰郷を果たす。

ん?これってDOSの移植モノ?と思ったよ、最初。何か、全体的にくたびれてない?特にビジュアル面がモサモサしすぎ。CGがヘボいんでエロも燃えん。ストーリーは、ある程度のENDをこなして初めてトゥルーエンドが現れるという「痕」形式を取っているんだけど何だか色々口数は多いワリにいまいちシックリこない。不自然。そもそもダーク系がダメな俺だから、あんまり精神がこじれた話だとむしろバカゲーに見えちゃうんだよね〜。総括すると饒舌なメイビートゥルース作品。で、汁抜き。こらダメだ。しかも僕は「姉」の方が・・・。妹はイラん。

 

 

家庭教師のおねえさん
〜 Hの偏差値あげちゃいます 〜

アトリエかぐや(2005)
家庭教師同棲主人公総受けADV /ゲームB
精液A(顔23[うち顔アップ18]:口0[うち顔アップ0])

かわいいが気弱な主人公に家にかわいい家庭教師が一気に4人もやってきた!やる気もヤル気も満々の家庭教師達との同棲生活を満喫する主人公総受けピーハツラブエロADV。

最近、管理人が煮詰まった後ろ向けなレビューばっかり書いているので、喝を入れるために男のなかの男にレビューをしてもらいました。竹を割ったような痛快なレビューをどうぞ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
何なのよ、一体。
こんなところに呼び出して。
まあ、いいんだけど。始めれば?

エロゲ?うん、いいよね。すごくいいよね、エロゲは。
大好きだよ。
特に最近のエロゲはいいよ、うん、いいと思うよ、すごく。
割り切ってる。ほんと、割り切ってるよね。好きなこと、突き詰めてる。
ロックンローラー。

このサイトの管理人、PEROっていうの?
情けないよね、すごく。
情けないじゃない。あれで何か言ってるらしいよね。でも、結局グチじゃない?批判のフリしてグチこぼしてる奴、多いよね。好きになれない。オレのバンドじゃあ、使わない。別にいいじゃん、自分でわかんないところまで語ろうとして、難しいこと考えなくてもさ。もっとピーハツに話していいんだよ。

だから言ってやったのよ、「オレが代わりにレビューやってやる」って。オレはお前より100倍巧くレビューできるって。ほんとはレビューなんかやったことないけど。また例のやつよ、例のやつ。そう、ハッタリ。まあ、エロゲも表現だから。音楽も表現。同じだよ。やれると思うよ。うん、そう。オレはいつもそう。


「家庭教師のおねえさん〜Hの偏差値あげちゃいます」

バカなタイトルだよ。アトリエかぐや。この会社の前のゲーム、やったことあるんだ。何だっけ、そう、「ナースにおまかせ」。あれ、良かったよね。うん、最高だった。でも、あの時は何がいいのか気づいてなかった。オレも若かったし。でも、今回のこれやって、改めて、この会社のいいところがわかったわけ。

一体感。これだよ。

このゲーム、最初、めちゃくちゃだよ。ほんと、ひどい始まり。主人公の男が、電車乗ってる。そばで乗ってたナオンに痴漢に間違えられる。ホームでワーワー押し問答やってる。そしたら、それをけしかけるナオンがやってくる、それを見かねて、止めるナオンがやってくる。どいつもこいつもマブいナオンばっかり。そしてそのナオンたちによく話聞いてみたら、全員、今日からやってきた主人公の家庭教師だと。ガックリだよね。こんなテキトーな話あるかって。ぶっとぶよ。

でもさ、このゲームに関しては、これでいいんだよ。これ作ってる奴わざとやってんだろうね。前置きなんていらないのよ。前置きの長いエロゲ、多いよね。言葉やストーリー、そりゃあった方がいいよ。でもさ、言葉とナオン、どっちとコオマンするんですかって。本当に女の子に参っちまうってことはそういうことじゃないだろ?パっと見て、ギュイーン!じゃない。そこを取り違えないようにやんなきゃ。このゲームの最初んとこ。話はテキトーだけど、「マブい娘がいる」ってところはテキトーじゃないわけさ。ここがなかったら、何じゃってことになる。でも、「おお、マブいじゃん!」ってところはちゃんとできてる。そしたら、そこから先は何でもいい。「アイラブユーOK」!そういうことよ、そういうこと。

そして、その家庭教師の娘たちとの同棲生活が始まるわけ。ここでもさ、このゲームは何だか違うんだ。何ていうかな・・・そう、高揚感。他にもこんなゲームあるじゃない、ナオンに囲まれて暮らすゲームなんかさ、いくらでも。いくらでもあるわけ。いくらでもあるってことは、平凡ってことだよ。でも、このゲームをやってると、そのいくらでもあるはずのことに、ドキドキする。謎だよね。これって前の「ナースにおまかせ」の時もそうだった。

でもさ、さっき言った一体感。これがその謎の説明になってるんだよ。この会社のゲームって、女の子と主人公の距離が近い。他のゲームよりも、ずっと近い。これが違うと思うんだよ。親しいとか親しくないとか、そういうことじゃないんだ。漠然とした言い方だよ。オレはゲームの博士じゃないから。近いってところまではわかるけど、そこから先はわからない。でも、例えば、普段の生活の時に女の子が立ってる絵があるじゃない。「立ち絵」って言うの?そう、その「立ち絵」がデカいんだ。普通のゲームよりも。もう、いつもどアップ。バーン!って間近に立ってる。これなんかが、きっと効果的なんだろうと思う。うん。遠近感。そばにあるものはデカいんだよ。ビッグ。いいんじゃない?

この距離の近さってのが、女の子たちを一層マブく見せてるってところ、あるね。女の子に一度ガツーンと来てしまったら、アラなんか見えなくなくなる。当然。やってて楽しいよ。前の「ナース」の時は、こりゃダメって子が1人2人いた。でも今回は前みたいな「絶対的にマブい、絶対的に個性的」って娘はいないけど、全員が良いよ。ほんと、ピーハツ。ベッドが楽しみにならないわけがない。そう、ワクワクするよ。エッチも良いのキメてた。

エッチそのものは、別に特別なことしてるわけじゃないよ。この会社はいつもそうだよ。とんでもない!ヤバい!みたいな行為はない。楽しくやろうよ!みたいな、よろしくやってる感じのばっかりだ。でも、その一体感。一体感があるから、燃えるよね。バババーって。ゲームって結局現実じゃないじゃない。実際のベッドみたいにいかないよ。だから、どうやってモニターの向こうと繋がるんだってことになる。そう思うと、このゲームの女は、みんな自分を見てる感じがする。その目線がこっちに集まる感じがよく出てる。アイ・トウ・アイ。素敵だと思う。

このかぐやって会社の、別のチームが作ったやつ、あったじゃない。そーお、「マジカルウィッチアカデミー」。あれ、あれはダメだったね。うん。パっと見たら、この「家庭教師」や前の「ナース」、それと「マジカルウィッチ」、ほとんど同じように見えるじゃない。何が違うんだって。でも、オレには全然違うわけ。ボクら、なぜか、わかる?

