《冷薫》

摂氏25度以下の温度で、長期間薫煙する方法を冷薫といいます。冷薫の場合には温度管理が重要で、温度が上がり過ぎると、腐敗菌の活動が活発になり食材が腐る原因になります。また、食材から水分がにじみ出て、肉切れをおこしやすくなります。

私がはじめて作ったスモークサーモンは風乾が十分でなく、しかも携帯用ガスコンロを熱源にしたため薫煙温度が高くなり、中がぐじゃぐじゃのスモークサーモンができあがりました。

冷薫ができる季節は気温の低い冬に限られてしまいます。冬でも気温があまり下がらない地域では、昼間は冷蔵庫で熟成させ、夜に薫煙するなどの工夫が必要です。温度を上げないためには、大きなスモーカーで、熱源をスモークウッドにするのがいいでしょう。 冷薫は原材料の40%程度の水分が脱水されるため、長期保存に適しています。

冷薫のレシピには、スモークサーモン、生ハム、サラミソーセージなどがあります。

スモークサーモンなどの冷薫は「上級者向き」といわれていますが、塩抜きをした後の風乾を慎重にやり、薫煙温度をきっちり管理すればはじめての方にもできます。