一体感が違うんだよ。「マジカル」何とかはさ、ショタってのがが主人公じゃない。かわいい、女みたいな男だよ。しかも画面に大写しになるのさ。それに、ご丁寧に、声も女とかわらん声出す。気が付くと、オレは叫んでたよ「誰がオレなんじゃ!!誰がオレなんじゃ!!」って。ああ、外は雨が降ってた。誰を通じて世界と繋がればいいのか・・・一体感ないんだよ。自分が見られてるって感じがしないのさ。あれはさ、結局、登場人物全員女の世界なんだよ。なんだよ、のぞき部屋じゃねぇかって。あれ観て「ショタだショタだ」って嬉しがってるってる奴?いてもいいよ。いてもいい。でも、オレとはフィーリング、あわないね。「おっさん、何きばってんだよ」って思われるかも知れない。でも、オレにはオレの領域があるわけよ。こだわり。つまんないことだけど。

確かに、文句がありそうな出来ってのはわかるわけよ。一番良いところだけを見たら、前の「ナース」の方が確かにクオリティは高かった。女の個性も前の方があったし。でもさ、このかぐやって会社のゲームって、基本的に無個性じゃない。この前の、なんだっけ、そう、「瀬里奈」とか、「マジカル〜」とかにしてもそうだったけど、ここのゲーム、みんな世の中でウケそうなことをちょこちょこつまんで、手堅くまとめて。それで最近良い感じでやってる。それで坊や達も喜んでいるんだから、いいんだけど。それはそれで、表現としてさ、ガツーン!ってくるものはないわけ。ほら、こういうことを指すのに良い言葉があるだろ、総花的ってヤツ。本当にこれを入れなきゃ始まんない!って、燃えるようなものは、あんまり感じないわけ。

「成りあがり」の中でも言ったけど、合わせよう合わせようとしてるところに、本物はいないって。ワンフの気持ちは考えるべきだけど、どこかでオリジナリティーを持って、ワンフを説得するべきだって、オレは思うわけ。でも、そうじゃなくても別にいい。でもさ、この「家庭教師」のチームはそういうところから一歩抜け出せる要素を今既に持ってる。つまり、女との距離感ってところは、個性的なわけだから。ここにはそのメリットをもっと突き詰めていって欲しいと思うね。そういうところがあれば、応援したくなる、俺のばあいは。うん。

買う参考になること言ってない?
買って確かめてみればいいんじゃない?
気になったら買えばいい。
そういうこと。
じゃあ、聞いてくれる、オレの曲?
「番格ロックのテーマ」!


次回は、河合奈保子さんが「WAGA魔々かぷりちお」をレビュー!そして、その次はいよいよ、マイトガイ・小林旭さんがギターと「らぶデス」をひっさげて登場です(予定変更の場合あり)!

 

 

かてきょ
〜明るく楽しく濃くエッチ〜
メロディ(2000)
家庭教師プレイADV/ゲームB/精液B+(顔6:口3)
キーワード:メガネ脱着選択機能は手放しで絶賛

若い才能を眠らせているキミに朗報!「かてきょセンター」の優秀な講師陣がキミの愛の才能、伸ばします!ふたりで、TRY!

家庭教師のTRYのCMとか見ていると何だか楽しそうですんねぇ。今の家庭教師事情はあんなんなんでしょうか〜?私も可愛い教え子にインモラルスタディしてみたいですよっ、マジで。ボクも大学時代にかてきょやってましたけど、教え子は男で、しかも中3の秋からアイ・マイ・ミー・マインから教えて高校入学させろの指令。苦行でした・・・。

このゲームは、男の都合で家庭教師を理想化したもの。このコンセプトは好きですな。そういうゲームは数多くありましたけど、これは「プレイヤーが教え子側」というところが良い。これは燃えまっせ。しかも、単純に明るいHを求めていく姿勢もオレ好みで期待は高かった。

でもね。やってみた感じ、それほど達成感なかったなあ。こう、コメディのテキストってのは結構難しいと思うんですよ。一人でグイグイ押す場合はともかく、会話文の時はその丁々発止のさじ加減にかなり気を使うんです。特にこの作品のように、ボケとツッコミが固定ではなく、適宜入れ替わるようなものは更に大変。(余談:ボクもレビューと「エロ多摩」などでの会話文とでは、消費エネルギーが10万倍は違います。だから、レビューでさえ更新遅いのにコラムが進むはずがないですわなと言い訳もしておこう)。少なくともこの作品に関しては、会話文はイマイチ物足りなかったですわ。特にツッコミ方のフィーリングが合わなかったので、オチがつかない時が多かったなあ。先生か主人公か、どっちかがもっと狂っている方がやりやすかったかも知れん。

しかも、Hシーンでもギャグ飛ばしますからな。いや、Hの時の軽いY談ってのはボクも大好きです。でも、Hをギャグにしたらダメ。これじゃ鶴光でっせ。リアルなら実際にオッパイが目の前にあるから、どんな話していてもチンチン勃つけど、ゲームじゃシンドイでオマ。特に日常シーンであれだけギャグを飛ばしているので、どこからどこまでがフカシでどこからどこまでがマジなのか非常に掴みにくい。したがって、実用度が低くなっている。最近は寒くなったので、ずっと下半身ほりだしたままでは辛いですよ。ズボンの脱ぎどころはわかりやすくして欲しいですな。

まあ、ケチつけてばっかりだけど、そこまで悪いゲームでもない(どっちや)。原画もいいし、汁もそこそこ出てるし、音声抜きでも気にしない人で、更にこのノリが気に入ったならもっと高い評価下せると思う。でもまあ、「このノリ」って言われても買わないとわからないでしょうが。要するに中途半端。エロコメなら、メイビーソフトがめちゃくちゃヤリまくっているからなあ。

このゲーム、一番楽しかったのはブランドHPのゲーム紹介だったような気が。

 

 

CLEAVAGE
Empress
2005
デジタルノベル/ゲームC/精液B(顔2:口3[全て顔アップ])

何か、ヌルい姉と弟の話。

こんにちは。聖少女にキンタマ握られている男です。スカイハウスやRB26DETTへの忠誠すら揺るぎ始めている昨今、聖少女は今やオレの最後の恋人と言っていい。にも関わらず、この恋人と来たら、2年も3年も平気で失踪しやがるんだ!今回の新作も2002年以来ですよ。もう楽しみ過ぎて、風邪までひいてしまったさ。恋わずらいって奴ですよ。

しかしまあ〜、なんでまたこんな駄作に参加したんやろな。

バンドエイド20に参加するボノを思い出してしまったぜ。とにかくシナリオがキビしすぎる。この作品のライターさんは大層評判の悪い人のようだが、オレ的にはこの人が大昔にやったZYXの「あめいろの季節」は正直好きな作品だったので、この「CLEAVAGE」を買うに当たってもほとんど気にしてなかった。しかし、本作においては、その悪評にも大きくうなずくしかないというテキストのクオリティ。大きなストーリーラインだけじゃなく、細かいセリフ回しやちょっとした場面展開一つに至るまで、全てに疑問符が・・・。

この作品のストーリーはすこぶる単純で、一つ屋根の下に2人で住んでいる姉弟の物語。愚鈍な弟がおっぱいの大きなタカビー姉貴に抑圧されながらも密かな恋ゴコロを抱く、という極めてシンプルな話だ。にも関わらず、実際ゲームをやってみると、これがこの上なく難解な話になっておるのだ。最初の何個かのセリフを読んだだけで、既にもう迷路に。こいつはこういう人間、こいつはこういう人間、そして今ゲーム世界ではこういうことが起こっている、この物語はこういう方向に向かっていく、という情報がいつまで経っても整理されない。オープニングを飛ばしたかと思ったぜ。

それに加えて、本作は廉価版エロゲらしく通常イベントにCGがないので、物語はほとんど立ち話だけで進行する。こういう形式のゲームだと、テキストによるフォローは特に重要になる。にも関わらずテキストのせいで不安感が増している。バカみたいにストレートな話なのに、これだけピントがボケるのもある意味スゴいな。前もって悪評を聞いてただけに、オレは殊更に先入観を排除し、良いところを探そうかと思ったけど・・・こりゃダメだろ。

しかしまあ、そんな話でも、聖少女ボディの女の裸が出てくると一気にボルテージが上がる。テキストなんか関係ねぇ。早く脱げ!脱いでくれ!という気持ちが抑えきれない。やっぱり聖少女絵の持っているインパクトというか、肉の重さはすごいな。

・・・ところがだ。聖少女絵が持っている期待値が莫大すぎてエロシーンが始まると逆にテンションが下がってしまうという、このやりにくさ!この作品のエロシーンは、おっぱい特化のごくごくフツーのエロシーンしかない。そんじょそこらの人気絵師の原画であれば、これでもある程度は我慢できるのかも知れない。しかし、聖少女の絵に期待されるものというのは次元が違うんだ。聖少女は今のエロゲ界では数少ない、絵柄そのものが強烈な世界観を提示してる絵師だ。どんなストーリーのなかにキャラが置かれようとも、アクティブ作品で繰り広げられたあの猥褻地獄絵図の記憶は早々消えるものじゃない。いつ乱交トリプルヘッダーは出てくるんだ!いつ浣腸は出てくるんだ!いつ精液が鼻から飛び出すんだ!こういう過去作のフラッシュバックに対して、生半可なエロでは到底期待にこたえることはできない。いや、中途半端なエロシーンはむしろ逆効果だ。

例えば、ビッグコミックで突然寺沢武一作「釣りバカ日誌」が始まったとしてくれ。フツーの釣りマンガを期待する奴いるか?いつもの人情話が展開されたら、誰だって拍子抜けするだろ。ハマちゃんがサイコガンでクジラを打ち抜かない限り読者は満足しない。絵柄に世界観がある人を生かすということは、そういうことなんだ。そういう意味では、この作品は企画の時点で、もう既に聖少女のポテンシャルを収めきれない作品だったと思う。仮にテキストが完璧な出来であっても、きっと不満が残っただろう。やる前から薄々気づいてはいたが、余りにも明快な結果。もうラブコメとか普通のエロができる絵じゃないんだ、この人。

結論としては、これは聖少女好きを当て込んだ作品でありながら、ファンほどガッカリするという非常に罪な作品になっていると思う。これがスカイハウスとかなら我慢できたんだろうけど、何しろ聖少女やからなぁ。何つうか、こんだけインターバルが開いてこんな作品やるんやったら、聖少女が自分でテキスト作ってディシプリンとかバイブラのノベルティソフト出してくれた方がなんぼかよかったわな。もう聖少女の絵を生かすには聖少女自身のストーリーじゃないとダメなんだろうか。ストーリーは聖少女以外の人が書いても何とかなるにしても、エロに関しては、Wintersの平井氏とか、硝子丸とかあれぐらいのテキスト強度がないと難しいぞ。エネルギーがありすぎるのも、難儀なものだね。次はどこと組む?アトリエかぐやとかクレージュなんかとできないもんかね。 裸足少女とかとやったら大層過激なクレイジーエロゲームができそうだ。大失敗の可能性も大いにあるがな。

 

 

黒愛
〜一夜妻館・淫口乱乳録〜

CLOCK UP(2004)
娼婦育成プレイADV/ゲームB+
精液A+(顔25[うち顔アップ16]:口6[うち顔アップ3])

恋人の命を救うため、親戚の家を頼りそこで働く決心をする主人公。慣れない都会に出た主人公を待っていたのは、女ばかりが住む大きな屋敷。そこで与えられた主人公の「仕事」とは、そしてその館の一族の正体は・・・。

グリュース・ゴット、皆の衆。
人生何度目かのインポテンツの男です。もう1999年からゆっとるから、もうインポがどうのこうの言う以前の問題に単なる老化なんかも知れんけどな。しかしだ!エロゲには全然無反応のくせに、DOAのあやねには勃起しまくりやねん。もうねー、ある条件でのみ急に発電するトランジスタみたいになってしまったよ、オレのチンポは!この気まぐれ息子がまた最近おむずがりですわ。エロゲ何やってもダメ!発売日リストで順番にチェックして行っても、さっぱり面白そうなのがない!特に、「DISCODE surface」のマッスルドッキングクラスの汁地獄を味わってしまってからは、期待感がすっかり激減。もう「肉体転移」レベルの汁ですらインパクトがなくなってしまった。それに加えて、最近汁関連のブランドがやる気なさすぎやからなぁ。13cmの「姉妹妻」の新作も汁しょーもなさそーやし、天津堂もなぁ(泣)。もう踏んだり蹴ったりですよ。

しかしまあ、それでもやめないでおくもんだ!
おまっとうさん。久々に来たよ。


この「黒愛」は凌辱専門ブランドCLOCKUPの作品。ここの作品は前作「プレゼンス」を人から勧められてちょこっとやったんだが、絵以外は正直あんまり印象に残っていない。最近エロを指向してるところがとにかく多いんで、何か相当突き抜けたものがないと記憶に残らないんだな。特にオレはもうあややもはしのえみも紋舞らんも皆同じに見えるおっさんだからさ。しかし、今回はかなり気合いが入っていて、最初からエロそうな雰囲気がムンムンする作品だ。メニュー画面の時点から既に色気がある。

物語は、非常にオーソドックスな館もの。大都会にやってきた田舎もんの主人公がやってくるのは、限られた権力者や著名人のみが通う娼館。異常な住人、異常な客、異常なしきたり。そのなかで主人公は、その娼感のために上玉のおぼこをスカウトしてくるという仕事をさせられることになる。

この作品のひとつのキーは、その娼館に誘う方法に色恋を使うことだ。この作品では序盤のADVシーンで女の子と交流して、恋愛ゲームのような手順を踏んで女の子の気持ちをひとまず手に入れる。最後の一押しはお決まりの媚薬が出てきてしまうのだが、特にメインに近い女性達は皆主人公に好意を持ち、主人公のために自分から決心して娼婦になる。いわゆる脅迫とかではない。それどころか、女の子達はどんなに娼婦として打ちのめされても、主人公への信頼感を支えに頑張れるのだ。しかし、主人公はそれを知っていながら、彼女達を娼婦として客にあてがわなくてはならない。主人公は決して鬼畜ではなく、自分のやっていることに迷いを持っていて、鬼にもなりきれない。従って、本当に非道凌辱な感じではなく、なかなか一筋縄ではいかない感情の流れがある。そして、その自分に好意を寄せる女は、ゲスな客にケツ穴をほられてよがっている訳で、寝取られ要素満開。何というか大人っぽい世界だね。

しかも、さらにタチの悪い構造として、そもそも主人公には田舎に恋人がいて、その恋人の病気を治すためにこの仕事を引き受けた訳だ。つまり、常に田舎の本妻への操と、今、目の前にいる自分に好意を寄せる余りに娼婦になってしまった女の子との板挟み状態になる。神の道に入った盲目の女教師は、主人公に猛烈な愛と救いを感じてしまい、その情熱の余りに、娼婦になる決心をしてしまう(この作品はこういう大時代的な設定がよく出てくる)。希望を失って生きてきた彼女には自分だけが生きる支え。そんな女を娼婦にできるか?かといって、彼女に好意を抱いてしまったら、田舎で心臓を病んでいる本来の彼女を裏切ることになってしまう。しかも、田舎の彼女にも、主人公の不在中に近づく男が。うぐぐぐ。ここも寝取られか!

このように、この作品はあらゆる局面で愛と裏切りの天秤が置かれていて、ドラマの可能性が至るところにある。もし100%使いこなせたら、ものすごい傑作になっていたかも知れない。しかしながら、この作品は残念ながらかなり消化不良になってしまっている。その人間関係構造の複雑さにも関わらず、主人公が一本筋の通っていない小市民なので、各場面各場面で、主人公の性格がめちゃくちゃ分裂してしまっている。鬼になったり、小市民になったり、優しくなったり、かなりコロコロと性格が変わってしまい、作品全体のムードの整合性は非常に心許ない。シナリオを何人かで書いていることも関係しているのかも知れない。しかも、シナリオのチェックしてんのか?というような明らかに流れのおかしなところがちょいちょい見受けられ、ここら辺の完成度は一息。しかし、かといって主人公が鬼畜一直線だったら世界の統一感は保たれるが、オレ的には面白み半減すると思うので、まあ、これはこれでいいか。

それにそもそもエロゲの構成要素というのは、整合性よりエロにいかに繋がってるかということが問題な訳で。そういう世界のおかげで女の子に対して短い時間で思い入れもできるし、エロシーンに関しても非常にバラエティのある素晴らしいシーンの連続となった。

エロはめっちゃ良いですわ。ほとんどの女の子が、何にも知らない状態からのインモラルスタディから始まり、段階を経て娼婦として様々な行為をこなしていく。更にその先はストーリーの展開によって、もうめっちゃくちゃで、最後は触手や女の子の精神崩壊乱交まで。非常に幅のあるエロシーンが用意されている。シーンの趣味的にもオレ好みの「落差」が意識されていて、女の子達の日常シーンとエロシーンとの差が非常に大きい。当然、エロテキストは非常に濃い描写で、淫語も満載。時々女性の心の声もフォローしてあり、エロに関してはもうほとんど文句を言うところはない。特に口淫シーンの充実ぶりは近年のエロゲでは突出していて、もう声優さんのフェラ音とかすごいことになっとるよ。うどんを口に入れたままのイラマチオは、このサイト的にマンモス最高。

それより何より絵がいいからな。これはマジいい。時々横顔や身体の描き方にバラつきがあるものの、非常に目をひく絵柄で、しかも肉感が溢れていて非常にエロい。塗りもアニメ塗りベースで仕上げてあり、全体に漂うフェロモンは素晴らしいとしかいいようがない。特筆すべきはフェラの時のアホ顔。最近の同人なんかではよく見る表現だが、この作品はフェラをしてる時はどんな可憐な女でも口が伸びて白痴顔になる。これは非常にいいね。もうビンビンですわ!しかも、口淫・パイズリシーンはかなりの可能性で顔アップで描いてあるのはグッドポイント。汁シーンの映えることよ。汁に関しても、汁質はともかく汁量とかかり方に関してはソフ倫系では久しぶりにこだわりを感じる汁で、非常に好感触。「雪螢」以来、久々に眼射も見られたしな。

絵よし、女よし、エロよし、汁よし。ときめきや感動は一切ないが、とりあえずエロ系作品としては褒めるところしかないという作品だ。感触としては「十六夜の花嫁」に非常に近いものを感じるが、中道的なミンクの作品に比べると、セリフやシチュ的に非常に広がりがあり、エロ強度はかなり高い。そもそも、このブランドの主戦ライターは「注射器2」の青匣新力な訳で、それを考えたら、もっと早く注目しておけばよかったな。こうなってくると、もしかしたら「プレゼンス」も良かったのかなぁ、と勝手なことを思ってしまう。しかも、久々に汁を大々的にフューチャーした作品で、オレのなかのインパクトも非常に大きいぞ。最近、顔射・口射があるエロゲは普通になってしまったが、汁を「重視する」エロゲはむしろ減少気味。こういう状況で、この作品の圧倒的な口淫+汁への指向性には喝采を送りたいところ。

「DISCODE surface」をやった後で、まだなお燃えられる汁エロゲは早々ないっすよ。この作品がもし2001年辺りに出ていたら、プリントゴッコで自作の広告を作ってメッセサンオーの前で配りかねない勢い。これは汁ゲーマーには大いにお奨めできる。是非買おう。

 

 

けらくの王
メルロー(2001)
淫語ガトリングADV/ゲームB/精液B+(顔2:口5)
キーワード:メガネ脱着選択機能は手放しで絶賛

いじめられっ子の主人公が、唯一の武器・デカチンで辱めを受けまくった女達たちに復讐をする話。なんか、こう書くとオーソドックスなストーリーですな。

ま〜、HPでもリアルでも、毎度毎度アタクシは言ってました。
クソゲーやキワゲーを喜んでやるな、と。
レベルの低いエロゲでレベルの低さを喜ぶな、と。

いや、もちろん大部分の人はエロを楽しむためにやっているんだと思いますよ(フォロー)?しかし、ほんの少数だと思いますが(弱気)、ネタとしてクソゲキワゲをやる輩がおる。そういう人の気持ちが全然俺はわからん。エロゲーとして発売しているのなら、エロいかどうかがということが一番の論点であるはずじゃないのか?何で抜けなさを喜ぶ?唯一確信犯として認められるオーサリングヘブンの「ガッツ」シリーズというのがあるが、エロを感じなさそうなゲームをどんだけおもろいと言われてもプレイする気はさらさらない。そもそも、タカで勃起せん奴がガッツを論じてはイカンと、俺は思う訳で。金も余裕もない人間である俺は、そういうものを金を出してまで楽しむ気持ちがよくわからん。そういう行為って、「かっこいいから」という理由でロンドンブーツを好きな「お笑い」に投票する少女たちとどう違うんや、とケンドー小林大好きッコの俺としては、何とも複雑な気持ちになるんであった。

しかし、その俺がだよ・・・やっちまいました。風船クラブ
トホホ・・・。

実はこの「けらくの王」は、メールでわざわざ「これはエロい!」という薦めを受けていたにもかかわらず、「風船クラブの原画で勃起したら末代までの恥」とばかりにスルーを決め込んでしまっていた。店頭でのパケでも、正露丸糖衣のごとく鬼原画を「夜勤病棟」と同じ塗りでソフトに見せてあったが・・・サラサラツープロックヘアーの下の鬼ゾリは隠しようもなかった。こら一生やらんわ・・・。

しかし、そんなある日。その俺の気持ちを一転させる情報が。

「けらく」は音声がすごいぞ。
淫語バリバリだ。
何より、

「キンタマ」発言があるぞ。


気がつけば、俺は裸族で「けらく」をフルインストールしていた。「発情カルテ」でも無かった、キンタマの波が遂にエロゲに!時代はキンタマっすよ。書いてて馬鹿みたいだが。

で、プレイして見たが、やはり原画はキツい。ほとんど正視に耐えない。風船クラブは漫画もそうやけど、その絵は一言で言うと狂気。日常シーンでも嵐の前の静けさというか、常に小さな音でナインインチネイルズのサウンドがサブリミナルに鳴っているような感じやわ。一番見られるのがショタ・・・。アニメ絵至上主義の俺には耐性がない〜。ストーリーの方も復讐陵辱が基本ラインなので、愛はかけらもなく、俺にとっては駄目な展開。

しかし、噂通りエロに関してはかなり見るべきものがある。いや、実際見るべきものはない、何しろエロシーンのCGの女性は目がトんでしもうてますんで。見て得るものは何もないんやけど、聴きモノは大いにある。このボイスはなかなかスゴいぞ。

レロレロレロレロレロ、チュプ、チュププウ、んはあ、・・・タマタマあ、お口の中でコロコロしてるう・・・。

ひいいぃっ!また!また来たあああぁ!ジュブジュブ入ってる・・・千尋の中にジュブジュブオ●ンチンが入ってきてるううぅ!

はんんっ、ああああ、クリちゃんも、あああ、びくびく勃起して、ううううっ、それに皮が剥けて、んふううっ、はあ。

うひいいいっ!精子が体にぶっ飛んできたああああ!ああ、ああっ、熱い!スペルマで体がやけどしちゃううう!

んひああああっ、わだじもおお、イグウウウウウウ、おはっ、おっはああ、スペルマ浣腸ビュクビュク入ってくるううう!

これ全てヒロインの台詞。こんだけタイプしただけでも、生きててスミマセンって気分になってくるのに、全編こんな調子。シナリオの人はよくやったよ。とにかく、エロシーン関してはテキスト・音声・CG共に全編怒濤の欲望発散系。全編精液も愛液もウンコも入れまくり出しまくり。淫語表現も色んな言い換えを使ってバリエーションを出していて、それが次のエロシーンへのモチベーションにつながっている。SEに関しても脱糞の音など、えげつない音でカマしてくれてます。まさにボディソニック。ここまで来ると失笑・嫌悪感スレスレのバランスやと思うけど、最近エロゲに食傷気味だった俺にはものすご刺激的に感じた。まさにリビドー活火山。これは誰でも圧倒されるんではないだろうか。

エンディングの寒気がするほどとってつけたご都合主義といい、「クローンドール」のテイストレス版という感じ。とりあえず、ボイスゲームとしてはかなりの開拓者だと思う。俺はCGを見ないように、終始ゲーム画面の上半分を隠して下のテキストボックスしか見ないというライダーマンプレイを していたにも関わらす、この興奮。是非!

原画的にカウントダウンの順位は低いが、これは今年やったゲームでは一番エロいと思う。音声に関しては、現行最強と思われた「SMノススメ」、「発情カルテ」よりも上。まあ、肝心のキンタマトークに関してはあんまりつっこんだ発言がなく、いささか拍子抜けやったけど、それをさっぴいても、この音攻撃はすごい。考えるに、CG・シチュエーション共にかなりの進度を見せるエロゲで、今なお進化の余地があるのはボイスではないだろうかと。インディーズAVでも淫語は主流の一つになっているけど、その中身はいささか不満が残る。AVでの淫語ビデオは台詞の字面は非常に燃えるものがありながら、女優の棒読み口調が萎える。やっぱり言霊がない。 その点、エロゲ声優がやったらそこには確実にキャラクターが存在する訳で、淫語パワーも倍増。そういうことを、この作品では強く感じさせられましたわ。

しかし・・・何つうか、こういうのでしか俺はもう感じなくなってしまったのか、とブルーな気分が襲ってこないこともないが・・・。

 

 

Coda-棘-
OVER(2001)
神隠しADV/ゲームB/精液A+(顔11:口2)
キーワード:メガネ脱着選択機能は手放しで絶賛

心を通わせあわせることができないまま、彼女は死んでしまった。彼女を苦しめたことに罪に感じる主人公・学は感情を表に出すことを止めてしまう。そんなある日、学は彼女が生きているときに出せなかったという自分宛の絵葉書を受け取る。学はその葉書を学校の草葉樹の下に埋めた・・・しかし、彼は知らなかった。それは「樹」に生け贄を捧げる儀式だったのだ・・・。

昔はヒマも売るほどあったので、どんなつまらんゲームでもプレイしてレビューを書いていたものですが、今はヒマも売るぐらいしかなくなってしまったので、せっかくゲームを買ってもつまんなそうなゲームはガンガン保留にしてしまってるのです。

この「Coda」も、「Portrait」のスタッフが作ったからということで買ったのですが・・・どうせレビュー書かないやろうしギャラリーだけみてやれって思いながら、CTRLキーの上に「わたしのアンネット」の原作本を置きっぱなしにして、オールテキストスキップ状態で最初はやっていました。

すると、友達から電話がかかってきたのです。長電話開始。もちろん、テキストはスキップしっぱなしですよ。で、電話しながらチラチラPCの画面を見ているのですが・・・一向にエロシーンが出てくる気配がない。30分・・・まだ出ない・・・・1時間たってもまだ出ない・・・。そして、かなりの時間が経って電話を切ったボク。通話中にボクが画面から観られたモノは、乳首2つと死体のCGだけだったという・・・。PCの前に座ってないとエロが出ないプロテクトかと思いましたよ、あたしゃ。

そして、限りなくテキストをすっとばして、やっとたどり着いた最初のエロシーン。テキストスキップでやっている自分はさておき、ここまで引き延ばしてつまんなかったらタダじゃおかんぞ!と思いながら観たところ・・・・これが素晴らしくエロい、そして汁い

突然、レビューを書くことを決心し、初めからやることにしました。普通に。やっぱりちゃんとやらないとダメだよ!スタートぉ!

でも、やっぱりスキップしてしまいました・・・。
すみません。

だって長いんだもん!ちょ〜長い!10時間近くかかるんじゃないでしょうか?
しかもー、退屈ですわ、はっきり言って・・・。内容的にはトラウマ系なので、畑違いのボクに内容やテーマが良いか悪いか言えません。ただ、お話として退屈。

テキスト多すぎ。ジェリーフィッシュの「GREEN」とかでも同じような印象受けましたけど、ディテールの積み上げと内容の向上は、決してパラレルな存在ではないのですね・・・。今もやっているかはわかりませんけど、ボクが子供のころの運動会の定番でさかさメガホン競争ってのがあったんですよ。メガホンの口の開いた方を顔にかぶって、口を当てる方の狭い視界からのぞきながらサッカーのボールをドリブルする競争です。そうすると、ランナーは自分の足下しか見えません。本人はボールを蹴り、かつゴールの方を一直線に目指しているつもりなのですが、端からその姿を見るとひたすら右往左往しているようにしか見えないという・・・。

この作品のテキストはちょうどそんな感じです。ひとつひとつの場面場面におけるキャラクター達の感情を細かく拾い集めていった結果、ストーリー全体の推進力が全然ない。話の目的がぼやけてます。きっと、シナリオライターの人は真面目な人で、ものすごく考えに考えて世界観を組んでいる訳です。キャラクター達がどんどん脳内で話す。これも必要だ、これも必要だと、どんどんと入れていく。しかし、読んでいるモノ達にとってはその大部分がどうでもいい情報だったり。

特に前半はイベントCGがほとんどなく、大きな事件も起こらないままにまったりと会話ばっかりで進んでいくので、何の話かさっぱりわからない。あだち充を悪い方向に補強したような感じになってます。会話文というものは、常にギミックをつけておく必要があると思うんですよ。「ONE」のようにキャラを全面に押し出してキャラドラマにするか、もしくは「遺作」みたいに状況をどんどん移して舞台のテンションをひたすら上げておかないと、どんどん手応えが一様になって退屈になりやすいのです。この「Coda」の場合は、キャラも特に立ってないし状況もほとんど変わりません。限られたシチュエーションに許容量以上の細かい描写を入れるのは、警察の調書みたいになるだけっす。そういえば押井守の本で、新人時代に観たベテラン演出家のやり方ってのが書いてあって、脚本家のホンをそのまま使わないで「これも無駄」「これも無駄」とハサミでゲシゲシぶった切っていったそうです。「一見必要にみえるようでいて、実は無駄」ってのがどれほど多いかということを伝えるエピソードでしたけど、そういう論法で行くと、この「Coda」も脚本はあっても演出がない状態になっていますね。

もしかしたら、この話はもっと整理されていれば結構面白かったんじゃないかと思うので、ちょっと残念。お話的にはこの5分の1のテキスト量で十分伝わる話だと思います。その浮いたテキストでエンディングをもうちょっと増やしてくれてればなぁ。攻略可能ヒロインが2人ってのは・・・。

まあ、スペース稼ぎの駄文はこの辺にして。

エロはよかったっすな!

いやー前作「Portrait」もかなりイカしてましたけど、こちらの方もエロシーンかなり力強いです。テキストも濃厚やし、シーン数も多い。全員の女性にHシーンがあるのは勿論、全ての女性に顔射があり、しかも一度顔射した汁は顔につきっぱなしで本番。基本は全て押さえてありますよ。最初に主人公の彼女になって死んでしまった子がいまして、サスガにこの娘とはエッチ無理かー?と思っていたところ、コンプ後のおまけシナリオでしっかりヤれるというその配慮。あっぱれじゃよ。

しかし残念ながら、このブランドは基本的に寝取られ系らしいんです。ですから−、凌辱エロがほとんどなんです−。しかも恋人が壊れた親友に犯されてしまう等のひっじょ〜に嫌ぁ〜なシーンの連続で個人的にはかなりヘコむ。数少ない純愛エロシーンが良かっただけに・・・。特にメインヒロインの一人の春香のHシーンでの、エッチな主人公のために私もがんばんなきゃ!という態度や「は、初めてなのに顔にかけようとしたぁ!」等の発言はかなりドッキンハートでしたよ!もうちょっとラブエロシーン多かったら、もっともっと評価したけどなぁ。

まあ、それをさっぴいてもかなりエロいことは間違いないですわ。何より汁が良いし。汁質は「Portrait」の時よりも繊細さがやや低下し、その代わりに量がかなり増えたような気がします。そして、ここはテキストはさほど汁気がないんですけど、絵的にはものすごくこだわりを感じる汁のかけ方をしてくれる。鼻にかかる、髪にかかる、口に出した後続けて斜めに顔に走る。女の顔をただ濡らしているだけものとは訳が違う。嬉しいですねぇ。特に万里子センセの輪姦シーンでのフィニッシュシーンはシブ過ぎ。顔射→挿入→口射&飲み→トリプル顔射のコンボには、凌辱嫌いの看板をとりあえず棚上げしたくなるぐらい燃えましたよ、ええ!

全体的に丁寧な作りでそれなりの佳作だと思います。あれだけのテキスト量なのに選択肢でのセーブができないので、攻略がめんどくさいのは難点ですが。まあ、このエロやったら全部許しますわ。汁者は買って損はないでしょう。

 

 

THE 保健室
Logg(1999)
ADV/ゲームC/精液B+(顔3:口0)

親友のホンのささいな悪戯心から生まれた計画が、保健室を恐ろしい凌辱の舞台に変える・・・。

え〜、これはD’zの「吊」の原画を描いていたTHE SEIJI氏の作画・脚本の作品。そこかしこにD’zテイストというか、人でなしムード溢れる、全くもっていけすかん話。よくこんなストーリー書けるなあ。

基本的な雰囲気は「箱入り娘」と似てる。真理子は萌の「甘ちゃん根性」を叩き直すために性的な凌辱を思いつく。真理子の恋人である主人公が計画に協力することになるのだが、萌に真理子には無い新鮮な魅力を感じ、惹かれていく、っちゅ〜ストーリー。

ま、ここまでは何ということもないんやけど、ここに真理子がモトカレを引っ張ってきた辺りで話がおかしくなってくる。萌は世間知らずのお嬢様で物事に抵抗できない。で、その凶悪なモトカレと彼の友達に好き放題いたぶられてしまう。凌辱がどんどんエスカレートしていくにつけ、萌もさすがに抵抗を試みるが写真やビデオを撮られて万事休す。

で、その間主人公は何をしているかというと、何もしてない。萌を助けるために授業を抜け出すか抜け出さないかで好感度が変わるみたいだが、首尾良く抜け出せても凌辱を止めることはできない。加わることもしない。ただ、見てるだけ。萌はされるがまま。

さらにここから終盤に至る展開は更に酷い。授業を抜け出し続けていると、何にも役に立つことしてないのになぜか主人公と萌がくっつく。しかも、首謀者の真理子に怒りを燃やしていたハズなのに、何の根拠もなく仲直りして「これからも3人、親友でいような!」めでたしめでたし。あのな〜、萌は見知らぬ男達にアナルをガンガン突かれた上に写真を撮られ、廊下をグリセリンをタラしながら全裸で走らされてるんやで。何で笑えるんや!あまりにもあまりにもな結末やないか、これ!?

ちなみに、萌をゲットできなければ萌は壊れ、精神異常になる。その時、保健室で何もできず、しかも一度は凌辱に手を染めた主人公は何て言うかというと、「真理子のおかげで萌があんな淫乱女だったことがわかったよ、ある意味感謝しないとな」

お前、死ね!

この話、あまりにも無慈悲ではなかろうか?鬼畜モノってのは確かに酷い話が多い。でも、鬼畜行為をする人間というのは少なくとも鬼のような連中ばっかりだった。そして自分が「鬼」のような行為をしているということをわかっていた。しかし、この話に出てくる連中はまるっきり小市民で無自覚すぎる。楽しみのために女を凌辱し、その娘が壊れてしまっても直ぐに忘れる。「壊れたんだって」、「へ〜」。まるっきり他人事。しかも、次の日は全く何事も無かったかのように幸せに生きる。真理子は親友の変わり果てた姿を見て一瞬謝ろうかと思うが、「私が首謀者だとわかれば萌はもっと悲しむだろう。黙っている方が萌のため」とミラクルな決断をして、いけしゃあしゃあと友達ヅラ。主人公はそんな真理子を裏切って新任の女教師とヤリまくり。しかも誰も罰を受けない。バカとみるのは萌。そして、真理子も展開次第では性欲処理便所にされる。またもや主人公は完全に傍観者。誰もこの世界に疑問を投げかける奴がいない。ひでえよ・・・。

PILとかアイルに比べたら、Hシーンの鬼畜度そのものでは遙かに落ちる。が、ある意味めちゃめちゃ鬼のような作品。

言わば、ケンシロウがいつまでも出てこない「北斗の拳」みたいなモンですな。悪が悪じゃなく、常識として存在する世界。しかも、登場人物はどいつもこいつも「あ、あれ?痛くない?・・・あ、あで!・・たわばらっ!」と1コマで破裂するようなのレベルのザコ外道ばっかり。誰にも怒られないから、何となく雰囲気で悪事を働く。こういうのが一番ムナクソ悪い。ジャギの方が1000倍マシやぁ!

ま、HシーンはHだったんで、回想モードだけ使うんならそこそこ実用的ではあるがね。でもなぁ〜。

 

 

十次元立方体サイファー
〜蒼き月の水底〜
Abel SOFTWARE
2004
ADV/ゲームA−/精液C(顔1:口1)

昭和の匂いを漂わせる巨大な館で開催される臨床実験。何の変哲もないはずの臨床実験に課せられた「4つのルール」。一見バラバラに選ばれたような被験者に共通する「ある条件」。きな臭い匂いの漂うこの実験の目的は何か・・・主人公・不二城拓斗が謎に挑む!

(注:直接的なネタバレは一切ありませんが、ゲーム形式・展開について言及があります)

オレはこんなレビューサイトとかやっとるくせに、全く本を読まない。映画も見ない。去年読んだ小説はセカチューのみ。そこらの風俗嬢でももうちっと読んでるだろ。大学時代読んだ一番難しい思想書は「攻殻機動隊」だ。こんな文盲白痴が大学(しかも文学部哲学科)卒業できるとは衝撃的な世の中やな。現代日本の教育崩壊を身をもって証明している男でありをりはべりいまそかり。こんな奴が批評とかぬかしてテキストまき散らせるインターネット万々歳ですな。

だが、そんなオレがだ。そんなオレが今、小説ばっかり読んでおる訳だ。しかも探偵・ミステリ小説。きっかけは乱歩だ。人から勧められて読んだ江戸川乱歩の「孤島の鬼」をきっかけに乱歩作品を読みあさり、乱歩つながりで読んだ横溝正史の「八つ墓村」の白痴ヒロイン超絶エロゲ世界に至って完全にどっぷり。ここしばらくミステリ小説ばっかり読んでいる。何しろアガサ・クリスティやエラリー・クイーンすら1作も読んだことがなかったんだから、どれ読んでも新鮮なことよ。

そのミステリブームのなか、オレはほんっっっと−−−−−に久々に非エロ系エロゲをプレイした。それがこの「十次元立方体サイファー」だ。理由はもちろん、これがミステリ系エロゲであるからだ。ミステリ系エロゲといえば、95年作の爆難解ミステリエロゲ(未だに犯人わからん)・「猟奇の檻」のリメイクも発売されたし、同人界では今話題の「ひぐらしのなく頃に」ってもある。どれをやるか大いに迷ったのであるが・・・。

で、結局オレがこの「サイファー」をやることにしたのは、サイトの紹介が異様にハッタリがきいてたからである。ゲームの内容は、ある製薬会社の臨床試験に参加することになった主人公が、その試験会場である館で不可解な事件に巻き込まれるというもの。この「館」の紹介がまずふるっている。この館は謎が一杯なのだ。

直角でない曲がり角
温度が2度低い廊下
外ではなく、中庭に面したテラス
全て板で防がれた窓
ある時から急に全て消える中庭の花


もうこれだけで「なんで?なんでなの?」という気持ちが押さえきれない。そしてその館を舞台に、これまた謎が満載の臨床試験が行われる。もうたまらんというか・・・。ミステリの楽しさがわかってきたところに、ここまでストレートにミステリっぽい仕掛けてんこ盛りの紹介されると、既に一度やってる「猟奇」や"あの絵"の「ひぐらし」は一気に色あせた。そしてとどめに、シナリオが剣乃ゆきひろ(菅野ひろゆき)な訳だ。もうこれしかない!


果たして、序盤の面白さは際だっていた!

久しぶりの剣乃作品だったが、もう絶品ですよ。物語の序盤はとにかく謎だらけ。まず、臨床実験には被験者に課せられる「4つのルール」があり、最初の3つは全ての被験者共通だが、最後の4つ目のルールはそれぞれ違うものを与えられ、しかもお互いに秘密にしなくてはいけない。その目的は?被験者達は全員無作為に選ばれているらしいが、それにしては特徴のある奴ばっかり。本当にランダムに選ばれてるのか?何からなにまで、露骨に不自然である。こうなると、一見自然なところまで気になってしまう。この序盤のヒキつけ度合いはえげつない。「なんだかよくわからないが、今すげえことが起こってるかも!」という、往年の剣乃作品の持っていたあの懐かしい感じが蘇る。

こういうミステリ系ストーリーと剣乃テキストとの親和性は素晴らしいの一言だ。剣乃ゆきひろのシナリオというのは「YUNO」の時にも言ったが、"ドラマを起こさないことでドラマを作る"のがその特徴。伏線を張りまくり、手札がインケツであっても雰囲気でオイチョにもカブにも感じさせるその大風呂敷世界。承太郎か、お前。この「サイファー」も思いっきりその流れの延長線上にある作品。しかし、単に伏線だけでは、ここまでの世界はなかなか作れない。面白さのキーは、ひとえに剣乃作品おなじみの超論理思考&重箱つつきキャラのおかげ。ささいなことでも大きく考え、全ての謎に何かが裏があるかも知れないと思う主人公。そして回りのキャラクターもキャラクターで、謎かけのように次々と主人公に挑発的なヒントを与える、スリリングな知的ゲーム。バカな奴など一人もいない。こういう同じIQのキャラ達による高踏会話は士郎正宗や押井守の作品にも見られるが、この会話が余りにもハッタリが利いているおかげで、我々は何も起こってないうちから世界の大きさを実感することができる。このゲームは館のなかをウロウロ移動してアイコンを当てて調べる古典的な徘徊型ADVなのだが、この作品に関しては全く作業感を感じなかった。謎を解きたいというモチベーションが非常に高かったからだ。

その面白さは、実際に事件が起こり始めると、更に勢いが増す。

館で殺人事件が起こり、動揺が広がる館。隠された意図が徐々に明らかになり始め、当然主人公は調査を行う。しかもここで更にややこしいことに、臨床試験に参加している他の連中も同じように独自に調査を始めるのだ。この臨床試験には様々な思惑が裏に存在し、参加者もそれぞれの理由を持ちつつこの臨床試験に参加している。従って、試験を受けている同士にも、激しい駆け引きが存在する。この同じ頭脳のキャラ達によるこの情報の争奪戦は非常にスリリングで、物語の緊張感はすごいものがある。

とにかく、一言一句見逃してはいけない!という切迫感が猛烈にあって、オレは久々にエロゲで全てのテキストをちゃんと読んでしまった。ここ最近、すっかりオレは知的集中力がなくなり、何のテンションも付いてない会話テキストには3行で飽きてしまい、リターンキーの代わりにコントロールキーをポンポンと押してテキストスキップしながら読む、通称・パケット読みが板に付いてきてしまったのだ。しかし、これぐらい会話することに目的を植え付けられると、オレでも読んでしまう。すると当然、キャラクター達への思いも深くなるし、それで余計にセリフをちゃんと読むという好循環。 「読ませる」というのは単に文章そのものの出来ではなく、会話者をとりまくシチュエーション・会話に課せられた目的意識も大きな力になるという好例だと思う。

1日1日の終わりにはちゃんと主人公による情報の整理があって、謎解きに必要そうな情報と現在取り組むべき問題について方向付けがされる。まことに親切だと言えよう。とにかく、最終段階に至るまでのゲームの流れはハイレベルそのもの。ワクワクミステリーだすよ。ディスカバーザセントジュエルだすよ。



ところが!



ところが・・・・実際、謎を解く、という段になると・・・。
ズズーンと尻つぼみに。

こんだけの謎が一杯になったら、やっぱり自分で解いてみたい訳だよ。ミステリである訳だし、ゲームである訳なんだから。ところが!この作品、プレイヤーの考えをゲームに反映させることができないのだ。謎の回収は全部主人公がやってしまって、ゲームやってるオレはそれを見てるだけなんだよ。オレの期待としては「逆転裁判」とか「探偵神宮寺三郎」等の推理ADV同等、与えられた材料を元に自分である程度の考察をし、謎についての正答を自力で出さないと先に進めない、文字通りのADV作品であって欲しかった訳だ。しかし、この作品は、謎解きにおいてプレイヤーのできることはほとんどないっ。つまり、デジタルノベルだったのだ!これにはガックリだよ!

あんだけ挑戦的なオフィシャルサイトの文句はなんだったんだ。「プレイヤー自らが考え、行動しなくては、真のエンディングにはたどり着けない」って書いてあったじゃんかよ!プレイヤーが考える余地は確かにあったよ。しかし、ストーリーの根幹と関係ないんだ。プレイヤーができることと言えば、ファックスに書いてある子供だましの数字問題を解いて金庫の鍵を合わせたり、楽譜通りにピアノを弾いてアイテムをゲットしたりガキの使いみたいなことばかり。会話で得た手がかりをもとに論理的に検証する「推理」を使うところは全くない。エエ大人のやるゲームで、なぞなぞはないだろう、なぞなぞは。

自分で解けないとなると、剣乃シナリオってのは最後に絶対つじつまを放り出すから、ものすご不完全燃焼になってしまうんだわな、これ。この作品もラストは例によってずっばーんと大叙情モードに突入し、何だかよくわからんうちに煙にまかれてしまった。当然、多くの謎は放置。「DESIRE」とか「YUNO」とかみたいなSFロマン作品ならまだ納得できる展開やけど、この作品のようなミステリ推理作品だと伏線を回収してくれないのは極めてムズムズするっ。序盤はあれほどに効果的であったハッタリが、最後は大きな不快の原因になってしまった。

最後の謎解きも特に意外でもなかったしな。

何つうか、最初に言ったことを早速ひっくり返してナンだが、オレは早くも活字嫌いの馬脚を現すというか、ミステリという形式に飽きかけてきてる。特に「結末の意外さ」に重きを置く作品。「意外な結末」ってのは、それまで何を読んだかで、価値が大きく変わってしまう。何十冊も一気に読んでると、結末なんてのは何を読んでもほとんど同じに見えてくる。クリスティの「アクロイド殺し」なら主人公が終盤急に手記を出してきたところで犯人がわかったし(前に同じ展開の作品を読んだから)、「オリエント急行殺人事件」に至っては死体検証の時点で犯人がわかってしまった。推理じゃなくって、パターンでわかっちゃうんだ。

しかも、仮に犯人が最後までわからなくても、特にやられたとも思わないことが多い。犯人なんつうもんは大体決まっている訳である。一番意外な人、もしくは一番意外じゃない人、もしくは容疑者全員が犯人、もしくは誰も殺していない、もしくは主人公(語り部)。大体こんなもんだ。今まで出てきてない奴を「こいつ犯人!」って出す訳にいかんし。「結末の驚き」という点ではミステリってのは幅が狭い。にも関わらず、推理小説というものは犯人を隠そう隠そうとするジャンルだ。となると、どんどんノイズが増えてくる。容疑者が15人もいるとか、犯人が殺しをした後で別の意図の人間が死体を移動したとか、ランダムに4人殺して最後の1人だけが本当のターゲットだったとか。こうなると、もうわからんのが当たり前やん、というか、つきあう気がなくなってくる(なんか、ミステリ好きからものすご罵声が飛びそう・・・)。しかも、そのノイズをかき分け乗り越え犯人を突き止めたところで、上の5つのパターンでしかないのだ。さもなくば、オカルト解決を持ち出すツイン・ピークスとか、「胎児の夢」が犯人みたいなドグラ・マグラのような超トンデモ解決。そらビックリはするが、納得はしないだろ。むしろ逆に「わかるように」書いてある作品の方が個人的に好感が持てる。犯人が決まってるなら、ミッションが極めてはっきりしているホームズや、犯人がハナからわかっている倒叙形式のコロンボの方がよほど面白い。

まして、ゲームだ。小説はストーリーが全て登場人物任せで一直線に時間が流れるので、結末を動かせない。従って一度犯人に気が付いたら読む意欲が一気に失せてしまうので、犯人を強固に隠すのは仕方ない。しかし、ゲームは結末も複数作れるし、推理に失敗して殺されてもセーブロードで後戻りできる。何より、プレイヤー自身に決定権がある。ならば、プレイヤーが解決に関わる方が楽しいし正しいと思う。より「わかる」ように作るべきだ。ある程度隠しても、核心はあからさまにわかるようになっている方がいい。そういう意味で、「逆転裁判」なんかはゲームにおける推理モノの一つの理想形だった。「かまいたちの夜」なんかも難易度とゲーム性のバランスがすごく良かったと思う。しかし、この「サイファー」は「犯人隠し」系の最たるものというか、ミステリにおける「隠し」の定番ギミックを網羅し、その解明はほとんど不可能と言っていい。実際、あれほど頭のいい主人公が最後の最後まで「全ての可能性が考えられる(つまり、わからない)」ってゆってんだから。オレ、どう考えてもあの主人公より頭悪いもん。わかる訳ないよ。しかも、謎の解明を主人公にゆだねたところで多くの謎は放り出されるとなると、もっと簡単な話でも自分で解けた方がよかった、と言う気が大いにする。

まあ、この作品はエロゲであるので、その不完全燃焼感をエロでうやむやにするという手もある訳だが・・・当然ながらエロには期待できまへんわな。特にオレは、最近エロ系の作品しかプレイしてない訳だから、この作品のようなソフトなエロシーンにはもう何というか・・・何にも感じない。空気のようなエロシーンである。一応、顔射もあるが・・・まあ、空気のような感じだ。先に言ったように、キャラへの感情移入は良い感じなので、ここがドカーンと作られていれば、相当ググッと来ただろうけど。唯一力が入っていたのは、例によって寝取られです。トホホ・・・。


とまあ、何だか剣乃作品お決まりの竜頭蛇尾というか、表紙買いさせるエロマンガ雑誌みたいな本作であるが。にも関わらず結論的にはそんなに悪くないと思う。むしろ良作。特にキャラと世界観の持つ空気は非常に良い。先に言ったように、ミステリってのは結末は決まってるんだから、ミステリの評価基準ってのはトリックや犯人の意外性よりも、キャラや世界の面白さ重視になってくる。そういう点でこの作品を見ると、これは十分に「買い」の範疇に入る作品だと思う。 結末も、今まで剣乃作品をやったことがない人ならそれなりにおお!と思えると思う・・・んじゃないかな。特に論理的な会話文が好きな人にはたまらない世界なのではないだろうか。解離性同一障害のツンデレ女子とのカミソリシュート会話キャッチボールにはときめきまくりですわっ。

 

 

School Days
フェイス(2000)
DOSゲーライクADV/ゲームB+/精液B+(顔5:口0)
キーワード:しかしこれ、ホントにSCOOPの作品じゃないの?

2人の女の子との三角関係を描いた3つのスト−リーからなるオムニバス。

J−NODEのHPでのゲーム紹介によると、このゲームの売りは「同じ学園、同じ時期に、3種類の別個のストーリーが展開します。つまり、プレーヤーの視点(人物)が各話によって異なるということです!」らしいです。更に、「登場人物はすべて共通で、他の話でのヒロインがサブキャラとして登場しますので、ストーリーによるリアル感覚抜群です!」となってますね。なるほど、これは画期的ですね!。なにしろあのフォスターの「花の記憶・第5章」と同じ形式ですっ。 いや〜、すごいな。同じ舞台、同じ登場人物で違う展開って・・・・そもそもADVというものはそういうモノじゃないのか?むしろ、それをわざわざストーリーを独立させてオムニバスにする方が作るの楽やと思うけど・・・。ま、こういう辺りで既にこの作品の「格」というのが現れていますな。

案の定、ゲーム自体は非っ常〜に簡単。一応移動場所をたらい回しにされてイベントを探さないといけないような感じにしてありますけど、実際は1本道。イベントがおこる場所以外はダミー。やっぱり楽してるやないか〜。従って、普通に終わったら自動的にコンプしてしまいます。ストーリーの方も別に特別なモノもなく、余韻も何もなく終わり。

しかし。だからといってツマラなかったか、というと、そうでもないというのが実に変な感じなんですが。学園モノで場所をたらい回しにされて、女の子と会話。で、ふと、イベントが起こってHシーン。そういうテンポが実に軽快。カラッとしていてストレスなく楽しめる。女の子とのイベントも簡単だけどそれなりに心に残るし。それどころか次の子はどんな感じ?って楽しみだったりするし。植木等も言ってるだろう。「エロゲに大切なこっとは〜。タイミングにC調に無責任っ」って。そういう感じ。昔のDOSゲみたいですわ。むしろ、今の長テキスト主体のゲームよりも気持ちいいぐらいですね。非常にノスタルジックな感覚です。昔やってた人しかわからないのかも知れませんけど。

Hシーンがよかったってのもプラスポイント。CG原画はJoyDivision氏。何か「夢天使R」で原画描いていた人らしいですけど、全く印象に残ってません。でも、なかなかカワイイ原画でオレ好みです。デカ乳の描き方がいい。デフォルメされたアニメ絵が好きな人なら気に入るんではないでしょうか。シーン自体はそんなに長くなく濃厚な感じではないですけど、汁アニメあり卑語ありでエロいっす。それにしても、SCOOPっぽいなあ。「いいなり」と同時にやっていなかったら更に高評価できたでしょうに。

例えば、6人中4人顔射アニメがあるのに顔アップでの顔射アニメがなかったりするように、全体的にもう少しズバッと来て欲しいところが多々見受けられるのが残念だけど、まあ、個人的には面白くプレイできましたわ。全然傑作とかそういう類のゲームじゃないんですけど、そのゲームコンセプトに関して、全ての要素が必要量用意されているという点でなかなかのグッドゲームだと思います。身の程を知っている。

 

 

STAR PLATINUM
カスタム(1996)
カードゲーム/ゲームA/精液C(顔0:口0)
キーワード:花札・な、なんちゅうCGや!

カードを駆使して逃げてしまった星の精霊達を捕まえろ!

例えば「タイタニック」という映画。その出来がどうのこうのと言う前にあの映画2000円払う価値がありますかね。ボクはあったと思います。あの映画にかけられた労力・資金・才能の総量は少なくとも十分見るに値したと思います。何の話かというと、このゲーム。まさにそういう料金分の価値がつまった作品です。まずゲームが楽しい。花札をアレンジしたカードゲームだけど、ボクはこういうの大好き。すげー燃える。画面も可愛くレイアウトされてるし、花札や麻雀ゲームとはひと味違う洒脱感。

そして何より撫荒武吉さんのCGに絶句ですわ。この人、HPとか見ると何かフリーの絵描きさんっぽいんだけど、仕事でやってますと言う感じが全くない。このゲームのCGは98版のときの16色バージョンが既にパラノイア的な塗りで話題だったが、WIN版はこれ多分256色なんだろうけど、1ドット1ドットに恋人の命がかかってるかのような壮絶なグラフィック。よくこういう心身を消耗させるCGを何十枚も用意できるもんだと思う。お金を取れる仕事というのはこういうものを言うんですね〜。ただし、あんまりにもキレイすぎてエロさがないのと(なんでだろうね、こういうのって)、ストーリーがペラッペラなのはちょっとアレだが。ま、それはケイト・ウィンスレットの体重と一緒。ご愛嬌、ご愛嬌。